( ^ω^)ブーンの家族生活のようです 第六話
3 名前: ◆gk43jgqTBM Mail: 投稿日: 2007/10/05(金) 19:42:42.75 ID: LxVLc+I40
第六話

('A`)「一週間以上も遅れたってのに・・どうすりゃいいのかな?」

ドクオはどういう謝罪の仕方をすればいいのか分からなかった。
折角アドレス、電話番号を教えてくれた女性なのに、自分が忘れていたせいで、期待を裏切っている。

('A`)「うーん・・」

遅れてごめんなさい?そんな簡単な言葉でいいのだろうか?
いや、もっとカッコよく・・ドクオは色々と考える。

('A`)「だめだ・・思いつかね」

('A`)「・・仕方ない」

所詮は彼女いない暦=年齢(童貞)の男。本気の恋愛も正直した事もない。
だからどうしようかなんて思いつかなかった。

 

4 名前: ◆gk43jgqTBM Mail: 投稿日: 2007/10/05(金) 19:44:54.17 ID: LxVLc+I40
('A`)「これはもう・・電車男的に相談してみるしかないな」

ドクオはPCを開き、ニュー速VIPにスレ立てを開始する。ドクオが立てたスレ・・それは!!

「たたたたたたたた大変ですぅ!助けてください!」

1、愛のVIP戦士 ID dokudokux0

アドレス教えてもらったのにまだメールしてないんだよ!
頼む!いい方法を教えてくれ!

('A`)「よし・・これでなんとかなるっぽいな」

完全にパクリなのにはあまり突っ込まないであげて欲しい。

 

5 名前: ◆gk43jgqTBM Mail: 投稿日: 2007/10/05(金) 19:47:08.65 ID: LxVLc+I40
一方、ブーン宅では・・

( ^ω^)「おっ!なんか今をときめくスレが立ってるお。てか1のIDすげー!!」

ブーンも同時刻VIPを覗いていた。ドクオのスレも。
何気なくツンがやってきてPCを覗いている。

(;^ω^)「ちょwwwwwツン!!」

ξ゚听)ξ「別にいいじゃない、いつも見てるんdだしさ」

実はツンもVIPPERなのだ。夫婦でVIPPERなんて何だかいいよね!

ξ゚听)ξ「これは・・面白そうなスレね!恋愛に関してはマジレスするのが私のプライドよ!」

ξ゚听)ξ(んー・・今日はどんなマジレスしようかしらね)

ツンはマジレスしかしない女だ。
まぁ、その事はおいといて・・ってな感じで、ツンは書き込みを始める。

 

6 名前: ◆gk43jgqTBM Mail: 投稿日: 2007/10/05(金) 19:49:09.98 ID: LxVLc+I40
「誠意を伝えればおk。女の子もそこまで鬼じゃない」

ξ゚听)ξ「よし、カキコ完了っと・・」

数分後、ドクオはもう一度スレを覗いてみる。

('A`)「どれどれ・・」

「オナニーすれば全て解決!!」

「禿同」

('A`)「ダメだ、こいつら頼りにならん」

ドクオはVIPの人たちはやはり真面目に相談に乗ってはくれないと、がっかりした。
なら何故スレ立てしたのかと聞きたいところだ。

 

7 名前: ◆gk43jgqTBM Mail: 投稿日: 2007/10/05(金) 19:51:57.05 ID: LxVLc+I40

('A`)「仕方ねぇ・・とりあえずオナニーするかな」

どうやら、素直にアドバイスに従ったようだ。一分後・・

('A`)「アスカ可愛いよアスカ・・イクッ!!アッー」

('A`)「・・俺何やってんだろ」

クーに真面目に連絡するつもりだったのに、いつのまにかライオネス飛鳥でオナニーしてる自分はケダモノ以外のなんでもなかった。
どうやらドクオは特殊な性癖を持っているらしい。いわゆる「プロレスラー萌え」だ。まぁ、恋愛対象にはならないみたいだが。

('A`)「とりあえず・・もう一度スレ見てみよう」

ドクオがスレを覗くとようやくツンの書き込みを発見する。

 

8 名前: ◆gk43jgqTBM Mail: 投稿日: 2007/10/05(金) 19:54:25.82 ID: LxVLc+I40
('A`)「誠意ねぇ・・でもどうやって伝えればいいのかな」

とりあえず携帯を開き、メールの作成を始めるドクオ。

('A`)「とりあえず・・謝るか」

カチカチ

「すいません。連絡遅くなりました。ドクオだよ。マジで申し訳ない」

('A`)「これしか思いつかないわ・・送信っ」

ドクオの精一杯の謝罪はクーに伝わるのだろうか。

 

10 名前: ◆gk43jgqTBM Mail: 投稿日: 2007/10/05(金) 19:56:33.46 ID: LxVLc+I40
川 ゚ -゚) 「ふぁ・・メールかぁ・・」

一週間の疲れを癒すため、ぐっすり眠っていたクー。起きたのは実にお昼頃だった。
その間、ドクオはずっと返信を待っている状態だった。

('A`)「・・・・メールKONEEEEEEEEEEE!!」

('A`)「ダメだ・・人生オワタ」

('A`)「僕もオワタ、君もオワタ」

精神錯乱に陥りやすいドクオは、おかしな歌を歌いながら現実逃避している。

('A`)「ハァハァ、松井さん可愛いよ松井さん」

松井さんとはよくめちゃイケに出てる面白元マラソン選手のことだ。
完全に現実逃避に走っていることが手にとるようにわかった。
その頃クーは・・

 

11 名前: ◆gk43jgqTBM Mail: 投稿日: 2007/10/05(金) 20:01:33.88 ID: LxVLc+I40
川 ゚ -゚) 「メール見てみよう・・誰だろうか?」

クーは携帯を勢い良く開き、メールを観覧する。

川 ゚ -゚) 「あっ・・」

川*゚ -゚) 「ドクオ・・ようやくメールくれたんだな、嬉しい」

クーが軽く頬を赤く染めながら、返信を打ち始める。
やはり乙女だった。心の中でドクオがメールをくれるのを、ひたすら待ち続けていたみたいだ。

('A`)「松井さん・・松井さん・・イクッー!!」

その頃ドクオは、松井さんで二回目の絶頂に達していた。

('A`)「・・俺はホントになにしてんのかな」

 

12 名前: ◆gk43jgqTBM Mail: 投稿日: 2007/10/05(金) 20:04:05.58 ID: LxVLc+I40
もの凄い虚無感と、後悔に襲われた。どうせメールなど着てないと、携帯を覗いてみると・・

('A`)「あ・・このアドは・・クー!?」

まさかの逆転満塁サヨナラセーフティのような、その衝動に包まれるドクオ。
これは現実だ。決して自分が見せている現実逃避ではない。

('A`)「えっと・・返信は!?」

「ようやく連絡してくれたか。嬉しいよ♪ドクオ・・私、待ってたんだからな・・?」

待っていた・・その言葉に素直に申し訳ないと思う気持ちと、何だか嬉しい気持ちが自分の心を交差する。

('A`)「・・なんだろう、この気持ち。何か・・不思議な気分だ」

ドクオは今まで味わった事のない気分に襲われる。
ただメールを一通しただけなのに、心の中に生まれるこの幸福感・・

 

14 名前: ◆gk43jgqTBM Mail: 投稿日: 2007/10/05(金) 20:06:39.37 ID: LxVLc+I40
('A`)「あぁ・・いけね、早く返信しないとな」

それから二人のメールはずっと続いた。時間は午後三時を回った頃・・

川 ゚ -゚) 「ふむ・・意外と彼はマメなんだな。返信が早い」

川 ゚ -゚) 「見た目とのギャップ・・いいかもしれないな」

一人部屋で考えるクー。
普段はOLとして働き、できる女として振舞っている。

川 ゚ -゚) 「・・・」

だが彼女も女の子。
最近はまったく出会いの機会がなく、ドクオとの出会いに少しwktkしているのだ。

 

15 名前: ◆gk43jgqTBM Mail: 投稿日: 2007/10/05(金) 20:09:15.32 ID: LxVLc+I40
川 ゚ -゚) 「・・・」

川 ゚ -゚) 「女の子から行動しても、別におかしくないよな・・?」

その一言を残し、メールを作成し始めるクー。

カチカチ

川 ゚ -゚) 「よし、送信っと・・」

川*゚ -゚) 「・・・」

 

 

 

('A`)「おっ、返信ktkr」

 

16 名前: ◆gk43jgqTBM Mail: 投稿日: 2007/10/05(金) 20:11:36.12 ID: LxVLc+I40
素早く携帯をとり、確認するドクオ。

('A`)「なっ・・何ぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!」

ドクオは返信内容を見て、もの凄く驚いた。何故なら・・

「よかったら・・今度一緒にどこかにいかないか?」

('A`)「こ、こいつはタイムリー・・まさか俺なんかがクーみたいな美人に遊びに誘われるとは・・」

当然の如く、今まで彼女など出来た事の無いドクオは女の子から誘われた事などもちろん無い。
ドクオはライオネス飛鳥のポスターを見つめる。

('A`)「ら、ライオネス飛鳥たん、夢じゃないんだよね?」

ライオネスのポスターは「ああ、夢じゃないさ」と優しくいっているように見えた。

 

17 名前: ◆gk43jgqTBM Mail: 投稿日: 2007/10/05(金) 20:14:19.60 ID: LxVLc+I40
('A`)「俺の未来もついに・・」

('∀`)「ハジマタ!!!!!!!!!!!!!!!!」

ドクオは今まで出した事の無い声を出して喜んだ。
その声ははるか彼方まで響き・・

( ^ω^)「あれ・・今ドクオの声聞こえなかったかお?」

ξ゚听)ξ「気のせいじゃない・・私も少し聞こえたような気がするけど・・ごめん、ちょっとトイレ行って来る」

( ^ω^)「把握した」

ツンはトイレに向かい、ブーンはずっとPCに夢中だった。

 

19 名前: ◆gk43jgqTBM Mail: 投稿日: 2007/10/05(金) 20:17:42.17 ID: LxVLc+I40
ξ*゚听)ξ「いやぁ・・最近いっぱいしてるから・・またムラムラしてきたなんて言えない・・」

どうやら完全にこの生活リズムになれてしまっているようだ。

ξ*゚听)ξ「あぁん・・いいよぉ・・」

一人勝手な妄想オナニーに走る、腐女子、ツンだった。

ξ*゚听)ξ「あっ・・いくっ・・」

数分後

ξ*゚听)ξ「あぁぁ・・たまらないよぉ・・」

何故かツンの思考はそこで真面目な思考に切り替わる。

 

20 名前: ◆gk43jgqTBM Mail: 投稿日: 2007/10/05(金) 20:20:29.65 ID: LxVLc+I40
ξ゚听)ξ「吐き気に加えて・・そういえば生理がないわね」

ξ゚听)ξ「・・・・・・・・」

ξ゚听)ξ「これは完全にきたんじゃないかしら・・私達の・・新しい命」

急いでトイレを出ると、ブーンの目の前に仁王立ちするツン。

( ^ω^)「ど、どうしたんだお?ツン」

ξ゚听)ξ「実はね・・」

何だかもの凄い告白をされる気がして、体が硬直するブーン。

( ^ω^)「黙っているとさらに気になるお・・言ってくれないかお?」

ξ゚听)ξ「うん・・」

ξ゚听)ξ「もしかしたら・・妊娠したかもしれない」

( ^ω^)「おっおっーそうかお妊娠かお」

 

22 名前: ◆gk43jgqTBM Mail: 投稿日: 2007/10/05(金) 20:22:20.85 ID: LxVLc+I40
( ^ω^)「・・・・・・・・・・」

 

 

 

 

 

(*^ω^)「ちょwwwwマジかお!!!?」

 

23 名前: ◆gk43jgqTBM Mail: 投稿日: 2007/10/05(金) 20:23:05.67 ID: LxVLc+I40
ξ゚听)ξ「もしかしたら・・このスレのおかげかもね」

(*^ω^)「お・・?」

ξ゚听)ξ「よくわかんないけど・・このスレ見てたらなぜか妊娠って言葉が頭の中に浮かんで・・」

(*^ω^)「フンフン・・それでデストローイ?」

ξ゚听)ξ「まぁ・・それだけなんだけどね」

別にスレのおかげではない気がしないでもない。

(*^ω^)「おっおっ、間違いなくこのスレのおかげだお!感謝カキコするお!ツン!」

ξ゚听)ξ「そうだね!まだ1の報告きてないけど・・いいよね!」

(*^ω^)「いや、やっぱ僕がカキコするお!任せてお!」

ξ゚ー゚)ξ「えー?まぁいいや、任せたよw」

 

24 名前: ◆gk43jgqTBM Mail: 投稿日: 2007/10/05(金) 20:24:04.26 ID: LxVLc+I40
カチカチ

「妻が妊娠した。こんなに嬉しいことはない!!」

数秒で返信が返って来る。

「マジか!おめでとう!!」

「童貞じゃないのウラヤマシス」

何故か今日は優しいVIPの住人たち。そこで名無しの一人が呟いた。

「これで1の報告があればなぁ・・」

そういえば、完全に携帯に夢中なドクオはまだ報告カキコをしていなかったのだ。

('A`)「いけね、飛鳥タンと話してたら遅くなっちまった。クー・・最高だ!!」

('A`)「とりあえず・・まだメールはかえってこないし、とりあえずスレでも覗いてみるかな・・」

ドクオは自分の立てたスレを見て、呆然とした。

 

25 名前: ◆gk43jgqTBM Mail: 投稿日: 2007/10/05(金) 20:24:23.75 ID: LxVLc+I40
('A`)「うわっ!スゲー伸びてる!!」

さっきまで50くらいの書き込みが既に350あたりまで伸びていた。
それにレスが、

「1まだかな・・上手くいってりゃいいけど」

「1ファイト!」

こいつらは本当にVIPPERなのかというのを疑うほど、優しいカキコが沢山だった。
さっきのような当てにならないレスはもうどこにも見当たらなかった。

('A`)「ううっ・・これがVIPのヌクモリティなんだな・・」

もう少し下の方まで書き込みを見ると、今度はブーンの報告カキコを発見するドクオ。

('A`)「え!妻が妊娠!?めでたいなぁ・・」

自分のことではなかったが、何だか心が暖かくなるドクオ。

('A`)「・・俺は今まで糞スレしか立てることが出来なかったけど・・」

('A`)「今日初めて・・自分の相談の為に立てたスレがみんなの役に立った気がするよ」

今日はただの休日で、別に変わったことは無かったかもしれないけれど、
ドクオにとってはかけがえのない第一歩を踏み出すきっかけとなった日なのかもしれない。

 

26 名前: ◆gk43jgqTBM Mail: 投稿日: 2007/10/05(金) 20:24:50.15 ID: LxVLc+I40
('A`)「よし、報告するぞ・・」

「すまない。遅くなった。結果から言うと、今度会うことになった」

('A`)「よし・・カキコっと・・」

そのカキコを見たブーン夫婦は・・

(*^ω^)「報告ktkr!!ツー!!こっちくるお!!」

ξ゚ー゚)ξ「えっ!?ホント!?」

二人はディスプレイに飛び込み、そのカキコを見る。

ξ゚ー゚)ξ「ホントだっ!やったっ!さすがは1!!」

(*^ω^)「僕たちに出来ない事を平然とやってのける!そこに痺れる!憧れるぅ!!」

嬉しいことっていうのは意外に重なるものだ。
二人は完全に有頂天の状態だ。

 

27 名前: ◆gk43jgqTBM Mail: 投稿日: 2007/10/05(金) 20:25:09.54 ID: LxVLc+I40
ξ゚ー゚)ξ「嬉しいなぁ・・こんなに喜んだのは久し振りだよ!!」

(*^ω^)「今日はお祝いだお!!」

ブーン夫婦はその夜、二人で妊娠のお祝いと、ドクオの成功を祝い、夜遅くまで騒いでいた。

('A`)「じゃあそろそろ寝るかな・・」

歓喜のレスに浸っている間に時間はもう遅い。今日は早く寝ることにしたみたいだ。
だが、事件はその時起きる。

('A`)「・・ん、なんだ、新しいかきこ・・」

「やらないか」

('A`)「うわあああ・・この邪悪な気を感じる書き込みは・・まさか!」

想像するのが嫌で、すぐにスレを閉じ、寝る準備を始めるドクオ。

('A`)「止めてくれ・・VIPでまで俺を苦しめないでくれ・・!!」

その夜、一人暗い部屋でニヤニヤ笑っていたショボンがいたらしい。
ブーン夫婦も、ドクオとクーの恋愛も、まだまだ始まったばかりである。これからどうなるのかは彼ら次第だろう。

第七話へ続く

 

 

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