1 : ◆CnIkSHJTGA :2008/01/01(火) 18:03:18.33 ID:4N2JE46c0
いろんなドクオ

('A`)普通ドクオ

('∀`)喜びドクオ

(;'A`)焦りドクオ

(`A´)怒りドクオ
_,、_
('A`)渋ドクオ

川 ゚ -゚) クー

のんびり始めるよ

 

 

2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/01(火) 18:05:03.12 ID:4N2JE46c0

月明かりに浮かび上がるドラキュラ城。
城主であるオサムは、齢数百年のドラキュラである。

( ^W^)「……」

そして城の前に立ち、二本の牙を露出させているこの男もまた、ドラキュラであった。

オサムは日光が苦手なだけだが、この男にとって日光は致命傷になりうる危険な存在である。
それを考えると、オサム以上にドラキュラらしいドラキュラといえよう。

( ^W^)「長かった……ずっとこの日を待ってたお」

城を見上げる男の目に、底の見えない暗い感情が宿っていた。
闇にとけ込むマントを翻すと、彼は堂々と城の正門に歩み寄る。

( ^W^)「ふんっ」

短いかけ声と共に足に力を込め、人間離れした跳躍で城門を飛び越した。

 

第十五話「刺客あらわる」

 

 

3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/01(火) 18:06:05.57 ID:4N2JE46c0

ダイニングで、オサムとメイドたちはいつものように食事をしていた。
ナイフとフォークが当たる音が、食卓の上にかちゃかちゃと響く。

しかし、その音に混じって不審な物音がしたのを、オサムとしぃは聞き逃さなかった。

(*゚−゚)「……オサム様」

( ゚"_ゞ゚)「うむ。わかってる」

从 ゚∀从「? どうしたんすか?」

(*゚−゚)「静かに」

ただならぬ様子に、他のメイドたちは食事の手を止めた。

( ゚"_ゞ゚)「……出てこい。ばれてるぞ」

「流石だお。オサム」

 

 

4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/01(火) 18:09:05.16 ID:4N2JE46c0

ダイニングの扉が、ギギギと音を立てながらゆっくりと開いた。
現れたのは、マントに身を包んだ妖しい男。

( ^W^)「久しぶりだお。三百年ぶりかお?」

二本の牙と、黒いマント。
そして言っていることから、メイドたちはその男がドラキュラなのだとわかった。

ξ;゚听)ξ「お、オサム様の友達……」

ミセ;゚ー゚)リ「じゃあ……ないみたいよー」

オサムと男は見つめ合い、どちらも動かない。
緊迫した空気が流れ、なごやかな昼食(夜食)は一転して殺伐としてきた。

 

 

 

6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/01(火) 18:12:14.38 ID:4N2JE46c0

( ^W^)「ふふふ……驚くのも無理はないお」

(;゚"_ゞ゚)「……」

( ^W^)「お前は僕が死んだと思ってたお? 確かに僕は一回死んだ」

(;゚"_ゞ゚)「……」

( ^W^)「でもあの方から力をもらい、こうやって生まれ変わったんだお!」

(;゚"_ゞ゚)「……一つ、聞きたいことがある」

( ^W^)「なんだお?」

メイドたちが固唾を呑んで見守る中、オサムは言った。

(;゚"_ゞ゚)「お前……誰?」

( ^W^)

 

 

7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/01(火) 18:14:19.93 ID:4N2JE46c0

後に男は語る。
やっぱり、最初に名前を名乗っておくべきだったお。
もうあんな気まずい空気はこりごりさ。

( ゚W゚)「てめええええええええ!」

从;゚∀从「あ! なんかどっかで見た顔になった!」

ξ;゚听)ξ「本当だ!」

∬;´_ゝ`)「これはまずいわ」

('、`;川「早く顔戻しなさい!」

男はメイドたちから一斉に非難を受ける。
この顔を続けられると、ものすごく悪いことが起こりそうな気がしたからだ。

 

 

8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/01(火) 18:18:10.15 ID:4N2JE46c0

(;^W^)「ほ……本当に忘れたのかお……?」

(;゚"_ゞ゚)「ええと……は瀬川くん?」

(#^W^)「違うお! いや割と近いけど……全然違うお!」

(;゚"_ゞ゚)「すまん……全く思い出せん。申し訳ない」

( ^W^)「謝られると逆にみじめになるお……」

仕方が無いので男は自分で名乗ることにした。
本当は「お、お前は○○!」「そうだ! 地獄から蘇ってきたお!」という流れを期待していたが、もうどうしようもなかった。

( ^W^)「僕はまだ人間だった頃、内藤ホライゾンと呼ばれていた」

( ゚"_ゞ゚)「!」

(*゚−゚)「……」

 

 

9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/01(火) 18:20:10.19 ID:4N2JE46c0

( ^W^)「でも今はそんな名前捨てたお。僕の名前はブーン!」

( ^W^)「あの方と一緒に世界を支配する男だお!」

( ゚"_ゞ゚)「……なるほどね。思い出したよ」

( ^W^)「それは良かったお……ん?」

(*゚−゚)「!」

(;^W^)「お前……なんで生きてるんだお……?」

ブーンはしぃを見て不思議そうに首をかしげた。
彼の記憶の中では、しぃは死んだはずなのだ。

(*゚−゚)「……そうね」

(*゚ー゚)「地獄から蘇ってきたのよ」

(;^W^)「そ、それは僕が言いたかったセリ……まあいいお」

 

 

10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/01(火) 18:22:39.78 ID:4N2JE46c0

一連の展開に、他のメイドたちは全くついていけていなかった。
話に入れないので、部屋の隅でひそひそ話を始める。

从;゚∀从 何がなんだかわかんねえ……

川;д川 あの人、しぃさんとも知り合いみたい……

('、`*川 すごく置いてけぼりよね、私たち

ミセ*゚ー゚)リ このままだと空気になりそうですよ

ξ;゚听)ξ 既にカギ括弧すら無いしね

∬´_ゝ`) こうなったら合いの手要員になりましょう

(//‰ ゚)b グッドアイディア デス

メイドたちは場を盛り上げる役に専念することを決めた。

 

 

 

12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/01(火) 18:25:50.13 ID:4N2JE46c0

( ^W^)「あの方から伝言があるお」

ξ;゚听)ξ「で、伝言ですって!」

ブーンは懐からメモを取り出し、読み始めた。

( ^W^)「えー親愛なるオサムくんへ。夜が長くなり、過ごしやすい季節に……」

( ゚"_ゞ゚)「要点だけ言え」

( ^W^)「せっかちは良くないお。まあ言いたいことはつまり」

( ^W^)「僕たちの仲間になるか、死ぬか……ってことだお」

( ゚"_ゞ゚)「どちらも断る」

从 ゚∀从「流石はオサム! 選択肢以外を選ぶなんて!」

('、`*川「そこに痺れる! 憧れるぅ!」

 

 

 

14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/01(火) 18:28:57.95 ID:4N2JE46c0

( ^W^)「生意気なやつだお。じゃあ前言通り死んでもらうお……!」

( ゚"_ゞ゚)「!」

ブーンは隠し持っていたナイフを両手に持ち、オサムに襲いかかった。
オサムは素早い身のこなしでナイフを避け、ブーンのナイフはテーブルに突き刺さった。

( ^W^)「おっおっ」

(;゚"_ゞ゚)(速い……)

∬´_ゝ`)「フレー! フレー! オ・サ・ム!」

ミセ*゚ー゚)リ「頑張れ頑張れオッサッム!」

(;゚"_ゞ゚)  ・・・。  (^W^;)

うるさかった。

 

 

15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/01(火) 18:32:26.30 ID:4N2JE46c0

(*゚−゚)「ペニサス。地下倉庫から赤銀の弓矢を持ってきて頂戴」

('、`;川「え? しゃくぎん……?」

(*゚−゚)「武器庫の奥にある一番大きい棺に入ってるわ。赤い弓矢よ。早く!」

('、`;川「は、はい!」

今まで傍観していたしぃだが、オサムの様子を見て自分も戦わなくてはいけないと感じていた。
倉庫の奥で眠っている、かつて自分が愛用していた武器を持ってくるよう命ずる。

( ^W^)「お前、今僕の動きが速いと感じたかお?」

(;゚"_ゞ゚)「……」

( ^W^)「もしそう感じたなら、お前の負けだお」

ブーンがそう言い終わった直後、彼の姿はその場から消えていた。

 

 

16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/01(火) 18:34:57.44 ID:4N2JE46c0

(;゚"_ゞ゚)「な……!」

(*;゚−゚)「後ろ!」

ドス――。

川;д川「あ! あああああ!」

从;゚∀从「オサム! 背中……!」

(; "_ゞ )「ぐ……大丈夫だ……」

オサムの背中に、深々とナイフが刺さっていた。
しぃの声に反応し体を捻っていた為、何とか急所は避けていたが、傷は大きい。

( ^W^)「お前完全に平和ボケしてるお」

天井のシャンデリアの上にブーンはいた。
背中に刺さったナイフを、苦悶の表情を浮かべながら抜き取るオサムを見て、けらけらと笑っている。

 

 

17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/01(火) 18:37:28.67 ID:4N2JE46c0

( ^W^)「昔のお前だったら、僕はとっくに殺されてるお」

(;゚"_ゞ゚)「褒め言葉だと受け取るよ……」

ドラキュラであるオサムは人間よりも頑丈なので、ナイフで刺されたくらいでは死なない。
しかし自分との実力差を感じ、オサムは冷や汗を流していた。

( ^W^)「おっおっ。まだまだいくお!」

⊂二( ^W^)⊃「ブ――――――ン!」

両腕を広げたブーンは、壁や天井までも使い縦横無尽に部屋を駆け回り始めた。
先ほど消えたと思ったのは、あまりにも速いスピードと、この重力を無視した走りによってだった。

シャッ――!

(; "_ゞ )「ぐぁ!」

 

 

18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/01(火) 18:41:08.70 ID:4N2JE46c0

オサムの胸辺りの服が破け、血が弾ける。
いくら攻撃を見切っても、体が反応出来ていなかった。

(*;゚−゚)(ペニサス……早く……!)

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

('、`;川「大きな棺……あった!」

地下倉庫の奥、鉄製の扉の向こうが武器庫である。
ペニサスはいわれた通り武器庫にあった棺を開け、中から真っ赤な弓矢を取りだした。

('、`;川「でか……何この弓矢……」

ペニサスの身長以上もある弓矢は、見た目よりは軽いがとてもしぃに扱えると思える代物ではなかった。
さらにぴんと張られている弓の弦は、ペニサスが引っ張っても1ミリも動かないくらい固い。

 

 

19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/01(火) 18:45:19.88 ID:4N2JE46c0

('、`;川「こんなもの使えるのかしら……」

半信半疑だったが、持っていかない訳にはいかない。
ペニサスは矢が入った筒と一緒に、弓を担いで武器庫から飛び出した。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

(;゚"_ゞ゚)「くそ……!」

度重なる攻撃の嵐に、オサムは為す術なくやられていた。
体の至る所にナイフが突き刺さっていて、既にそれを抜き取る力すら残っていない。

( ^W^)「おっおっ。大人しく僕たちの仲間になることを誓えば、命は助けてやるお」

(;゚"_ゞ゚)「冗談じゃない。誰がお前らの仲間になどなるものか」

 

 

 

22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/01(火) 18:49:04.98 ID:4N2JE46c0

( ^W^)「不思議だお。お前は人間に恨みがあるはずだお。それなのにどうして?」

(;゚"_ゞ゚)「……」

( ^W^)「わからないお、人間に肩入れするなんて。だってリルルは人間に……」

⊂二( ^W^)⊃「……まあいいお。もう飽きたし、そろそろ死んでくれお」

ブーンが再び腕を広げ、攻撃の態勢をつくる。
そこに立っているだけで精一杯のオサムは、ただ立ちつくしているだけだ。

从;゚∀从「てめえ卑怯だぞ!」

(;^W^)「ひ、卑怯?」

 

 

 

24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/01(火) 18:52:11.01 ID:4N2JE46c0

ξ;゚听)ξ「そうよ! 男なら正々堂々と素手で勝負しなさい!」

( ^W^)「ふん、ガキの喧嘩じゃあるまいし。勝負に卑怯もくそも無いお」

∬´_ゝ`)「いやねえ、屁理屈をこねて自分を正当化する男って」

(;^W^)「へ、屁理屈だと……!」

川;д川「そ、そんなのだから、女の子にもてないんですよ……!」

ミセ*゚ー゚)リ「貞子ちゃんナイスよー」

(#゚W゚)「むっきー!」

女の子と口げんかしてはいけないというのは、世の常である。

('、`;川「はぁ……はぁ……持ってきました!」

そうこうしているうちに、弓矢を取りにいったペニサスが帰ってきた。

 

 

 

27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/01(火) 18:55:50.37 ID:4N2JE46c0

('、`;川「どうぞ」

(*゚−゚)「ありがとう」

( ^W^)「お前も僕とやる気かお?」

(*゚−゚)「ええ、お相手願います」

( ^W^)「フヒヒ。その服切り裂いて素っ裸にしてやるお!」

(;゚"_ゞ゚)「見てみたい気もするが、そうはさせん」

(;゚"_ゞ゚)「出でよ、我がしもべたち!」

オサムが残った気力を振り絞り、マントの裏からコウモリの大群を出現させた。
想定外の攻撃にブーンは戸惑う。

(;^W^)「くそ! なんだおこれ!」

 

29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/01(火) 18:59:23.70 ID:4N2JE46c0

ブーンの視界はコウモリの大群によって完全に塞がれた。
体にまとわりつき、血を吸おうとするコウモリを振りほどこうと、必死にナイフを振り回している。

(;^W^)「小賢しい真似を!」

数秒後、ブーンはコウモリの大群から抜け出すことに成功する。
その時彼が見たのは、十本の矢を同時につがえている、ハンターの姿だった。

从;゚∀从「十本矢!」

ξ;゚听)ξ「これってまさか……!」

(*゚−゚)「……さようなら」

(;^W^)「ソフィ……!」

ピィィン――!

 

 

 

31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/01(火) 19:02:58.57 ID:4N2JE46c0

極限まで張られた弦が、十本の矢を空中に放つ。
空気が切り裂かれ、笛の音のような音を出した。

ドスドスドスドスドスドスドス――!

( ゚W゚)「……」

真っ直ぐな軌跡を描いた矢は、全てブーンの体を貫通し、後ろの壁に突き刺さった。
ブーンの体に十の風穴が空き、そこから後ろの壁が見えた。

( ゚W゚)「ぐ……さ……先に地獄で……待ってるお……」

( ^W^)「なーんちゃって」

(;゚"_ゞ゚)「何!」

(*;゚−゚)「不死身なの!?」

男は何ら変わり無い表情で、まるでダメージが無いように見えた。
しかしよく見ると微妙に足がふらついていてる。

 

 

32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/01(火) 19:06:11.48 ID:4N2JE46c0

( ^W^)「違うお。フヒヒ、流石に痛かったお」

( ^W^)「まあ今日は挨拶に来ただけだから、もう帰るお」

(*゚−゚)「!」

⊂二( ^W^)⊃「ブ――――――ン!」

男は血が噴き出す体のまま、ダイニングの窓に突っ込んでいく。
しぃが再び弓を構える暇も無く、彼はガラス窓を突き破り外へ飛び出していった。

「オサム! お前に平和なんて似合わないお! じゃあな! バイバイブーン!」

(*;゚−゚)「逃がさない!」

(;゚"_ゞ゚)「追うな。危険だ」

(*゚−゚)「でも!」

(; "_ゞ )「追っては……いけな……」

 

 

34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/01(火) 19:08:57.58 ID:4N2JE46c0

力を使い果たしたオサムは、その場で倒れ込んだ。
彼が気を失う前、最後に聞いたのは、しぃの悲鳴だった。

                  :
                  :
                  :
                  :
                  :
                  :
                  :
                  :
                  :
                  :

35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/01(火) 19:09:38.26 ID:4N2JE46c0

( ゚"_ゞ゚)「……」

オサムが目を覚ましたのは、まる二日経った後だった。
彼が包帯だらけの体で棺から目を覚ますと、ベッドによりかかって眠っている貞子の姿がまず目に入った。

川д川「……スゥ……」

( ゚"_ゞ゚)「……」

小さな寝息を立てて眠る貞子を見て、オサムは起こさないようにそっと頭を撫でた。

(*゚ー゚)「寝ずに看病してくれてたんですよ」

( ゚"_ゞ゚)「む」

 

 

37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/01(火) 19:11:01.77 ID:4N2JE46c0

しぃがホットティーの入ったカップを二つ持って、オサムの前に現れた。
オサムはカップを手に取り、短く礼を言ってから、カップに注がれた液体を一気に飲み干す。

(*゚ー゚)「みんなが事情を話してくれって大変ですよ。今ストライキも起こってます」

( ゚"_ゞ゚)「ストライキ?」

(*゚ー゚)「ちゃんと説明してくれるまで、仕事しないんだって」

(;゚"_ゞ゚)「何という……」

(*゚ー゚)「……」

(*゚−゚)「……行くんでしょう。あいつのところへ」

( ゚"_ゞ゚)「……ああ。ここにいては、みんなに迷惑がかかるからな」

(*゚−゚)「私も行きます」

 

 

39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/01(火) 19:11:43.93 ID:4N2JE46c0

( ゚"_ゞ゚)「お前は(*゚−゚)「行きます」

( ゚"_ゞ゚)「しかし城(*゚−゚)「行きます」

( ゚"_ゞ゚)「お前に関係(*゚−゚)「あります」

(;゚"_ゞ゚)「はあ……全く」

(*゚−゚)「……」

「そう言うと思ったよ」と力なくオサムが呟くと、しぃは突然オサムに体を寄せた。
包帯を巻かれただけの上半身に、顔をぴったりとくっつけている。

 

 

40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/01(火) 19:12:56.56 ID:4N2JE46c0

(;゚"_ゞ゚)「お、おい……」

(* − )「ちょっとだけ……ちょっとだけですから……」

( ゚"_ゞ゚)「……」

しぃの体から、微かに汗の匂いがした。
寝ずに看病をしたのは、貞子だけでは無いのではないかと、オサムは思った。

 

オサムとしぃが城から姿を消したのは、その五日後のことである。

 

第十五話「刺客あらわる」 完

 

 

 

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