32 :2話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 14:01:13.77 ID:MYI35SKJ0

狼が赤頭巾を食べる場面である

『赤頭巾』であえてここを引用したのには訳がある

 

 

私と彼女との関係を表すのに、まさしくこの文が適切だからだ

 

 

 

 

川 ゚ -゚) 〜狼2〜

 

34 :2話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 14:03:35.45 ID:MYI35SKJ0

時刻は18:00
その時間は、バーボンハウスでは開店準備をしているところだ。
私はいつものように準備する。
そんな私にバーボンハウスのマスター、ショボンが話しかけてきた。

(´・ω・`)「クー、昨日は大変だったみたいだね」

川 ゚ -゚)「昨日?ヒートの屋台で飲んだことか?」

(´・ω・`)「シラをきらなくてもいいよ。ドクオから聞いてるから」

川 ゚ -゚)「……把握した」

……余所には喋らないでくれと言ったのにな、と少しばかり私の内に負の感情が宿る。
今度ヒートの屋台で会ったときは、大根を与えないようにしようと一人決心をする。

(´・ω・`)「大丈夫。ドクオは誰にも喋ってないよ」

川 ゚ -゚)「でも、今、聞いたと言ったが?」

(´・ω・`)「ドクオはね、クーのことを知っているか、って探りを入れてきたから逆に探ってやったんだよ。
       僕はボーボンハウスのマスターだからね、そういうのは得意なんだ」

川 ゚ -゚)「そうか」

35 :2話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 14:06:11.97 ID:MYI35SKJ0

(´・ω・`)「僕はこういう職に就いてるんだから君の身に起こってることはある程度理解できるよ」

川 ゚ -゚)「……」

(´・ω・`)「バーボンハウスは飲み屋だけど実態は情報屋だ。
      こんなところで働いてる僕だけど……それでも君を気にかけてるのは本心だ。
       だから、あまり無茶をしないでよ」

川 ゚ -゚)「それには頷けない。無茶をするなと言われても、それは私を狙ってるやつの都合だからな」

(´・ω・`)「狙っているのは君が持ってる機械だろ?……それさえ手放せれば話は簡単に進むんだけどね」

川 ゚ -゚)「夢物語を語ったところで何もないぞ」

私がショボンの言う機械をそう間単に手放すわけがない。
その機械は私の体内にあるのだし、そもそも……簡単に手放すようなら、私は研究所を抜け出してこんな場所にいるわけがないのだから。

川 ゚ -゚)「無駄話はここまでだな。もうそろそろ開店するぞ」

(´・ω・`)「はいはい、分ったよ」

さて、仕事の始まりだ。

 

36 :2話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 14:08:48.77 ID:MYI35SKJ0

バーボンハウスはいつも空席が目立つ……今日みたいに客がいないのも珍しくない。
客引きをしないせいでもあるし、接客する人がいないためでもある。
ここで働いてるのはショボンと私のみ。
ショボンはカウンターに立ち、私はカウンターから離れた席の客にお酒を運ぶ。

(´・ω・`)「クー、もう少ししたら君と話がしたいっていう人が来るみたいだから、面倒を見てあげて」

川 ゚ -゚)「把握した」

だからこそ、こんな会話もできる。
客があまりいない為に余裕があるためである。
……さて、誰が来るのだろうか?

カランカラン、とドアについてるベルが鳴る。

川 ゚ -゚)「いらっしゃいま……む?」

('A`)「よう」

なんだ、ドクオか
ドクオは軽く挨拶してからカウンターに腰を下ろす。

 

37 :2話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 14:11:16.84 ID:MYI35SKJ0

川 ゚ -゚)「何しに来たのだ?」

('A`)「酔いが醒めたら、お前のことでおかしな点に気づいたから、酒を飲むついでにお前に聞きに来たんだよ」

川 ゚ -゚)「そうか、ならまずはお酒を注文して売り上げに貢献しろ」

('A`)「ならテキーラで」

(´・ω・`)「はい。このテキーラはサービスじゃないから、まず飲んで落ち着いて欲しい……そうそう、クー」

川 ゚ -゚)「何だ?」

(´・ω・`)「さっき話した件なんだけど、君に用がある人は女の人だからね。その人が来るまで奥で休んでていいよ」

つまり、ドクオが知り合いの女……ということではなく、知り合い≠ドクオということか。
だったらドクオに付き合ってやることもないな。

川 ゚ -゚)「把握した」

(´・ω・`)「うん、来たら呼ぶから遠慮なく休んでてね」

('A`;)「おいおいおいおい、俺はクーと話がしたかったんだけど?」

(´・ω・`)「あきらめれ」

('A`;)「おまwwwwwwwwwww」

とりあえずその場から退却する。

 

40 :2話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 14:13:40.13 ID:MYI35SKJ0

しかし、ショボンには本当に世話になってるな。
ここ、バーボンハウスに雇ってもらってるのは勿論のことだが、先ほど助け舟を出してもらったこともそうだ。
私は自分のことを話すのが苦手だ。
それをショボンは理解してるから、私のことを聞き出そうとしてるドクオから遠ざけたのだ。

川 ゚ -゚)「ふぅ」

溜息をつく。
どうも1人でいると低いテンションがさらに下がってしまう。
何もやることがないと、どうしても彼女のことを考えてしまうからだ。

彼女と交わした会話の数々を思い出す。
それはどれもこれも私にとって大切な宝物なので、思い出すと心が軽くなる。
同時にその会話の後に起こる事柄を思い出し、心が沈む。

足し合わせた結果は、マイナス。
おかげで今日もテンションが下がる。

………
……

42 :2話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 14:16:04.36 ID:MYI35SKJ0

………

「なあ、クー」

「なんだCOOL?」

「私は壊されるのか?」

「……心配するな。私が守る」

「非力な女1人に守られても安心できないんだが?」

「……言ってくれるな」

「で、どうやって守ってくれるんだ?」

「私はキミの母親だ。場合によってはこの身に変えても守り通すつもりだ」

 

「だが、その結果があの狼だなんて何たる皮肉だろうな」

「ああ、あれは完全に失策だったな」

川  - )「…」

43 :2話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 14:18:27.70 ID:MYI35SKJ0

……ぅ……く……クー……クー!!

川;゚ -゚)「っ……!」

('A`;)「っとと、急に跳び起きるなっつの!」

川;゚ -゚)「どうして……ドクオ…が?」

('A`)「例の客が来たみたいで呼んだはいいんだが、クーの反応がなかったからな。
    ショボンはカウンターから離れられないから、呼び出して来いって言われたんだよ」

川 ゚ -゚)「そうか。すまないな」

('A`)「うなされてたが何か悪い夢でも見たのか?」

川 ゚ -゚)「さあな」

立ち上がり、あの夢の記憶を、頭を軽く振って追い払う。
こういうとき、デリートキーがあればと常々思う。

そういえば、お客が来たんだっけ。
ならのんびりしてるわけにもいかないな。

川 ゚ -゚)「よし、戻るぞドクオ」

('A`)「おk」

46 :2話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 14:21:04.61 ID:MYI35SKJ0

(´・ω・`)「クー、ドクオに変なことされなかったかい?」

(#'A`)「んなことしねーよ!」

川 ゚ -゚)「すまない、少しばかり寝てしまった。それで、件のお客は彼女のことか?」

(´・ω・`)「みたいだね」

ショボンと会話しながらカウンターの奥の席に座ってる女性を見る。
彼女は何か考え事をしてるのか、白い液体……ミルクか、珍しい……の入ったグラスをぼんやり見つめているだけで、手をつけようとはしてない。
さて、待たせっぱなしは彼女に悪いので、声をかけるとするか。

川 ゚ -゚)「私に用があると言う人物は君か?」

ξ゚听)ξ「そうよ」

川 ゚ -゚)「そうか。で、君は何者だ?」

ξ#゚听)ξ「……」

何故か分からないが、彼女はこめかみに青筋を立てながら黙ってしまう。
先ほどの発言が気に障ったのだろうか?
生憎、私はそういう空気は読まないので、気に障ったなら素直に言ってほしいんだが。

48 :2話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 14:23:23.75 ID:MYI35SKJ0

ξ;゚听)ξ「はあ……まあ、直接顔を合わせるのは、これが初めてだものね。
       とりあえず自己紹介してあげる。
       私の名前はツン……クローンの研究をしていて貴方の研究を唯一支持してた者、っていえば分かるでしょ?」

川 ゚ -゚)「把握した」

ξ゚听)ξ「それでね、今日は貴女に用があって訪ねてきたの」

川 ゚ -゚)「わざわざ私のところに足を向けるとは……よほど重要な用件なのか?」

ξ#゚听)ξ「重要……ですって?そんなの当たり前じゃない!
       支持した者がいたにも関わらず、説明もせずに研究所を逃亡した……COOLまで壊してね。
       だから貴女に聞きに来たのよ。
       何でそんなことをしたのかってね!」

川 ゚ -゚)「……」

ξ#゚听)ξ「黙ってないで答えなさいよ!」

川 ゚ -゚)「ふむ、それで君は訪ねてきたわけか……悪いが黙秘権を行使さs「そんなことが許されると思ってるの?」ξ#゚听)ξ

私が言い終える前にツンが口を出す。

川 ゚ -゚)「どういうことだ?」

ξ゚听)ξ「もし答えなければ、ここにあたしの部隊が突入するわよ。vipperを殺した奴と丸腰で話すと思ってたの?」

川 ゚ -゚)「……」

49 :2話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 14:25:46.58 ID:MYI35SKJ0

それはまずいな。
私はともかくとして、ここにはショボンとドクオがいる。
ドクオは……まあいいとして、ショボンに死なれると少し困る。
ショボンに死なれたら、私は次の日からニートになるしかない。

川 ゚ -゚)「話したら、ここに突入するって話を無しにしてもらえるか?」

ξ゚听)ξ「いいわよ。もともとあたしは貴女を殺しに来たわけではないからね」

川 ゚ -゚)「把握した」

話すだけで突入を見送ってもらえるのなら、他に選択肢はないな。
さて、少しばかり語るとするか。

川 ゚ -゚)「私が研究所を抜け出したのh「すまんが……さっき研究所って言ってたが、それってVIP研究所のことだよな?」('A`)

川 ゚ -゚)「……」

川 ゚ -゚)「それがどうk「ドクオ、まず飲んで落ち着いてほしい」(;´・ω・)

川 ゚ -゚)「……」

先ほどのツンもそうだったんだが、できれば最後まで語らせてほしい。
そんな思いとは関係なく、ドクオは先ほどのツンと同様にこめかみに青筋を立てていた。

50 :2話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 14:28:25.17 ID:MYI35SKJ0

(#'A`)「落ち着けだと?それは無理な話だ、ショボン。もし、さっきの話の研究所がVIP研究所のことなら、落ち着いていられねえよ」

川 ゚ -゚)「そのVIP研究所のことだが……ドクオ、どうしたのだ?」

(#'A`)「つまり、お前らはそこで働く研究員だということか?」

ξ゚听)ξ「そうよ」

川 ゚ -゚)「私は元研究員だがな」

(#'A`)「そうかよ」

そう言い終えるとドクオは懐から取り出したものを私たちの方に向ける。

川 ゚ -゚)「ソーコム・ピストル、か。それでこれは何の真似だ?」

(#'A`)「俺はVIPに親を殺されてるんだよ。だからそこで武器やら兵器やらを開発してるVIP研究所が憎くてたまらないんだ。
    昨日見せたお前のイミフな力を聞きに来たんだが、この行動が功を奏したみたいだな」

ξ゚听)ξ「ドクオと言ったかしら?貴方はそんなに死にたいのかしら?」

川 ゚ -゚)「まあ待て、ツン。ここは私が抑える」

そう言い、私はドクオと向かい合う。
ただし、あまり距離が近いと被弾する恐れがあるので、少し距離を開ける。

52 :2話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 14:31:11.63 ID:MYI35SKJ0

(#'A`)「ハンッ!私が抑える、とな。銃向けられて寝言言ってんじゃねえぞVIPの犬がっ!!」

川 ゚ -゚)「私は元、と言ったはずだが?」

まったく……話を聞いていないな。
おそらく説得して止めようとしても無駄だろうな。
どうもドクオは頭に血が上ってるみたいだしな。

(#'A`)「しねえええええええええ!!!!!」

ドクオは銃を私に向けて発砲……脳内の電気信号速度を上げてその事実を認識。
すかさずマニュアル『対遠距離射撃・砲撃』の項、実行。

 

果たして銃弾は軌道をずらし、カーブを描きながら床に被弾した。

 

ドクオはその光景を見て、青ざめていった。
その表情から、もうドクオは撃ってこないと判断し、『対遠距離射撃・砲撃』の項を閉じる。

川 ゚ -゚)「私に銃は通じないということを理解したか?」

('A`;)「……お前、何者だよ?」

川 ゚ -゚)「それをこれからツンに聞かせるから、黙って聞いていてくれ」

('A`;)「……」

53 :2話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 14:33:59.32 ID:MYI35SKJ0

ドクオは黙った。
どうやら私の話を聞くことにしたようだ。

川 ゚ -゚)「ツン、待たせたな」

ξ゚听)ξ「言うほど待ってないわよ。じゃあ話してもらうわよ」

川 ゚ -゚)「何故COOLを壊して研究所を逃亡したか、だったな。では話そうか」

('A`;)「その前に質問いいか?」

ξ#゚听)ξ「……何よ?」

('A`)「くーるって何?」

川 ゚ -゚)「ああ……COOLを含めた3機は秘匿事項で、且つ他の2機は非稼動なはずだから一般人が知らないのも無理はないか。
     COOLというのは、3機ある戦闘支援AIの内の1機の名称だ」

ξ゚听)ξ「COOLはクーが作り出した代物でね、3機の内、唯一“学習型”のAIなのよ」

('A`)「戦闘支援って?」

ξ゚听)ξ「戦闘支援というのはAIが端末に遠隔操作で戦闘の補助を行うことよ。
      AIの支援があれば、他国の軍隊相手にも引けをとらないわ。
      AIの支援があるということは、いわば、かさばらない兵器を装備してることにも等しいからね」

(#'A`)「……なんかムカつく話だな」

ξ゚听)ξ「はいはい、落ち着いて落ち着いて」

54 :2話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 14:36:44.09 ID:MYI35SKJ0

('A`;)「じゃあ、クーが使ってるイミフな力もそういうAIの支援か何かか?」

ξ゚听)ξ「それはないわね。COOLは破壊されてるし、さっきクーが言った通り他の2機は非稼動なのよ。
      間近で見て、クーの力はAIの力に近いものを感じるけど、現状ではありえないわね」

 

川 ゚ -゚)「いや、ドクオが正解だ」

まさかドクオが正解を言い当てるとはな。
少し意外だ。

2人は私の言葉に反応してこちらを見つめている。
ドクオは、厳しそうな表情に僅かばかりの怯えの色を混ぜて。
ツンは、信じられないものを見るように表情を凍りつかせて。

川 ゚ -゚)「さて、研究所を逃亡した理由を話すぞ」

空気を読めないわけではないが、あえて読まないで話を進める。

ξ;゚听)ξ「……」

('A`;)「……分かった」

56 :2話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 14:39:11.44 ID:MYI35SKJ0

川 ゚ -゚)「私があの研究所で研究していた内容は、機械に心を持たせる、という内容だ。
     この研究内容に大部分は否定したよ。
     機械に心を持たせることは危険極まりないってね」

('A`;)「……」
ξ゚听)ξ「……」

川 ゚ -゚)「そんな声なんて気にせず研究を続けていって、遂には機械に自我を目覚めさせたんだ。
     その結果、大部分の否定派はどういう行動に出たと思う?」

('A`;)「スマソ、検討つかん」
ξ゚听)ξ「あたしも」

川  - )「殺そうとしたんだよ、私とその機械をな。
     機械に自我を持たせるということは機械が謀反を起こす可能性も考えられるからだ
     付け加えるなら、もし反乱を起こした場合、被害が甚大だからな。
     だから私はその機械、COOLは互いに生きる為に同化したんだよ」

('A`;)「……同化だと?」
ξ;゚听)ξ「そんなことができるの?」

川  ー )「できたんだよ。
     そして、私たちは生きる為にあの研究所から逃げたわけだ」

('A`;)「……」
ξ;゚听)ξ「……」

57 :2話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 14:41:30.55 ID:MYI35SKJ0

ξ;゚听)ξ「ねえ、1つ質問いいかしら?」

川 - )「なんだ?」

ξ;゚听)ξ「心を持った機械と同化したのなら、貴方はクーなの?それともCOOLなの?」

川  - )「さあな、分からないよ。あえて言うなら赤頭巾を食べた悪い狼、だな」

('A`;)「前もそんなことを言っていたな。どういう意味なんだ?」

川  ー )「簡単な話さ。
     同化した為に私は変わってしまった。
     この体はクーの体であり、COOLの体でもある。
     『COOL』としての性能があり、『クー』としての性能もある……それじゃあここにいる『私』は何者なんだろうな?」

ξ;゚听)ξ「それは……」

川  - )「例えるなら、狼が赤頭巾を食べて自らの血肉にしたようなものだ。
     だから、赤頭巾は狼になり、狼は赤頭巾になって、自分を見失ってしまったんだ。
     でもな、赤頭巾は死んでしまったんだよ。
     一緒に生きようって言ったのに狼は食い殺してしまったからな」

('A`;)「同化して1つになったのなら……両方生きてるって考えられないか?」

川  ー )「両方生きてる?馬鹿なことは言わないでくれ。
     生きるということはつまり、自己というものを持って維持してるってことだ。
     そういうものはな、他者の影響を受けて変質することはあっても、決して混ざり合うことはないんだ。
     よく言うだろ?人間は死ぬまで孤独だって…そういうことだ」

59 :2話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 14:43:48.88 ID:MYI35SKJ0

川  - )「私が彼女と同化して1年経った。
     だが、この場合、彼女というのはどちらのことを指すのだ?
     変質した心は機械の心か?それともクーの心か?
     ……答えなんて出てこないさ」

('A`;)「……」
ξ;゚听)ξ「……」

川  - )「共生と同化を一緒にして考えてたのがいけなかったな。
     私はただ、彼女と一緒に生きたかっただけだったんだ。
     それなのにな……」

ここまで自分のことを話すと、膨らみ続ける負の感情に押し潰される。
だけど、この感情は止めることができない。
だから、この口も止まることができない。

だから、自分のことを話すのが苦手なんだ。

川  - )「……………わたし、は」

 

川  - )「私はけっきょk「クー、もういいよ」

 

61 :2話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 14:46:13.82 ID:MYI35SKJ0

私が言い終える前に誰かが私の話を中断させる。
一体誰が?と、思ったがその声は聞き覚えがあった。
そう、この声は

(´・ω・`)「もう、いいんだよ」

そう、ショボンだ。
彼が止めたのか。

(´・ω・`)「ツン、悪いけど今日はここまでにしてくれないかな?」

ξ;゚听)ξ「……そうね。まあ大体事情は分かったから、今日は帰らせてもらうわ」

ツンは出されてたミルクを一気飲みして、立ち上がる。
そうして、私のほうを向いて一言。

ξ゚听)ξ「またね」

そう言い残しバーボンハウスを出た。

 

(´・ω・`)「さてと、少し早いけど今日はもう閉めるよ。ところでドクオはこの後何か予定ある?」

('A`;)「あ?いや、ないけど」

 

62 :2話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 14:48:37.85 ID:MYI35SKJ0

(´・ω・`)「クー。このテキーラはサービスだから、まず飲んで落ち着いてほしい」

川  - )「……店の物には手を出さないんじゃなかったか?」

(´・ω・`)「今日はサービスだからいいんだよ。
       バーボンハウスの標語は『来るもの全てにときめきを』だからね。
       まあ標語なんて上辺だけの物だけど、こういう時は標語通りの行動をしたほうがベストなのさ」

川  - )「……すまない」

(´・ω・`)「ドクオ、今日はクーと共に朝まで飲み明かそうか」

('A`)「……ああ」

(´・ω・`)「クーも好きなのを頼んでいいからね」

 

川  ー )「……ならお言葉に甘えさせてもらうよ」

 

 

 

63 :2話・性能チェック ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 14:50:53.06 ID:MYI35SKJ0

川 ゚ -゚)の性能

 

C0.『??』……??????????

C1.『対遠距離射撃・砲撃』……電磁場を用いて飛来する金属の軌道を逸らす。

C2.『軍格闘術』……筋肉などに電流を流すことによる肉体活性、またデータバンクから瞬時に戦闘知識を引き出す。

C3.『COOL』……??????????

 

 

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