51 名前: ◆CnIkSHJTGA Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 15:36:03.90 ID: OvtO9LeL0

( ゚"_ゞ゚)「まいったなあ……まさかみんながインフルエンザにかかるなんて」

ベッドに寝込むメイドたち。
全員体温が38度を越えていて、とても仕事が出来そうになかった。

从 ゚∀从「俺はぴんぴんしてるぜ!」

( ゚"_ゞ゚)「うん……まあ……一番仕事出来ない君がぴんぴんしててもね……」

そこでオサムは数日前ポストに入っていた、デリバリーメイドのチラシを思い出した。
あまりお金は使いたくなかったが、寝込んでいるメイドたちに仕事をさせる訳にもいかない。

( ゚"_ゞ゚)「背に腹は代えられん。仕方ない。一人呼ぶか」

 

第六話「サイボーグ横堀 推参」

 

 

 

55 名前: ◆CnIkSHJTGA Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 15:40:06.22 ID: OvtO9LeL0

(//‰ ゚)「ハジメマシテ デリバリーメイド デリッ娘カラ 派遣サレマシタ 横堀デス」

(;゚"_ゞ゚)「サイボーグだ!」

从;゚∀从「サイボーグだ!」

(//‰ ゚)「サイボーグ デハ アリマセン」

(;゚"_ゞ゚)「片言だ!」

从;゚∀从「読みにくい!」

(//‰ ゚)「カタコト デハ アリマセン」

(;゚"_ゞ゚)「そこは否定するなよ!」

人間の体と機械が半々くらいの割合のその男は、何故かゴスロリチックなメイド服を着ていた。
色々と突っ込みたい感じだった。

 

 

 

57 名前: ◆CnIkSHJTGA Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 15:41:30.46 ID: OvtO9LeL0

(//‰ ゚)「仕事ヲ クダサイ」

( ゚"_ゞ゚)「じゃ、じゃあまずは掃除を頼むよ。中庭をほうきで掃いてくれ」

(//‰ ゚)「ピピガーガーガー 了解 シマシタ」

从;゚∀从(機械音が聞こえた……)

その後オサムとハインは、倒れたメイドたちの看病をしていた。
しかしどうしても横堀が気になるので、二人は中庭へ様子を見に行った。
そこには……。

ゴオオオオオ。

(;゚"_ゞ゚)「低空飛行してる! 足から何か噴射してる!」

(//‰ ゚)「ア オサム サン」

ゴオオオオオ。

从;゚∀从「こっちに来た!」

(;゚"_ゞ゚)「何やってんの君!?」

 

 

58 名前: ◆CnIkSHJTGA Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 15:44:06.68 ID: OvtO9LeL0

(//‰ ゚)「掃除 デスガ 何カ?」

(;゚"_ゞ゚)「何かって……普通に掃除してよ。その足はどうなってんの?」

(//‰ ゚)「ロケットブースター デスガ 何カ?」

从;゚∀从(でもちゃんと綺麗になってる……すげえ……)

中庭に落ちていた枯れ葉は、全て一カ所に集められていた。
さらに木や花の手入れなども完璧で、中庭は見違えるように綺麗になっている。

(;゚"_ゞ゚)「も、もう掃除はいいよ。料理は出来る?」

(//‰ ゚)「YES」

(;゚"_ゞ゚)「……とりあえず三人分の昼食(夜食)と、六人分のおかゆを作ってくれ」

(//‰ ゚)「ピピピ カリカリカリ 了解 シマシタ」

从 ゚∀从(ハードディスクの読み込み音みたいなのが聞こえた……)

 

 

 

60 名前: ◆CnIkSHJTGA Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 15:46:22.92 ID: OvtO9LeL0

オサムとハインは再びメイドたちの看病へと向かった。
貞子が吐血したり熱のあまりミセリが脱ぎ出したり、いろいろあったが、やはり気になるのは横堀のこと。
二人はそっと台所へ向かい、様子を見に行った。
そこには……。

ボオオオオオ!

(;゚"_ゞ゚)「胸から火が噴き出してる! 中華一番を越えた料理法!」

(//‰ ゚)「ア オサム サン」

(; "_ゞ )「ぎゃああああ! こっち向くな! 熱い!」

从;゚∀从「どうなってんだそれ!?」

(//‰ ゚)「火炎放射器 デスガ 何カ?」

从;゚∀从「突っ込むのもめんどくせえ……」

(メメ゚メ_メ゚メ)「もう料理はいいよ……私も既にウェルダンだ……」

(//‰ ゚)「ソウデスカ」

 

 

64 名前: ◆CnIkSHJTGA Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 15:49:21.90 ID: OvtO9LeL0

しかし料理は絶品で、おかゆを食べたメイドたちも賞賛していた。
その後人間離れした技を使い、淡々と仕事をこなしていく横堀。
その内倒れたメイドたちも、続々と仕事に復帰してきた。

そして、別れの時がやってきた。

(//‰ ゚)「デハ ソロソロ 私ハ 帰リマス」

( ゚"_ゞ゚)「うむ。この一週間、色々と助かったよ」

从 ゚∀从「寂しくなるな……」

(//‰ ゚)「何カ 困ッタ時ハ マタ 呼ンデ クダサイ」

( ゚"_ゞ゚)「ああ、気をつけてな」

从 ゚∀从b「グッドラック!」

(//‰ ゚)「サヨウナラ」

 

 

67 名前: ◆CnIkSHJTGA Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 15:51:47.71 ID: OvtO9LeL0

そして、横堀がいなくなってから、一週間が経ったある日のこと。
城に訪問者が現れた。

川д川「はーい。あれ? 貴方は横堀さん?」

(//‰ ゚)「ドウモ」

川;д川「えっと……ちょっと応接室で待ってて。オサム様を呼んでくるから」

(//‰ ゚)「ハイ」

上のレスで爽やかに別れたはずの横堀がまたやってきたのだ。
貞子に呼ばれたオサムは、怪訝な顔を浮かべて横堀の待つ応接室へ向かった。

 

 

 

68 名前: ◆CnIkSHJTGA Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 15:53:20.10 ID: OvtO9LeL0

( ゚"_ゞ゚)「どうしたんだ、一体」

(//‰ ゚)「アア オサム サン 世ノ中ハ 非情デスネ」

( ゚"_ゞ゚)「?」

(//‰ ゚)「実ハ デリッ娘ヲ クビニ ナッタンデス」

( ゚"_ゞ゚)(そりゃそうだろうな……メイドじゃないもん)

相変わらず機械的な音声だが、その時は妙に寂しそうな声に聞こえた。

(//‰ ゚)「路頭ニ 迷ッテイル 中デ ココヲ 思イ出シタノデス」

( ゚"_ゞ゚)「ううむ……しかし、お前を雇う余裕は無いんだが……」

(//‰ ゚)「ソウデスカ……無理ヲ 言ッテ スミマセン」

 

 

71 名前: ◆CnIkSHJTGA Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 15:56:23.59 ID: OvtO9LeL0

そこに今まで聞き耳を立てていた城のメイドたちが、一斉になだれ込んできた。
動揺するオサムに向かって口々に騒ぎ立てる。

(*゚ー゚)「いいんじゃないですか? 横堀クンがいると、助かるんですけど」

( ゚"_ゞ゚)「そうだが……しかし……」

从 ゚∀从「雇ってやれよ。あいつほど使えるメイドもいないぜ」

( ゚"_ゞ゚)(君ほど使えないメイドもそうそういないだろうね……)

川д川「お金なら、私の分を分けてあげてもいいですから……」

ミセ*゚ー゚)リ「ケチケチするのは良くないですよーオサムさん」

ξ゚ー゚)ξ「おかゆおいしかったわよ横堀。また貴方の料理が食べたいわ」

('、`*川「庭師も欲しかったしね」

∬´_ゝ`) 「私も賛成ですわ、オサム様」

(//‰ ゚)「ウウ 皆サン アリガトウゴザイマス」

 

 

75 名前: ◆CnIkSHJTGA Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 15:59:02.97 ID: OvtO9LeL0

ここまで言われると、オサムも流石に断れない。

( ゚"_ゞ゚)「……なら、見習いからでいいか?」

(//‰ ゚)「エ……本当デスカ……!」

(*゚ー゚)「良かったわね、横堀クン」

(//‰ ゚)「ウウ……ヤッター!」

(メ゚メゞメ゚)「ぎゃあああ! また火噴きやがった!」

新しいメイドは、体の半分が機械だった。
しかし、心の中まで機械では無かった。
冷たい体の内にある、暖かい人の温もりが、その証拠である。

火を噴きながら喜ぶ横堀を見て、メイドたちは顔を見合わせて笑った。

 

第六話「サイボーグ横堀 推参」 完

 

 

 

77 名前: ◆CnIkSHJTGA Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 16:05:35.20 ID: OvtO9LeL0
おはらっきー!

さぁーて次回の「棺桶死オサムのようです」は

第七話「ドラキュラハンターがまたやってきた」
第八話「グラップラー横堀」
第九話「伝説のハンター」

の三本です。次回も、サービスサービスぅ!

 

 

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