19 名前: ◆gk43jgqTBM Mail: 投稿日: 2007/12/02(日) 20:53:34.63 ID: 6VqEHI740
第十二話

ドクオとクーが病院に向かっているその時・・
ツンの陣痛はどんどん激しくなっていた。

ξ;><)ξ「アッー!!!」

その悲痛な叫びがツンの状態を直接見ることの出来ないブーンが廊下で(彼はこういう系だけは本当に苦手らしい)
ひたすら自分の両手をきつく握り締めたまま神様に祈り続けている。

(;^ω^)「神様どうか僕たちの赤ちゃんを無事に・・お願いしますお!!」

 

 

20 名前: ◆gk43jgqTBM Mail: 投稿日: 2007/12/02(日) 20:54:39.60 ID: 6VqEHI740
             (  : )
        ( ゜ω゜)ノ彡
        <(   )
        ノωヽ

 神 の 祈り なんだお!!!!!!!!!!!
           从
       ω゚  )  て
        ( ヾ) )ヾ て
           < <

      人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人
    Σ                           て
    Σ  びっくりするほどユートピア!        て人__人_
    Σ         びっくりするほどユートピア!      て
     ⌒Y⌒Y⌒Y)                          て
             Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒
 _______
 |__       ヽ(゜ω゜)ノ
 |\_〃´ ̄ ̄ ヽ..ヘ(   )ミ
 | |\,.-〜´ ̄ ̄   ω > (ω゜ )ノ
 \|∫\   _,. - 、_,. - 、 \ (  ヘ)
   \   \______ _\<
    \  || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |
      \||_______ |

 

 

22 名前: ◆gk43jgqTBM Mail: 投稿日: 2007/12/02(日) 20:56:20.59 ID: 6VqEHI740
どうやらツンと赤ちゃんの様子を気にするあまり精神的に錯乱しているようだ。
幸い、近くに人が居なかったからよかったものの、犯罪には変わりなかった。

( ゜ω゜)「エロイムエッサムエロイムエッサム・・」

なんにしろブーンはどこかおかしくなっているのは誰の目からでも分かった。
まぁ初めての出産なのだ。これかくらい興奮して当たり前だと思いたい。
その頃ドクオとクーは・・

 ('A`) 「ちくしょう!なんで今日に限ってこんなに混んでいるだー!!」

見事に渋滞に巻き込まれていた。
休日なので混むのは当たり前、しかも病院は割と交通量が多い。なので、当然の結果とも言える。

川 ゚ -゚) 「ドクオ、少し落ち着け」

 ('A`) 「こんな時に落ち着けるか!友人達の大ピンチなんだぞ!?俺がいなきゃ奴等は死ぬ!!」

川 ゚ -゚) 「ちょwwおちt

 ('A`) 「ジムキャノーン!聞こえるか!?俺に力を貸してくれ!頼む!」

 

 

23 名前: ◆gk43jgqTBM Mail: 投稿日: 2007/12/02(日) 20:57:34.73 ID: 6VqEHI740
もうとなりにクーが居る事など全く気にせず大声で怒鳴り散らすドクオ。
愛機ジムキャノンの名前を叫びながら。

川 ゚ -゚) 「・・・・・・」

その様子を冷ややかな目で・・

川*゚ -゚) (ドクオはジムキャノンが好きなのか・・偶然だ。私も最近ジムキャノンオナニーにはまっているんだ)

彼女の性癖はよく分からないものへと変わっている。
ジムキャノンオナニーの仕方をkwsk知りたいものだ。
そんな感じにクーが軽く頬を赤らめながらドクオを見つめているその間にも渋滞は消えない。

 ('A`) 「ああああああああああああ!ちくしょうちくしょう!!ライオネスー!!!!!!!!!」

ブーンに次いでドクオの精神状態もおかしくなりはじめていた。
無意味にクラクションを暴走させている。前の車が本当に可哀想だ。迷惑すぎる。

 

 

24 名前: ◆gk43jgqTBM Mail: 投稿日: 2007/12/02(日) 21:01:30.06 ID: 6VqEHI740
川 ゚ -゚) 「・・・・・・・」

今度こそドクオを冷ややかな目で・・

川*゚ -゚) (らめぇぇぇ・・そんな凄い勢いでクラクション鳴らしちゃらめぇぇぇ・・)

彼女の性癖は良く分からないものからもはや理解できないといっていいくらいだ。

川*゚ -゚) (いやぁぁ・・シートまで濡れちゃうよぉ・・)

 ('A`) 「ん?どうしたんだクー。顔赤くして・・」

川 ゚ -゚) 「え!?いや!?何でもないぞ!?」

いきなり自分の恥ずかしい姿を見つめられたような感覚になって必死に何もしてないと言い張るクー。
普通の男から見たらバレバレな状態に居る。正直ピンチだろう。
だが・・

 

 

25 名前: ◆gk43jgqTBM Mail: 投稿日: 2007/12/02(日) 21:03:35.42 ID: 6VqEHI740
 ('A`) 「・・そうか。てか渋滞はいつになったら抜けるんだよ!?」

渋滞に気を取られていていつもの状態で鈍いのに更に判断の鈍くなっているドクオ。
何とかクーの情欲は見破られずにすんだようだ。

川 ゚ -゚) (・・できれば気が付いて、私も妊娠させて欲しかったのに)

性欲を持て余すクー。そんなクーをお構いなしに渋滞に怒りをぶつけるドクオ。
二人が病院に着くのはいつになるのだろうか。
一方錯乱していたブーンは・・

( ^ω^)「あうあうあうあう・・疲れたお・・ツン!大丈夫なのかお!?」

相変わらず人間の中身(たとえツンだろうと)を見るのが怖いブーンは今度は廊下に出て走り回っていた。
気が付くとまた、ツンの出産が行われている場所へ戻ってきていた。

( ^ω^)「・・・・・・・・」

( ^ω^)「夫である僕が・・ツンの近くにいてやれないなんて・・」

???「いけないんじゃないのかい?」

( ^ω^)「!?」

聞き覚えのある声が後ろから聞こえる。振り向けばそこには・・

 

 

26 名前: ◆gk43jgqTBM Mail: 投稿日: 2007/12/02(日) 21:05:23.22 ID: 6VqEHI740
            ,r'"⌒ヽ 
          /´・ω・‘ \  やあ
      , .-‐- くJ(      ゝ-rr- 、、
     /Y  ,r 、 `ー r'"^〃 、  つヒヽ
    ,ノ '^` i! =テミ i' 天ニ  ミ、 ='"^ヾ }
   ,/ ''=''" ノ-‐'ヾ-人,,__ノnm、''::;;,,  イ
  i!   ,∠-―-、、     `ー'フヾ、  j
  f'´    ノし   `丶、 ー=ミ-JE=-  /
  ヾ=ニ- 彡^ 〃   ,,>、、`''ー-::,,_,,ノ
    ``ー--┬:, ''"~´フ ソ´`7'' ''"´
         ,に (`゙゙´ノ   f^ヽ
        ,ハ    ,ィ'   ,;-ゝ、
        /ミ`ーt!,_,ィ-‐彡''"^ヽ
        /  ヾ::::::::::::::::r''"  ぃ ;}
       l   t:::::::::::/    ノ /
       l!   `'T7′   / /

いつになく体を鍛えているショボンがブーンの目の前に現れた。
その様子はもうただの人間ではない。完全に北斗の拳みたいになっている。

 

 

27 名前: ◆gk43jgqTBM Mail: 投稿日: 2007/12/02(日) 21:08:07.99 ID: 6VqEHI740
(´・ω・`)「ふふっ、ブーン。ここで僕に掘られるのか・・」

(;^ω^)「ゴクリ・・」

(´・ω・`)「ツンのことを直接見守るのか・・」

(´・ω・`)「ど っ ち が い い ん だ い!!!!オイコラー!!!!!」

もうそこにショボンの姿は無い。目の前にいるのは完全に筋肉と化した物体そのものだ。

(;^ω^)「お・・お・・」

(´・ω・`)「おいこらー!!きいてんのか!?元気ですか!?現金ですか!?」

( ^ω^)「ちょwwww落ち着いてお!!」

(´・ω・`)「うるせー!!なんかテンションハイなんだよ!!!!気にすんじゃねええええええ!!」

 

 

28 名前: ◆gk43jgqTBM Mail: 投稿日: 2007/12/02(日) 21:10:11.86 ID: 6VqEHI740
もうダメなんだろうか。この人は。
ブーンはおもむろに携帯に手を掛け、110番をコールした。
十五分後・・そこには・・

(;´・ω・`)「ちょっと!!話してくださいYO!!僕は彼を励ましに来ただけですYO!!そうだよね!?」

( ^ω^)「・・・・・」

助けを乞う彼をこれでもかというほどの冷たい目で見つめるブーン。
そんな目を見てK察は悟ったのだろうか。

警察官「ほらっ!いくぞ!あの人の目はまるでケダモノを見るような目だ・・俺には分かる」

( °ω^)「・・・・・」

警察官「・・ううっ!ぶるっちまうぜ・・まさかあの時の少年がまさかここまでのオーラを・・」

そう、彼は第1話でブーンをエロ本との交換で見逃した警察官だったのだ。
特には関係はないけどね。

(´;ω:`)「うわああああああん!そんな!!ブーン!助けてよブーン!!」

( °ω^)「ふふっ、君がいけないんだよ、ショボン。僕を追い回したりした罰さ。ふふっ」

(´;ω:`)「うわあああああああああああああ!!!」

 

 


37 名前: ◆gk43jgqTBM Mail: 投稿日: 2007/12/02(日) 22:39:47.38 ID: 6VqEHI740
警察官「ほらっ、うるさいぞ。早く観念しろよ。全裸男」

(´;ω:`)「うっうっ・・僕のエクスカリバーがこんなに萎れて・・」

警察官「・・後で慰めてやるから。ほら、いくぞ」

(´;ω:`)「!!!!!!」

( ^ω^)「・・・・・・」

奇妙な光景を垣間見て、少し不思議な気分になるブーン。

( ^ω^)「これがアッー!!の始まりなのかお・・」

何か一つの感動ドキュメントを見た気がしたブーンだった。

 

 

38 名前: ◆gk43jgqTBM Mail: 投稿日: 2007/12/02(日) 22:40:55.18 ID: 6VqEHI740
その時・・

 ('A`) 「なんだ、あれはショボン・・?なんで全裸で・・?」

川 ゚ -゚) 「そんなことはいいだろう、ほら、ブーンがいるぞ、声かけないのか?」

 ('A`) 「あっ、ホントだ。おーいっ!ブーン!!」

どうやらドクオとクーが到着したようだ。

( ^ω^)「おっ!二人共!来てくれたのかお!?」

('∀`)b

 

 

川 ゚ -゚) 「キモッ」

 

 ('A`) 「えっ!?」

 

 

39 名前: ◆gk43jgqTBM Mail: 投稿日: 2007/12/02(日) 22:42:19.42 ID: 6VqEHI740
川 ゚ -゚) 「いや、なんでもないぞ。カッコいいって言ったんだ。気にするな」

(*'∀`)「そっかー、ありがとなークー」

顔を赤らめながら答えるドクオ。何故かなり距離も近いのに一回で聞き取れないのだろうか。

川 ゚ -゚) 「ほら、そんな事よりブーン、赤ちゃんはもう生まれたのか!?」

 ('A`) 「はっ、そうだ。どうなんだブーン!?」

川 ゚ -゚) 「ほら止めろ、お前は質問するな。ややこしくなるだろう」

 ('A`) 「えっ!?」

川 ゚ -゚) 「いや、お前の質問は素晴らしいっていったんだ、気にするな」

 (*'A`) 「フヒヒィ匕wwwwwwww」

 

 

40 名前: ◆gk43jgqTBM Mail: 投稿日: 2007/12/02(日) 22:45:10.74 ID: 6VqEHI740
恋は盲目というかなんというかただの馬鹿なのだろう。

( ^ω^)「・・・・」

その様子をまたも冷ややかな目つきで見つめていたブーン。

川 ゚ -゚) 「おっと、そんなことはどうでもいい、赤ちゃんは!?」

珍しくクーが語尾を荒げて質問している。よっぽど心配なのだろう。

( ^ω^)「お・・見てのとおりだお、まだなんだお・・」

 ('A`) 「そうなのか・・」

ドクオも心配そうな様子で分娩室に方を見つめる。
ふと、クーが何かを疑問に思ったかのように話し出した。

川 ゚ -゚) 「ん・・どうしてお前はここにいるんだ?」

 

 

41 名前: ◆gk43jgqTBM Mail: 投稿日: 2007/12/02(日) 22:46:28.61 ID: 6VqEHI740
( ^ω^)

(^ω^)

( ^ω^)

(;^ω^)「あ、あの・・血が・・ダメなんで・・」

 ('A`) 「ちょ・・」

ドクオが何か言いかけたその時だった。

 

42 名前: ◆gk43jgqTBM Mail: 投稿日: 2007/12/02(日) 22:47:09.80 ID: 6VqEHI740
川#゚ -゚) 「馬鹿!!」

いつもは感情をそこまで表に出さないクーが大声を出す。

(;^ω^)「お・・お・・?」

川#゚ -゚) 「どれだけツンが不安と痛みと戦ってると思ってるんだ!?」

クーの心からの叫び。こんなクーを見るのは二人共初めてだった。

 ('A`) 「クー!落ち着け!!」

川#゚ -゚) 「・・すまない」

川#゚ -゚) 「だがな、ブーンこれだけは言っておくぞ」

川#゚ -゚) 「血が怖いからなんだ?お前はツンの夫じゃなかったのか?」

 

 

43 名前: ◆gk43jgqTBM Mail: 投稿日: 2007/12/02(日) 22:47:48.28 ID: 6VqEHI740
( ^ω^)「・・・」

川#゚ -゚) 「大変な時にこそすぐ傍に居てやるのが夫の役目じゃないのか!?」

川#゚ -゚) 「それくらいわかるだろ!?」

( ^ω^)「お・・」

川#゚ -゚) 「・・いってやれ」

小さく呟くクー。
ブーンは彼等二人の前を何も言わずに通り過ぎ、分娩室へ向かっていく。

 ('A`) 「いいのか・・?」

川 ゚ -゚) 「ああ、あれでいいんだ」

 ('A`) 「・・・」

ブーンはツンの心の支えになれるのだろうか?

第十二話 完

 

 

 

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