319 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 02:34:48.49 ID: dhmE2j2t0
('A`)「みなさん、こんにちは」
('A`)「今回、前座を任命されたドクオです」
('A`)「本編には登場しませんけどね」
('A`)「ウッウ-」
('A`)「――さて」
('A`)「愛の祭典、バレンタインデーに起きたこの連続殺人事件」
('A`)「2日間のうちに、なんと5名も犠牲者を出しています」
('A`)「どうやら、本編の主人公であるビロードは答えが分かったようですが」
('A`)「みなさんはいかがでしょうか?」
322 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 02:36:04.22 ID: dhmE2j2t0
('A`)「ヒントはジョルジュ長岡が出した通りです」
('A`)「犯人は誰なのか?」
('A`)「犯行方法は? 動機は?」
('A`)「答えは至ってシンプル」
('A`)「トリックなんぞは皆無です」
('A`)「2次方程式すら満足に解けない作者に、高度な謎かけを期待してはいけません」
('A`)「ここまで引っ張っておいて、案外大したことがない」
('A`)「おいおい、最後gdgdじゃねーか」
('A`)「それが、エスパークーオリティ」
('A`)「それでは“解決編”」
('A`)「お楽しみください」
326 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 02:37:17.71 ID: dhmE2j2t0
川 ゚ -゚)エスパークーのようです
−バレンタイン 特別編:ビロード少年の事件簿(解決編)‐
330 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 02:39:03.51 ID: dhmE2j2t0
―屋敷、大広間
―合宿2日目、夕刻
―最初の事件から丸一日経った大広間には
―当初より大幅に人数を減らした参加者の面子が集まっていた
( ><)
(-_-)
<メ;`∀´>
( ´ー`)
シツ;- シ-)゙
('(゚∀゚;∩
―場は緊張に満ち、皆がそれぞれに対し牽制している状態が続いていた
―そんな重い空気の中、ついに一人が沈黙を破る
333 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 02:40:11.76 ID: dhmE2j2t0
<メ;`∀´>「…」
<メ;`∀´>「…犯人」
<メ;`∀´>「…犯人が、分かったというのは本当ですか?」
( ><)「はい」
( ><)「その通りなんです」
(;-_-)「!!」
<メ;`∀´>「!!」
( ´ー`)「…!」
シツ;- シ-)゙「…」
('(゚∀゚;∩「!!」
( ><)「皆さんに集まってもらったのは、他でもありません」
( ><)「昨日ここで起こった劇物混入事件から今までの事件」
( ><)「今から、その全貌を解き明かすんです」
336 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 02:41:06.98 ID: dhmE2j2t0
('(゚∀゚;∩「犯人が分かった…?」
( ><)「えぇ」
(;-_-)「犯行方法もかい?」
( ><)「えぇ」
( ´ー`)「ホントカーヨ」
( ><)「えぇ」
<メ;`∀´>「犯人が分かって、私たちをこの場に集めた」
( ><)「えぇ」
<メ;`∀´>「ということは、やはりこの中に犯人がいると…?」
( ><)「いいえ」
339 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 02:41:58.57 ID: dhmE2j2t0
<メ;`∀´>「へ?」
(;-_-)「なんだって…?」
( ><)「ずばり」
( ><)「犯人はこの中にいないんです」
('(゚∀゚;∩「そ、そんな!」
<メ;`∀´>「じゃあ、誰が!?」
シツ;- シ-)゙「…」
( ><)「それを、今から説明していくんです」
342 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 02:43:22.19 ID: dhmE2j2t0
( ><)「皆、思い出して欲しいんです」
( ><)「第一の事件」
( ><)「いよぅさんが、酢豚を食べて倒れた、あの時」
( ><)「執事さんと、ハットウシンさんを除く全員がこの場にいました」
( ><)「犯行自体はパイナップルに仕込まれた劇薬であり、事前に準備することが可能なことから、全員が容疑者だと言えるんです」
( ><)「全員の皿に仕込まれていることから、犯人の狙いは参加者全員だと予想できます」
(-_-)「…?」
(-_-)「待ってくれ」
(-_-)「確か、いよぅくんがパイナップルを好きだから、それを狙った計画的犯罪だと言っていなかったか?」
<メ;`∀´>「それは、どういうことですか?」
(-_-)「だから、酢豚に入っているパイナップルを食べるのは、いよぅくん以外いないからそれを狙った殺人だと…」
344 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 02:44:26.47 ID: dhmE2j2t0
( ><)「最初はボクもそう思いました」
( ><)「いよぅさん個人を狙ったものだと」
( ><)「でも、普通に考えてそれはないんです」
( ><)「酢豚のパイナップルの好き嫌いを狙うなんて、馬鹿げているんです」
( ><)「ヒッキー先生、ふざけないで下さいなんです」
(-_-)「……」
( ´ー`)「ソリャソーダ」
('(゚∀゚∩「ボクもパイナップル好きだよ!」
(-_-)
346 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 02:45:10.93 ID: dhmE2j2t0
( ><)「次に第二の事件」
( ><)「ジョルジュさんなんです」
( ><)「これは完全なアクシデントであり、不幸な事故であったと言えます」
( ><)「まぁ、ただのバカなんです」
( #゚∀゚)
ジョルジュ長岡(享年20歳)
352 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 02:46:10.52 ID: dhmE2j2t0
( ><)「そして、第三の事件」
( ><)「ボッコスさんが、部屋で倒れていたあの事件」
( ><)「これも、同様に全員を狙ったと思われます」
( ><)「それぞれの部屋に置かれたチョコレート」
( ><)「甘党のボッコスさんは我慢できずに手をつけてしまったんです」
<メ;`∀´>「一歩間違えば、私たちもそうなっていた、ということですか」
( ><)「そうなんです」
( ><)「もし、いよぅさんが酢豚を食べていなければ」
( ><)「部屋に置かれたチョコレートで全滅した可能性もあるんです」
( ´ー`)「ソンナコトネーヨ」
354 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 02:47:50.93 ID: dhmE2j2t0
( ><)「次に第四の事件なんです」
( ><)「ずっと行方不明だと思われていたハットウシンさん」
( ><)「この人が四番目の被害者なんです」
('(゚∀゚;∩「え…!?」
<メ;`∀´>「ホ、ホントですか…?」
(;-_-)「てっきり犯人は彼だとばかり…」
( ><)「残念ながら…」
( ><)「時間的には、ヒッキー先生と別れた後」
( ><)「実際は一番目の被害者だと言えるんです」
( ´ー`)「ヨク ワカルーヨ」
( ><)「そうじゃないと、無理があるんです」
( ><)「その時点で無事なら、騒動があった時点で顔を見せるでしょうし」
( ><)「それが出来ないということは、既に犯人の手にかかったということなんです」
359 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 02:50:52.25 ID: dhmE2j2t0
<メ;`∀´>「し、しかし、彼が死んでいるとは限らないはずです」
<メ;`∀´>「もしかしたら、犯人かもしれない」
<メ;`∀´>「昨日もそういう話になったはずです」
( ><)「…」
( ><)「それはありえないんです」
('(゚∀゚;∩「どうしてだよ?」
( ><)「見つけてしまったんです」
( ><)「“ある部屋”のクローゼットの中に、ハットウシンさんが仕舞われているのを」
(-_-)「ある部屋…?」
361 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 02:51:40.38 ID: dhmE2j2t0
( ><)「えぇ」
( ><)「その部屋は、剣道場からも近く、短時間で隠すには最適とも言えるんです」
( ><)「…」
( ><)「――ねぇ、執事さん?」
シツ;゚ シ゚)゙「!!!!!」
365 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 02:53:06.42 ID: dhmE2j2t0
<メ;`∀´>「えぇ!!?」
('(゚∀゚;∩「そんな!!?」
シツ;- シ-)゙「…」
( ><)「貴方の部屋の一番奥、クローゼットの中にハットウシンさんは眠ってますね?」
シツ;- シ-)゙「…」
( ><)「黙っていても無駄なんです」
( ><)「ボクには、何でもずるっとお見通しなんです」
シツ;- シ-)゙「…」
シツ;- シ-)゙「…仰るとおりです」
(;-_-)「…まさか」
( ´ー`)「アンビリーバボーダーヨ」
<メ;`∀´>「そんな、どうして…!!」
シツ;- シ-)゙「…」
368 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 02:54:18.66 ID: dhmE2j2t0
( ><)「皆、落ちついてくださいなんです」
( ><)「確かにハットウシンさんを隠したのが執事さんだとは言いましたが」
( ><)「犯人だとは一言も言ってないんです」
シツ;゚ シ゚)゙「……!!」
シツ;゚ シ゚)゙「い、いえ!! ビロード様、全て私が…!」
( ><)「ウソは良くないんです」
('(゚∀゚;∩「ど、どういうことだよ!?」
( ><)「確かに執事さんは怪しいです」
( ><)「実際、ボクも途中まで執事さんが犯人だと思っていました」
374 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 02:55:39.00 ID: dhmE2j2t0
( ><)「でも、執事さんが犯人だとしたら、最後の事件で矛盾が出来るんです」
( ><)「第五の事件」
( ><)「缶詰を取りに行ったMr.Bが、何者かに襲われた事件です」
( ><)「このとき、ボクとなおるよさん以外には確実なアリバイがあります」
( ><)「ボクは距離と時間的に考えて無理があります」
( ><)「となると、ここで一番怪しいのは、なおるよさんです」
('(゚∀゚;∩「え!?」
( ><)「しかし、それだとハットウシンさんの事件時の矛盾が生じる」
( ><)「ならば、執事さんと なおるよさんは共犯か?」
376 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 02:56:37.00 ID: dhmE2j2t0
( ><)「それもない」
( ><)「共犯にしては無駄が多すぎるんです」
('(゚∀゚;∩「ほっ…」
シツ;- シ-)゙「…」
<メ;`∀´>「じゃあ…」
( ><)「じゃあ、誰が犯人なのか」
( ><)「さっきも言ったとおり、この中にはいないんです」
381 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 02:58:08.76 ID: dhmE2j2t0
( ><)「――でも」
( ><) スゥ
( <●><●>) デュワッ
( <●><●>)「…この近くにいるのは、分かってます」
カタッ
)「…!!」
( <●><●>)9m「そこだ…!!」
( <●><●>)「出てこい!! 新犯人!!!」
「っち、バレたか…」
385 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 02:59:30.50 ID: dhmE2j2t0
( ゚∀゚)
ジョルジュ長岡(犯人)
(;-_-)「なっ!?」
<メ;`∀´>「ウソ…」
( ´ー`)「ワーォ」
シツ;- シ゚)゙「…」
('(゚∀゚;∩「えぇ――!?」
( <●><●>)「…」
( <●><●>)「あれ?」
395 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 03:02:13.99 ID: dhmE2j2t0
(=゚ω゚)ノ「散々な目にあったよぅ」
いよぅ(犯人)
( ´Д`)「全くっすね」
ハットウシン(犯人)
( ・ω・)「死ぬかと思ったぜ」
ボッコス(犯人?)
('(゚∀゚;∩「え? え? え? どういうこと?」
シツ;゚ シ゚)゙「???」
( ゚∀゚)「よぉ」
( ゚∀゚)「正解には辿り着けたか、ビロ?」
398 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 03:03:40.04 ID: dhmE2j2t0
(;<●><●>)「え、えぇ…」
(;<●><●>)「そのはずだったんですが…」
(;<●><●>)「あの…」
(;<●><●>)「真犯人は……どこ?」
( ゚∀゚)「あ?」
( ゚∀゚)「あーぁ」
( ゚∀゚)「ちゃんと、とっ捕まえてきたぜ」
( ゚∀゚)「この名探偵ジョルジュさまがよー」
400 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 03:04:58.81 ID: dhmE2j2t0
「ほれ」( ゚∀゚)つξ; ̄⊥ ̄)ξ
ξ; ̄⊥ ̄)ξ「はなせぇー、無礼者ー」
(-_-) <メ `∀´> ( ´ー`) ('(゚∀゚∩
(-_-) <メ `∀´> 「誰?」 ( ´ー`) ('(゚∀゚∩
シツ;゚ シ゚)゙「ファルロリータお嬢様!!!」
(-_-)「…」
(-_-)「は?」
<メ `∀´>「お嬢様…?」
407 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 03:06:42.93 ID: dhmE2j2t0
―
――
―――
( ゚∀゚)「つまり、犯人はこいつ」
( ゚∀゚)「ファルロ…なんとかお嬢様だ」
ξ; ̄⊥ ̄)ξ「なんという無礼者、打ち首じゃー」
( ゚∀゚)「うるせぇ、このツイン陰毛」
(-_-)「…えっと」
(-_-) ナニガナンダカ ワカラナイ
<メ `∀´>「どういうことか説明してもらえると助かります」
( <●><●>)「犯人は参加者ではない」
( <●><●>)「つまり部外者だということです」
( ´ー`)「ソレハ ワカルーヨ」
<メ;`∀´>「もう少し分かりやすくお願いします」
416 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: >>408 訂正pg 投稿日: 2008/03/06(木) 03:10:27.49 ID: dhmE2j2t0
( <●><●>)「全てはバレンタインデーのせいです」
( <●><●>)「彼女は私たちにチョコレートを配っていたんですよ」
(-_-)「チョコレート…?」
( <●><●>)「えぇ、第一の事件」
( <●><●>)「パイナップルに入っていたカプセル」
( <●><●>)「あの中身はチョコレートなんです」
<メ;`∀´>「チョコって…」
( ´ー`)「イミフダーヨ」
( <●><●>)「アーモンド臭がするのは、アーモンドチョコだから」
( <●><●>)「なんで、パイナップルの中に入れたのかは知りませんg」
ξ ̄⊥ ̄)ξ「酢豚のパイナップルは至高の一品なのじゃー!」
( <●><●>)「……だそうです」
411 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 03:08:58.70 ID: dhmE2j2t0
( <●><●>)「第二の事件は言わずもがな」
( <●><●>)「第三の事件は普通の方法で、チョコレートを部屋に置いたみたいですね」
( ・ω・)「なんでもひょいひょい食うもんじゃねーな」
(=゚ω゚)ノ「同感だよぅ」
( <●><●>)「それで、第四の事件ですが」
( <●><●>)「被害者本人もいますし、直接話してもらったほうがいいでしょう」
( ´Д`)「え? オレが?」
( <●><●>)「えぇ」
419 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 03:11:27.82 ID: dhmE2j2t0
( ´Д`)「あの時は…」
( ´Д`)「バレンタインをぶっ飛ばせ!!」
)「…」
キシッ
( ´Д`)「ん?」
( ´Д`)「誰か、いるのか」
スッ
ξ ̄⊥ ̄)ξ「…」
( ´Д`)「女の子…?」
( ´Д`)「…」
( *´Д`)「(ちょっと可愛い…)」
423 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 03:12:51.31 ID: dhmE2j2t0
ξ ̄⊥ ̄)ξ「…」
ξ ̄⊥ ̄)ξつ■
( ´Д`)「え? 何?」
( ´Д`)「チョコ?」
( ´Д`)「くれるの?」
ξ ̄⊥ ̄)ξ コクリ
ξ ̄⊥ ̄)ξ「ありがたく喰らうがよいー」
( ´Д`)「え……、あ、ありがとう」
( *´Д`)「(チョコ…)」
( *´Д`)「(粋なサービスがあるなぁ……この合宿来てよかった)」
( Д )・∴「がふぁ!!!!!」
426 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 03:14:10.61 ID: dhmE2j2t0
(;´Д`)「そっからの記憶がない…」
( <●><●>)「その後、たまたま現場を見た執事さんが勘違いして」
( <●><●>)「お嬢様を庇うために、ハットウシンさんを自分のクローゼットの中に隠したんです」
シツ;゚ シ゚)゙「そんな…」
('(゚∀゚;∩「で、でも、お嬢様と奥様は交通事故で亡くなったと聞いたんだよ!」
('(゚∀゚;∩「なんで死んだはずの人がいるんだよ!」
( <●><●>)「死んでないからです」
( <●><●>)「現に彼女はここにいます」
( <●><●>)「理由は……、そうですね」
( <●><●>)「執事さん辺りが、知っているんじゃないでしょうか」
428 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 03:16:29.30 ID: dhmE2j2t0
シツ;- シ-)゙「…」
シツ;- シ-)゙「…実はあの、交通事故」
シツ;- シ-)゙「……偽装だったのです」
シツ;- シ-)゙「…」
シツ;- シ-)゙「わが主は、普段は真面目で誠実で、それは立派な人物なのですが」
シツ;- シ-)゙「…夜のほう……といいますか」
シツ;- シ-)゙「少し、特殊な性癖を持っておりまして」
シツ;- シ-)゙「…奥様はそれに心底嫌気がさしておりました」
シツ;゚ シ゚)゙「それで、一芝居打ったのです」
シツ;- シ-)゙「……奥様はお嬢様を連れて屋敷を去りました」
( <●><●>)「なるほど」
ξ# ̄⊥ ̄)ξ「セバスをいじめるなー、このギョロ目ー」
430 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 03:18:05.87 ID: dhmE2j2t0
シツ;- シ-)゙「……」
シツ;- シ-)゙「…まさか、このような場所、このような状況でお嬢様に会うとは思いもよらず」
シツ;゚ シ゚)゙「それで、とっさにハットウシンさんの遺体をクローゼットに隠したのです」
シツ;- シ-)゙「申し訳ありません」
( ´Д`)「というか、遺体じゃないから」
( <●><●>)「第五の事件も簡単です」
( <●><●>)「ハットウシンさんのときと同様に、チョコレートを手渡ししたんでしょう」
( <●><●>)「死に別れたと思っていた娘との再開」
( <●><●>)「チョコレートがいくら危険だといっても」
( <●><●>)「さすがに、娘から貰ったチョコを、食べないわけにはいかなかったでしょうね」
シツ;- シ-)゙「あぁ…」
シツ;- シ-)゙「私はとんでもない勘違いを……」
431 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 03:19:21.31 ID: dhmE2j2t0
(-_-)「しかし、よく分かったね」
(-_-)「このお嬢さんと君の接点は、全くないはずだろう?」
( <●><●>)「見てしまったんです」
( <●><●>)「第五の事件のとき、現場から逃げ去る彼女の後姿を」
( <●><●>)「それがなかったら、さすがに分かりませんでしたね」
( <●><●>)「全然見つからなかったのは」
( <●><●>)「元々、彼女はこの屋敷に住んでたことがあるんでしょう」
( <●><●>)「我々より屋敷ついて詳しいんでしょうね」
( <●><●>)「…って、とこです」
( <●><●>)「どうですか? ジョルジュさん」
432 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 03:20:26.00 ID: dhmE2j2t0
( ゚∀゚)「うむ」
( ゚∀゚)「上出来だ」
ξ; ̄⊥ ̄)ξ「こらー」
( ゚∀゚)「あん?」
ξ; ̄⊥ ̄)ξ「縄をほどけー、私が何をしたー」
( ゚∀゚)「殺人未遂」
ξ; ̄⊥ ̄)ξ「何を言うかー、バレタインデーのプレゼントであるぞ」
( ゚∀゚)「あんな殺人チョコをプレゼントとは言わねぇ」
ξ; ̄⊥ ̄)ξ「この無礼者ー、父上のためにせっせと拵えて持ってきたのだぞ」
( ゚∀゚)「父上だけにしとけよ」
( ゚∀゚)「オレらまで、被害を広げるな」
ξ; ̄⊥ ̄)ξ「何を言うかー」
436 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 03:22:21.08 ID: dhmE2j2t0
( <●><●>)「…」
( <●><●>)「まぁ」
( <●><●>)「バレンタインデーが起こした悲劇なんです」
<メ;`∀´>「しかし、中身がチョコなら何であんな惨劇に?」
(-_-)「心臓止まってたよね、完全に」
( <●><●>)「疑問があるなら食べてみるといいですよ」
( <●><●>)「甘さの裏に隠された、とんでもないものを感じることが出来ます」
( <●><●>)「死ぬほどの不味さを」
( <●><●>)「ちなみにMr.Bさんは、まだ死んでます」
( <●><●>)「生き返るまで、もう少しかかるでしょうね」
438 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 03:23:25.17 ID: dhmE2j2t0
ξ; ̄⊥ ̄)ξ「貴様ー、何を言うかー」
ξ; ̄⊥ ̄)ξ「私のチョコが不味いわけあるかー」
シツ;゚ シ゚)゙「そ、そうですよ」
ξ* ̄⊥ ̄)ξ「セバスー、話が分かるヤツよのぅ」
ξ* ̄⊥ ̄)ξ「まだ、残りがあるからセバスにも恵んでやろう」
シツ;゚ シ゚)゙「え」
439 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 03:23:50.83 ID: dhmE2j2t0
シツ;゚ シ゚)゙「いや、私はちょっとですね…」
ξ* ̄⊥ ̄)ξ「なんじゃなんじゃー、遠慮するなー」
「ぬわ――――――――――――――――――――!!!!!!!」
442 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 03:24:38.56 ID: dhmE2j2t0
※
後日、ダイプロミーティングルーム
ガチャ
川 ゚ -゚)「おいー」
川 ゚ -゚)「…す?」
(ヽ><)
(ヽ-∀-)
川 ゚ -゚)「…なんだ、二人だけか」
川 ゚ -゚)「…」
川 ゚ -゚)「大丈夫か?」
川 ゚ -゚)「何かやつれてるぞ…?」
445 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 03:25:23.58 ID: dhmE2j2t0
(ヽ><)「いえ…」
(ヽ-∀-)「なんでも……ないんですぅ…」
川 ゚ -゚)「…ふぅん」
(ヽ><)「あぁ…、疲れたんです……」
(ヽ-∀-)「なぁ…」
(ヽ><)「あの後、何だかんだで、皆食べさせられたんです」
(ヽ-∀-)「お前は、まだいいだろ……オレなんて二回目だぞ……」
(ヽ><)「…そういえば」
(ヽ><)「気を失ったとき、ジョルジュさんが夢の中に出てきて、ヒントをくれたんです…」
(ヽ><)「あれは、何だったんですかねぇ……」
(ヽ-∀-)
(ヽ-∀-)「夢だろ」
453 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 03:33:36.82 ID: dhmE2j2t0
(ヽ><)
(ヽ-∀-)
(ヽ><)「いや……、ホントに、夢のような3日間だったんです」
(ヽ-∀-)「本当に…な」
(ヽ><)
(ヽ-∀-)
:(ヽ><):
ブルッ
:(ヽ-∀-):
(ヽ><)「もうしばらくバレンタインはいいですね…」
(ヽ-∀-)「あぁ、一年は見たくないな」
456 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 03:35:31.08 ID: dhmE2j2t0
川 ゚ -゚)「あ」
川 ゚ -゚)「なぁ、ちょt」
(((;><)))
「チョ、チョコぉぉ!!!!!?????」
(((;゚∀゚)))
「ひぃぃぃぃぃいぃぃぃいいいいいいいいい!!!!!!!」
バタバタバタババタバタッ
川 ゚ -゚)「っと……手伝って………」
川 ゚ -゚)「……」
川 ゚ -゚)「なんだありゃ」
460 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 03:36:35.97 ID: dhmE2j2t0
バターン!!
从;゚∀从「クー!!」
川 ゚ -゚)「はい…?」
川 ゚ -゚)「(いつかはこの扉 壊れるな)」
从;゚∀从「ダリーン見なかった!?」
川 ゚ -゚)「補佐ですか?」
川 ゚ -゚)「いえ…、来たばかりですし」
从;゚∀从「ちぃ!! 逃げたか!」
川 ゚ -゚)「…」
川 ゚ -゚)「ハインさん……その……」
川 ゚ -゚)「どうして体中にチョコをつけてるんですか?」
466 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 03:38:26.15 ID: dhmE2j2t0
从 ゚∀从「んん?」
从*゚∀从「バレンタインデーだからな!!」
从 ゚∀从「じゃ、邪魔したな!」
バターン!!
「ダリーン、生チョコならぬ生ハインだよー!!」
川 ゚ -゚)「バレンタインか…」
川 ゚ -゚)「…」
川 ゚ -゚)「…」
川 ゚ -゚)「チロルチョコでも買うかな…」
468 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 03:39:28.29 ID: dhmE2j2t0
―バレンタインデー
あるいはセントバレンタインデー(St. Valentine's Day)は
2月14日に祝われる、愛の誓いの日である
日本においては、女性から男性にチョコレートを贈る習慣があり
チョコを貰えるか否かは、日本男児にとって死活問題である
色んな意味で
バレンタイン 特別編(解決編)了