21 名前: ◆CnIkSHJTGA Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 15:03:18.70 ID: OvtO9LeL0
('、`*川「さーて……そろそろ(午前)三時のおやつの時間だわあ」
ペニサスは台所の戸棚を漁り、お目当てのアンコ入りパスタライスを探していた。
しかし、いくら戸棚を引っかき回しても、それは見つからなかった。
('、`;川「た、大変……誰かに盗まれたのね……!」
唯一の楽しみであるティータイム。
それを邪魔された怒りは大きかった。
('、`#川「犯人は必ず探し出してやるわ……」
('、`*川「じっちゃんはいつも一つ!……あうう……間違えた……」
第五話「嘘つきを捜せ」
23 名前: ◆CnIkSHJTGA Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 15:05:48.68 ID: OvtO9LeL0
('、`*川(とにかく、犯人を捜さないとね……犯人はきっと食いしん坊よ……つまり……)
('、`*川「盗ったわね」
ξ;゚听)ξ「はい?」
暖炉に手をかざし、のんびり休憩していたツンの前に現れたペニサスは、開口一番そう言った。
犯人 = 食いしん坊 = ツンの図式が、ペニサスの頭の中では出来上がっていたのだ。
('、`*川「正直に言えば、今ならグーで許してあげる」
ξ;゚听)ξ「あの……何のことでしょうか……」
('、`#川「私のアンコ入りパスタライスのことよ!」
ξ;゚听)ξ「ええ!? 知りませんよそんな残念な食べ物!」
('、`#川「ネタはあがってんの! 一時間前まではちゃんとあったのよ!」
激昂するペニサスに、聞く耳は持っていなかった。
24 名前: ◆CnIkSHJTGA Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 15:08:02.67 ID: OvtO9LeL0
ミセ*゚ー゚)リ「何やってるんですかー?」
そこにやってきのはミセリだった。
手にはホットミルクが入ったカップを二つ持っている。
ξ;゚听)ξ「あ、ちょうど良かった……」
('、`*川「この子が私のお菓子を……」
ミセ*゚ー゚)リ「ツンが? ツンなら私とずっと一緒にいましたよ」
('、`*川「へ?」
ξ゚听)ξ「そうですよ。そのアンコ……なんとかは盗ってません」
('、`;川「そ、そうなの……ごめんなさい。早とちりだったわ。お詫びに今度食べさせてあげる」
ξ;゚听)ξ「い、いりません……」
25 名前: ◆CnIkSHJTGA Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 15:09:21.66 ID: OvtO9LeL0
('、`*川(ツンではないということは……奴か!)
脳裏に浮かぶは、先輩である自分に全く敬語を使わない後輩、ハインだった。
ペニサスが城の中を探して回ると、ビリヤードがある遊戯室で、姉者と談笑中のハインを見つけた。
从 ゚∀从「そりゃないっすよアネキ。自然にそうなるなら苦労しませんって」
∬´_ゝ`) 「そう言われてもねえ……これはたぶん遺伝よ」
从 ゚∀从「羨ましいっす……ぷにぷに」
∬*´_ゝ`) 「やだ、もう。触らないで頂戴」
('、`*川「ハイン。少し話があるわ」
从 ゚∀从「ん? 何だよ」
('、`*川「……」
27 名前: ◆CnIkSHJTGA Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 15:12:07.32 ID: OvtO9LeL0
姉者:メイド歴三年
ペニサス:メイド歴五年
ハイン:メイド歴二ヶ月
何か思うところがあるペニサスであった。
('、`*川「私の殺アンコ入りパスタライス殺を食べ殺たの貴方で殺しょ?」
从;゚∀从「いや知らな……怖ッ! サブリミナルで何か伝わってくるぞ!」
('、`*川「さあ言いなさい……大丈夫……痛いのは一瞬だから……」
从∀゚;从「あ、アネキ……」
思わず目を背けたくなるペニサスの殺意に、ハインはたまらず姉者に助けを求める。
32 名前: ◆CnIkSHJTGA Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 15:15:35.28 ID: OvtO9LeL0
∬;´_ゝ`)「伊藤ちゃん。ハインはずっと私といましたよ」
('、`*川「え?」
∬´_ゝ`) 「その○んこ入り……」
从;゚∀从「アネキ! あんこっす! あんこ!」
∬´_ゝ`) 「あんこ入りパスタライスはいつから無くなってたの?」
('、`*川「い、一時間前にはちゃんと……」
∬´_ゝ`) 「ならハインは無実ね。二時間前からずっと一緒にいるから」
('、`;川「そ、そう……」
从 ゚∀从「へん! 勝手に人を疑いやがって!」
('、`*川「ごめチんなョさいウシハイン。ニ勝手ノに貴方ルを犯人ナと決ヨめつガけてキしまって……」
从;゚∀从「わかりゃいいんだよわかりゃ……本心がちらっと出てるぞ!」
36 名前: ◆CnIkSHJTGA Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 15:19:50.81 ID: OvtO9LeL0
('、`*川(ハインでも無いとすると、残るは貞子ちゃんとしぃさんとオサム様か……)
ペニサスはその中で最も当たり障りのない人物の元へ向かった。
('、`*川「貞子ちゃん。あんこ入りパスタライス知らない?」
川д川「へ?」
廊下に立てかけてある甲冑を磨いていた貞子は、ぽかんとした顔でペニサスを見上げた。
川д川「あんこ……? 私は知りませんよ」
('、`*川「そう……まあ貴方はそういうことしないだろうしね」
川д川「? はあ……」
38 名前: ◆CnIkSHJTGA Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 15:20:42.02 ID: OvtO9LeL0
('、`*川(残ったのはあと二人……この時間ならきっと図書室ね。でも気が重いなあ……)
主人であるオサムと、大先輩のしぃを疑うのは気が進まないペニサスであった。
しかしここまで来てしまったら、もう後にはひけない。
('、`*川(あ、いた)
オサムとしぃは図書室の机の一つに、字がびっしりと書き込まれた、何やら難しそうな本を広げて座っていた。
机の上には山のように本が積み上げられていて、その間に二人が挟まれている感じだ。
('、`*川「あの……」
(*゚ー゚)「あら、ペニサスちゃん」
( ゚"_ゞ゚)「む、どうした?」
('、`*川(言いづらい……)
41 名前: ◆CnIkSHJTGA Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 15:21:44.83 ID: OvtO9LeL0
('、`*川「私のアンコ入りパスタライスの事なんですが……」
( ゚"_ゞ゚)「うむ……何それ」
(*゚ー゚)(まずそう……)
('、`*川「三時のおやつとして保管しておいたら、無くなってしまったんです。お二人はご存じない?」
( ゚"_ゞ゚)「知らないな」
(*゚ー゚)「私も」
('、`*川「ですよね……すみません。お邪魔しました」
珍しくシリアスな感じの二人を邪魔するのもアレということで、ペニサスは早々に退散した。
しかしこれで容疑者は全員調べたことになる。
('、`*川(誰も盗ってないなんてありえないわ……つまり……この中に嘘つきがいる!)
ペニサスは名探偵になったつもりで推理を始めた。
42 名前: ◆CnIkSHJTGA Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 15:22:46.44 ID: OvtO9LeL0
('、`;川(一番怪しいのはアリバイの無い貞子ちゃんね……でもこういうのは大抵一番怪しい人は犯人じゃない)
('、`;川(何かからくりがあるはずよ……)
('、`;川(この一時間の間に、魔法のようなトリックを使って私のおやつを盗んだに違いないわ……)
('、`*川(ああ……ぞくぞくする……今私輝いてる!)
('、`*川(きっとここから名探偵ペニサスが難事件を解決する物語になってゆくのね……)
しかし思考は脱線を始めた。
('、`*川(今まであまり日の当たらなかった私だけど……ここにきてようやく目立ってきたって感じね)
('、`*川(たぶんこれからツンちゃん誘拐事件や、ボヤ騒ぎ、ハイン乱闘事件等、数々の事件が起こるはずよ……)
('、`*川(そしてそれを鮮やかな手際で解決する私! 主役の座は渡してもらいますよオサム様!)
(,,゚Д゚)「ゴルァ」
44 名前: ◆CnIkSHJTGA Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 15:24:10.90 ID: OvtO9LeL0
('、`*川「そしてゆくゆくはAAテンプレ一行目に私が来ることになるの……ふふふ」
(,,゚Д゚)「ゴルァ?」
('、`*川「人気は鰻登りになり、ネットで私を知らない人はいなくなる……!」
(,,゚Д゚)「ニャーゴルァ」
('、`*川「そして社会現象にまでなった私は、夕方のニュースを独占し……って貴方何?」
(,,゚Д゚)「ゴルァ!」
いつの間にか傍にいた猫。
そして、口元から漂う甘い香り。
45 名前: ◆CnIkSHJTGA Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 15:24:54.95 ID: OvtO9LeL0
('、`;川「……その口についてる……あんこは……何……?」
(,,゚Д゚)「……」
('、`*川「……」
(,,゚Д゚)「……」
('、`#川「……」
(,,゚Д゚)「ゴルァ……」
('、`;川「……え? これがオチ? 嘘!?」
(,,゚Д゚)「ニャーゴルァ……」
('、`;川「え……ちょ……えええええええ!?」
(,,゚Д゚)「ゴルァ」
訳:無理があったんだよ。パロディものを書こうなんて。
46 名前: ◆CnIkSHJTGA Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 15:25:43.56 ID: OvtO9LeL0
('、`*川「だ、だってあんなに思わせぶりな予告をしといて……そ、それにタイトルも結構あからさま……」
(,,゚Д゚)「ゴルァニャーゴルァ?」
訳:先走ったのさ。作者が投下中にちょうど○○部を読んでて、思わずやっちまった予告だぜ?
('、`*川「そ……そんな……」
(,,゚Д゚)「ニャーゴロゴロ」
訳:あまりにもオチが浮かばなくて、また俺がこうやって締めてるくらいだからな。
('、`*川「うう……ちゃんと後先考えて予告してよ……」
(,,゚Д゚)「……ゴルァ」
訳:こうなったら仕方ない。とりあえずそっと宣伝しとけ。
48 名前: ◆CnIkSHJTGA Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 15:26:54.90 ID: OvtO9LeL0
('、`*川「わかったわ。私が本当に活躍する○○部が嘘○○を探○ようですは、絶賛更新中の現行」
(,,゚Д゚)「ゴルァ」
訳:怠慢、しかし実は切れ者の主人公。妹○や○レなど、他の作品ではあまり見られない珍しいAAが活躍。
('、`*川「一つの事件は長くて3話だからさくっと読める」
(,,゚Д゚)「ゴルルルァ」
訳:徐々に嘘○○へと近づいていく彼女たち。そして遂に、嘘○○の正体が明らかとなる!
('、`*川「こうご期待! さーてそろそろ終わるかこの話……」
(,,゚Д゚)「ニャー……ゴルァ」
訳:オチが浮かばなくて発狂しかけたよ。パロディはもうこりごりさ。
第五話「嘘つきを捜せ」 完