5 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/05(水) 23:55:12.47 ID: B62tgsjU0
 
『勝ち組になろう!! バレンタイン合宿!!! 南のビーチ! 2泊3日!!!』

 とは、ある資産家が企画したツアー合宿

 男なら誰しもが憧れるチョコレート

 チョコが欲しい

 チョコが食べたい

 あの子も食べたい

 そんな男共のための、合宿

 

7 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/05(水) 23:56:05.57 ID: B62tgsjU0
 
 そんな話にほいほい釣られて

 合宿に参加すること決めたジョルジュとビロード

 南の孤島、豪華な屋敷での接待を堪能するが

 夕食時、突然参加者の一人が苦しみだす

 血の泡を吹いて倒れる、男

 毒殺だと断定するジョルジュだが

 うっかり八兵衛、命を落としてしまう

 その思いをビロードに託して、無念の死を遂げるジョルジュ

 後釜を任されたビロードは、真相究明に乗り出すのだった

 

8 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/05(水) 23:56:57.19 ID: B62tgsjU0

 

( ><)「犯人はボクが捕まえるんです!!」

( ><)「ジョルジュさんの名にかけて!!!」

 

 

9 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/05(水) 23:57:22.39 ID: B62tgsjU0

 

川 ゚ -゚)エスパークーのようです

    −バレンタイン 特別編:ビロード少年の事件簿(後編)‐

 

 

14 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/05(水) 23:59:04.80 ID: B62tgsjU0
 
―屋敷、大広間

( ><)

(-_-)

<メ `∀´>

( ・ω・)

( ´ー`)

(`∠´)

シツ ゚ シ゚)゙

('(゚∀゚∩

―静寂がその場を包む

―皆、知っているのだ

―こういう場合、犯人はこの中にいるということを

 

16 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 00:01:45.04 ID: dhmE2j2t0
 
(-_-)「…」

(-_-)「とりあえず、二人の遺体を片付けないか?」

シツ ゚ シ゚)゙「え、ええ。そうですね」

(`∠´)「このままにしておくわけにもいくまい」

( ><)「待ってください!」

シツ ゚ シ゚)゙「?」

( ><)「現場は警察がくるまで、そのままで」

( ><)「下手に触らないほうがいいんです」

シツ ゚ シ゚)゙「しかし、このままではあまりにも…」

( ><)「テーブルクロスがあるんです」

( ><)「それを被せましょう」

 

 

18 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 00:04:23.50 ID: dhmE2j2t0
 
('(゚∀゚∩「…」

('(゚∀゚∩「…ボクは」

( ><)「?」

<メ `∀´>「?」

('(゚∀゚;∩「ボクはやってないよ!」

('(゚∀゚;∩「ボクの作った酢豚に毒が入っているなんて……、そんな…」

( ´ー`)「…」

( ><)「落ち着いてくださいなんです」

( ><)「なおるよさんが犯人とは限らないんです」

<メ `∀´>「…どうしてですか?」

<メ `∀´>「こう言ってはなんですが、犯人の可能性が一番高いのは、酢豚を作った なおるよさんだと思います」

( ・ω・)「とっとと白状しろや、こら」

( ・ω・)=つ≡つ 「ぼこぼこにすんぞ」

 

 

20 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 00:06:20.02 ID: dhmE2j2t0
 
('(゚∀゚;∩「…ち、違うよ!」

('(゚∀゚;∩「ボクは、何にも知らないよ!」

( ><)「だから、落ち着いてくださいなんです」

( ><)「確かになおるよさんが犯人の可能性はあるんです」

( ><)「でも、だからといって他の人がシロだとは言えないんです」

(-_-)「どういうことだい?」

( ><)「これを見てくださいなんです」

―ビロードが手に取ったのは、自身の酢豚の皿

―その中から、パイナップルを抜き取り、更にそれを割ってみせた

(-_-)「…これは」

<メ `∀´>「カプセル…?」

 

 

21 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 00:08:39.58 ID: dhmE2j2t0
 
( ><)「これは、おそらく青酸カリのカプセルなんです」

シツ;゚ シ゚)゙「えぇ!?」

( ´ー`)「…!」

( ><)「非溶性のカプセルをパイナップルの中に詰めてたんです」

<メ;`∀´>「ま、待ってください」

<メ;`∀´>「その皿からカプセルが出てきたということは、まさか私たちの皿にも…」

( ><)「勿論、入ってるんです」

(-_-)「なんと…」

シツ ゚ シ゚)゙「一歩間違えば、私達も毒殺されていたと。そういうわけですか」

( ><)「そうなんです」

<メ `∀´>「しかし、それじゃあますます なおるよさんが怪しい」

<メ `∀´>「実際、これを作ったのは なおるよさんですし」

('(゚∀゚;∩「…そんな!」

( ><)「そうでしょうか?」

 

23 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 00:10:03.77 ID: dhmE2j2t0
 
( ><)「なおるよさん……、この酢豚……」

 

( ><)「冷凍食品ですね?」

 

('(゚∀゚;∩「!!!」

(`∠´)「!!」

シツ ゚ シ゚)゙「!!」

<メ;`∀´>「冷凍食品? そんな、バカな…」

( ><)「間違いないんです」

( ><)「ウチの母さんが作る、クッ○ドゥの酢豚の味そっくりなんです」

(-_-)「そんな…」

(-_-)「(旨いとか言っちゃった)」

( ><)「旨い旨い言ってた人は、日頃ろくなものを食べてないんです」

(-_-)「…」

 

26 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 00:11:29.69 ID: dhmE2j2t0
 
<メ `∀´>「ということは…」

( ><)「準備さえすれば、誰でも犯行は可能だった」

( ><)「と、いうことなんです」

('(゚∀゚∩「…」

('(゚∀゚∩「…」

( ><)「なおるよさん、そうですね」

料理人のプライド

 ('(゚∀゚∩「…」

   、 , .
料理ノ   フイド
     ∩
 ('(゚∀゚ 「そうだよ!」

 

( ´ー`)「ダメニンゲンダーヨ」

 

28 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 00:14:28.96 ID: dhmE2j2t0
 
シツ ゚ シ゚)゙「しかし、それでは……一体、誰が?」

(-_-)「…」

(-_-)「外部の者の仕業、という線は?」

(`∠´)「…どうだろうな」

(`∠´)「ジョルジュ氏も言っていた通り、ここは南の孤島」

(`∠´)「わたし達以外には人っ子ひとりいないはずだ」

( ><)「そうみたいですね」

( ><)「でも、もしかしたらどこかに潜んでいるかもしれないんです」

(-_-)「とりあえず、この島のどこかに犯人がいるということか」

( ><)「えぇ」

( ><)「それと――」

( ><)「一人、行方の知れない人がいるんです」

(-_-)「あ」

(-_-)「そういえば…」

<メ `∀´>「ハットウシンさんですか」

 

30 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 00:15:44.79 ID: dhmE2j2t0
 
( ><)「執事さんが呼びに行ったはずなんです」

シツ ゚ シ゚)゙「あ、あぁ」

シツ ゚ シ゚)゙「それが……、呼びに行ったのはいいのですが…」

シツ ゚ シ゚)゙「剣道場には、いらっしゃいませんでした」

(-_-)「いなかった?」

シツ ゚ シ゚)゙「えぇ…」

シツ ゚ シ゚)゙「周囲を探していたのですが、皆様の悲鳴と主の声が聞こえたので急いで戻ってきた次第です」

シツ ゚ シ゚)゙「今もどこかで迷っておられるのでしょうか」

( ・ω・)「どっかに、隠れているのかもな」

<メ `∀´>「…?」

<メ `∀´>「なんで隠れる必要があるんですか?」

( ・ω・)「そりゃ、決まってんだろ」

( ・ω・)「犯人だからだよ」

⊂(゚∀゚;∩「そ、それだよ!」

 

32 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 00:18:01.54 ID: dhmE2j2t0
 
(-_-)「そんな」

(-_-)「姿が見当たらないから犯人というのは、些か強引なのでは?」

( ・ω・)「でも、変じゃねーか」

( ・ω・)「そんなに迷う道でもない、この部屋で騒動があったのは遠くまで聞こえてた」

( ・ω・)「それなのに、ヤツは来ない」

( ・ω・)「出て来れない理由があるってこった」

シツ;゚ シ゚)゙「…それは」

<メ;`∀´>「犯人だから……というわけですか」

(`∠´)「なるほど…」

( ><)「――そうとも限らないなんです」

 

33 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 00:19:40.27 ID: dhmE2j2t0
 
( ・ω・)「あ?」

( ><)「ハットウシンさんが、犯人だとは限らないんです」

( ・ω・)「んだと、このガキ」

( ・ω・)「他に理由があんのかよ」

( ><)「既に事件に巻き込まれている――」

( ><)「その可能性があるんです」

<メ;`∀´>「事件に巻き込まれたって…」

(-_-)「……ハットウシンさんも殺された、と?」

( ><)「殺されたかどうかは分からないんです」

( ><)「ただ、この場で姿を見せないのはあまりにも不自然なんです」

 

36 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 00:20:55.31 ID: dhmE2j2t0
 
(`∠´)「ふむ…」

(`∠´)「疑われないためには、この場にいたほうがいい」

(`∠´)「そう言いたいんだね?」

( ><)「その通りなんです」

( ><)「いないから犯人というのは強引だと、ヒッキー先生も言ってたんです」

( ・ω・)「…」

( ´ー`) …プッ

( ・ω・)「…!」

(# ・ω・)「てめぇ、今笑いやがったな!」

( ´ー`)「シラネーヨ」

(# ・ω・)「この野郎、ぼこぼこにしてやんよ」

 

 

40 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 00:22:37.21 ID: dhmE2j2t0
 
シツ;゚ シ゚)゙「やめて下さい」

シツ ゚ シ゚)゙「我々が争っても何にもなりません」

( ><)「そうなんです」

( ><)「ボク達がすべきことは、これ以上被害者を出さないことと、できるだけ早く犯人を見つけることなんです」

( ><)「そのために、ボク達は協力しなきゃいけないんです」

('(゚∀゚;∩「そ、そうだよ!」

('(゚∀゚∩「みんなで協力して犯人を見つけるんだよ!」

( ・ω・)「はっ」

( ・ω・)「てめぇは、犯人候補から外れたいだけだろうがよ」

('(゚∀゚;∩「ち、違うよ」

( ・ω・)「どうだか」

( ><)「ボッコスさん、よしてくださいなんです」

( ・ω・)「うるせぇよ。オレに指図すんな」

( ・ω・)「あのキモイの( →( ´Д`))が殺されたつーなら、やっぱり一番怪しいのはこいつだろが」

('(゚∀゚;∩「そ、そんな…」

 

42 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 00:24:35.18 ID: dhmE2j2t0
 
(-_-)「…」

(-_-)「どうだろうね」

(# ・ω・)「あぁ? なんだ? またオレに文句つける気か?」

(-_-)「…」

(-_-)ノ「…交代」

(;><)「ちょっと…!」

(-_-) オネガイ

( ><)「…はぁ、先生が生徒を頼るなんて世も末なんです」

( ´ー`)「セイキマツ ノ ハジマリダーヨ」

 

 

43 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 00:26:07.99 ID: dhmE2j2t0
 
( ><)「ボッコスさん、さっきも言ったように なおるよさんが犯人とは限りません」

( ><)「ただ、部外者がいないとすれば、ボク達の中の誰かが犯人なんです」

( ><)「ボクも、なおるよさんも、あなたも、皆、容疑者と言えるんです」

( ・ω・)「てめぇ…」

( ・ω・)「オレが犯人って言いたいのか?」

_-)「犯人を決め付けてるのが怪しいよねー」

( ・ω・)「あぁ?」

( ・ω・)「オレはこんなことは早く終わらせて、チョコが食いてーだけだよ」

( ・ω・)「そのためにこの合宿に参加したんだからな」

_-)「人を殺すためじゃなくて?」

(# ・ω・)「んだと、こら」

 

 

46 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 00:27:40.58 ID: dhmE2j2t0
 
-)) コソコソ

(-(;><)「…」

(-(><;)「ヒッキー先生、ボクの後ろに隠れないでください」

(;><)「はぁ…」

( ><)「ともかく、犯人がこの島にいるのは間違いなんです」

( ><)「今日は、みんなで一緒に寝た方が安全なんです」

シツ ゚ シ゚)゙「そう…ですね」

シツ ゚ シ゚)゙「そうしたほうがいいでしょう」

(`∠´)「致し方あるまい」

 

( ・ω・)「オレは嫌だね」

 

47 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 00:29:05.91 ID: dhmE2j2t0
 
<メ;`∀´>「嫌だ、って…」

( ・ω・)「この中に犯人がいるかもしんねーんだろ?」

( ・ω・)「そんなとこで寝るなんてまっぴらゴメンだ」

( ・ω・)「オレは自分の部屋で寝るね!」

シツ;゚ シ゚)゙「それは…」

( ><)「…なんという死亡フラグ」

( ・ω・)「襲われても、逆にボコボコにしてやんよ」

( ・ω・)=つ≡つ「オレの左が火を噴くぜ」

( ・ω・)「それじゃあな。てめぇら全員、ガタガタ震えながら夜を過ごすんだな」

テッテッテ

 

54 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 00:33:03.77 ID: dhmE2j2t0
 
( ´ー`)「…」

( ´ー`)「ミー トゥー」

<メ;`∀´>「え?」

( ´ー`)「マイ ルーム ニ カエルーヨ」

<メ;`∀´>「命を狙われるかもしれないんですよ!?」

( ´ー`)「…」

( ´ー`)「ノープログレム ダーヨ」

トコトコトコ

 

 

58 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 00:34:52.69 ID: dhmE2j2t0
 
( ><)「二人とも行っちゃいましたね」

シツ ゚ シ゚)゙「あの様子だと引き止めてもムダのようですね」

(-_-)「しょうがないね」

(-_-)「まぁ、彼らが犯人じゃないことを祈ろう」

<メ;`∀´>「そんな…」

( ><)「…少しだけ心配なんです」

シツ ゚ シ゚)゙「……きっと、大丈夫ですよ」

(`∠´)「そうだといいのだがな」

( ><)「とりあえず、今日はここで寝るんです」

( ><)「執事さん、布団はありますか?」

シツ ゚ シ゚)゙「はい」

シツ ゚ シ゚)゙「ここなら広さもありますし、全員分の布団を敷いても余裕があるはずです」

シツ ゚ シ゚)゙「お客様には大変申し訳ないのですが…」

(`∠´)「私からも、お詫びしなければならない」

(`∠´)「まさか、このようなことになるとは…」

 

63 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 00:38:17.89 ID: dhmE2j2t0
 
( ><)「起きたことは仕方ないんです」

( ><)「それよりも、これからどうするかが大事なんです」

<メ `∀´>「どうするんですか?」

( ><)「二人見張りを立てて、交代で休むことにするんです」

( ><)「外部と内部、両方を見張るんです」

シツ ゚ シ゚)゙「なるほど」

( ><)「それと」

( ><)「明日、明るくなったら屋敷内を調べたいんです」

( ><)「執事さん、案内をお願いできますか?」

<メ `∀´>「…それは危険じゃないんですか?」

( ><)「ハットウシンさんの行方も気になるところですし」

( ><)「さすがに明るいうちは大丈夫だと思うんです」

(-_-)「…」

 

68 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 00:39:50.50 ID: dhmE2j2t0
 
(-_-)「ビロードくん」

( ><)「はい?」

(-_-)「私はキミをあまり知っているわけじゃないが…」

(-_-)「もっと、気の小さい子かと思っていたよ」

(-_-)「人は見かけによらないものだね」

( ><)「…」

( ><)「それは…」

( ><)「きっと、ジョルジュさんのお陰なんです」

( ><)「ジョルジュさんが力を貸してくれたんです」

 

      ( ゚∀゚)+

 ジョルジュ長岡(享年20歳)

 

 

71 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 00:40:43.06 ID: dhmE2j2t0

(-_-)「そうか」

(-_-)「惜しい人を亡くしたものだ…」

('(゚∀゚∩「…」

シツ ゚ シ゚)゙「…」

(`∠´)「…」

<メ `∀´>「…」

( ><)「寝ましょう。明日も早いんです」

 

74 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 00:43:19.08 ID: dhmE2j2t0
 

―ボッコス、自室

( ・ω・)「ふん…」

( ・ω・)「犯人はあの料理人に決まってる」

( ・ω・)「…」

( ・ω・)「…あのガキ」

( ・ω・)「後でボコボコにしてやんよ」

( ・ω・)「大体、なんでオレが、こんなことに巻き込まれなきゃいけねーんだ」

( ・ω・)「オレは、チョコを食べたかっただけなのによ」

( ・ω・)「イライラすんぜ」

( ・ω・)「あー……」

( ・ω・)「ダメだ、糖分が足りねぇ」

( ・ω・)「ホットミルク……は、ねぇよな」

( ・ω・)「何か甘いもの…」

 

76 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 00:44:56.44 ID: dhmE2j2t0
 
( ・ω・)

(・ω・ )

( ・ω・)「お!」

( ・ω・)つ■「チョコレート!」

( ・ω・)「バレンタインだからか? 気が利くこった」

( ・ω・)「…」

( ・ω・)「…まさか、毒入っちゃいないだろうな」

( ・ω・)「…」
  つ■

( ・ω・)「…」

 

( ・ω・)「まっさかなー」

 

80 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 00:47:03.22 ID: dhmE2j2t0
 
( ・ω・)「オレが命を狙われる理由がねーし」

( ・ω・)「それに、料理が中途半端で腹減ったしな」

( ・ω・)ノ■「いただきまーす」

( ・ω・) ガサガサ

( ・ω・)「おぉ、美味そうだ」

( ・ω・) パキッ パリポリ

( ・ω・)「うm」

( ・ω・))「――!!!」

 

((;・ω・・))「まままっまままっまっま!!!」

 

(; Д )・∴「ぐはっ!!!」

 

81 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 00:47:56.92 ID: dhmE2j2t0
 
(;-ω・)「……ゴフッ」

(;-ω・)「そんな……」

(;-ω・)「……なんで………オレ…ガッ」

(;-ω・)「ガガガガガッガ」

ピー

(;-ω-) ガクッ

 

 

 )「…」

 

 

85 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 00:49:33.84 ID: dhmE2j2t0
  

―翌日、大広間

<メ;`∀´>「た、大変です!!!」

( ><)。「ん〜」

('(-∀-∩「おはようだよ〜」

シツ;゚ シ゚)゙「みなさん! 起きてください!」

(-_-)「…ん」

(-_-)「どうしたんですか?」

(`∠´)「何事だ? セバスチャン」

 

 

シツ;゚ シ゚)゙「それが…」

<メ;`∀´>「ボッコスさんが……!」

<メ;`∀´>「ボッコスさんが、死んでいるんです!!」

 

89 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 00:52:03.12 ID: dhmE2j2t0
 

――
―――

―ボッコス、自室

 

(  ω ).. .

―部屋に駆けつけた一同が見たものは、すでに冷たくなっているボッコスの亡骸だった

―吐血したのか、口の周りに血糊がべったりと付いていた

(-_-)「これは…」

( ><)「…ヒドイんです」

(`∠´)「死んでるのか…?」

シツ ゚ シ゚)゙「残念ながら…」

 

 

90 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 00:53:15.87 ID: dhmE2j2t0
 
( ><)「…第一発見者は執事さんですか?」

シツ ゚ シ゚)゙「…はい」

( ><)「状況を教えてくださいなんです」

シツ ゚ シ゚)゙「…発見したのは、ついさっきです」

シツ ゚ シ゚)゙「皆様 ご存知のように、私とウリー様で見張りしておりました」

シツ ゚ シ゚)゙「日が昇り始めた頃、安否の確認をするとともに朝の御挨拶を思いまして、部屋を訪ねたところ…」

シツ ゚ シ゚)゙「このような事態に…」

<メ;`∀´>「わ、わたし達は何も知りません」

(`∠´)「シラネーヨさんは?」

ヒョイ

( ´ー`)「ココニ イルーヨ」

('(゚∀゚;∩「わ! びっくりしたよ!」

(-_-)「いつの間に…」

( ´ー`)「ウルサイカラ ウェイクアップ ダーヨ」

 

95 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 00:54:07.89 ID: dhmE2j2t0
 
( ><)「…」

(  ω ).. .

( ><)「チョコを持ってるんです」

( ><)「…」

( ><) クン…

( ><)「アーモンド臭…」

( ><)「また青酸カリなんです」

シツ ゚ シ゚)゙「やはり、毒殺ですか」

(`∠´)「チョコの中に仕掛けてあったのか…」

( ><)「そうみたいなんです」

(-_-)「しかし、どうしてチョコを…」

(-_-)「毒が入っている可能性を考えなかったんだろうか…」

 

 

100 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 00:55:56.87 ID: dhmE2j2t0
 
シツ ゚ シ゚)゙「…」

シツ ゚ シ゚)゙「ボッコス様はこう見えて、極度の甘党でして」

シツ ゚ シ゚)゙「今回の合宿もチョコレート食べるために参加されております」

シツ ゚ シ゚)゙「きっと、目の前のチョコを我慢できなかったのでしょう」

(-_-)「よくご存知ですね」

シツ ゚ シ゚)゙「…え、えぇ」

シツ ゚ シ゚)゙「参加の際、アンケートにお答えしてもらったと思いますが」

シツ ゚ シ゚)゙「それで皆様の大体の嗜好は把握しております」

( ><)「なるほどなんです」

<メ `∀´>「しかし」

<メ `∀´>「…犯人は何がしたいんでしょう」

<メ `∀´>「これだと、無差別殺人としか思えません」

(`∠´)「無差別……確かにそうかもしれないな」

('(゚∀゚∩「怖いよ…」

 

105 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 00:57:22.06 ID: dhmE2j2t0
 
( ><)「…」

( ><)「殺人事件の裏には――」

( ><)「きっと何か理由があるんです」

( ><)「それが、常なんです」

シツ ゚ シ゚)゙「…」

( ´ー`)「マンガ ノ ヨミスギダーヨ」

( ><)「そんなことないんです」

( ><)「それを突き止めて、犯人を捕まえるんです!」

( ><)「真実はいつもひとつなんです!!」

(-_-)「…!」

('(゚∀゚∩「…!」

(`∠´)「…!」

シツ ゚ シ゚)゙「…!」

<メ `∀´>「…!」

( ´ー`)「CMダーヨ」

 

108 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 00:59:13.29 ID: dhmE2j2t0
 

 

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

    ( ><) ( ゚×゚) (-_-) <メ `∀´> (=゚×゚)ノ ( ・×・)

       ( ´ー`) (`∠´) シツ ゚ シ゚)゙ ('(゚∀゚∩ ( ´?`)

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 

ギー
バタン!!(コナン的効果音)

 

 

115 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 01:02:37.87 ID: dhmE2j2t0
 
―CM

(´・ω・`)「ようこそ、バーボンハウスへ」

(´・ω・`)「この提供はハウス食品だから、まずリモコンを置いてチャンネルを変えないで欲しい」

(´・ω・`)「うん、CMなんだ。済まない」

(´・ω・`)「でも、このCMを見たとき、君は、きっと言葉では言い表せない」

(´・ω・`)「「ここでCMかよ!」みたいなものを感じてくれたと思う」

(´・ω・`)「殺伐とした世の中で、そういう気持ちを忘れないで欲しい」

(´・ω・`)「そう思って、このCMを作ったんだ」

(´・ω・`)「じゃあ、いっちょやろうか」

 

119 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 01:04:55.52 ID: dhmE2j2t0
 
(´・ω・`)「ボクの目を見てほしい」

(´・ω・`)『バーボンハウスに来たいかな? YES or NO?』

 

キィィィィン

 

(´・ω・`)「ほい」

パチン

(´・ω・`)「さて」

(´・ω・`)「このCMを見てくれた、キミ」

(´・ω・`)「何か不思議な気持ちにならなかったかい?」

(´・ω・`)「それは、キミが自分に隠し事をしているからさ」

 

121 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 01:06:41.69 ID: dhmE2j2t0
 
(´・ω・`)「さぁ」

(´・ω・`)「自分の本音を知りたくはないかい?」

(´・ω・`)「テキーラをサービスしよう」

(´・ω・`)「近くを通りの際は是非、バーボンハウスへ」

 

 BAR:バーボンハウス

 VIPプラス駅、徒歩10分
 ツリガミビル1F
 営業時間 18:00 〜 02:00
 Tel 03 (´・ω・`) 110105 

 

123 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 01:07:13.27 ID: dhmE2j2t0

 
―CM明け

バァァァン!!

 

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

     ( ><)9m「真実はいつもひとつなんです!」

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 

 

126 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 01:09:04.57 ID: dhmE2j2t0
 
―屋敷、廊下

( ><)「…」

シツ ゚ シ゚)゙「…」

(-_-)「…」

長い廊下をビロード、セバスチャン、ヒッキーが歩いている

案内と調査を兼ねて、屋敷内を散策していた

( ><)「こんなときに無理を言って、ごめんなさいなんです」

シツ ゚ シ゚)゙「いえ、こんなときだからでしょう」

シツ ゚ シ゚)゙「あの場にずっと留まっていても、しょうがないですからね」

シツ ゚ シ゚)゙「気分転換というわけではありませんが、多少はマシでしょう」

(-_-)「そうだね」

(-_-)「正直、滅入ってたとこだ。ちょうどいいかもしれないね」

 

130 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 01:09:58.91 ID: dhmE2j2t0
 
( ><)「ありがとうなんです」

( ><)「…」

ビロードは考えていた

誰が犯人なのか

誰が、いよぅを殺し、ジョルジュを殺し(?)、ボッコスを殺したのか

( ><)「(最初の事件を思い出すんです)」

( ><)「(事件が起きたのは大広間)」

( ><)「(酢豚に入ってるパイナップルを食べて いよぅさんが…)」

( ><)「(ん?)」

( ><)「(パイナップル?)」

( ><)「…」

 

132 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 01:11:10.06 ID: dhmE2j2t0
 
( ><)「執事さん」

シツ ゚ シ゚)゙「はい?」

( ><)「執事さんは酢豚に入っているパイナップルを許せますか?」

シツ ゚ シ゚)゙「パイナップル…ですか?」

(-_-)「?」

( ><)「はいなんです」

シツ ゚ シ゚)゙「えぇっと、そうですね」

シツ ゚ シ゚)゙「基本的に好き嫌いはありませんが、あえて食べようとは思わないですね」

( ><)「そう…ですか」

シツ ゚ シ゚)゙「それが何か?」

( ><)「…」

( ><)「ここに参加するためのアンケートに、酢豚に入ってるパイナップルについて項目があったを思い出したんです」

シツ ゚ シ゚)゙「…!」

(-_-)「…そういえば、あったな」

 

134 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 01:12:24.24 ID: dhmE2j2t0
 
( ><)「あの時、ボク達全員の食事にカプセルは入ってました」

( ><)「でも、実際それを食べたのは、いよぅさんだけ」

( ><)「どうしてだと思います?」

シツ ゚ シ゚)゙「……さぁ、分かりかねます」

( ><)「きっと、犯人は知ってたんです」

( ><)「酢豚に入ってるパイナップルを食べる人は、いよぅさんしかいないことを」

( ><)「勿論、ボクも酢豚パイナップルは許せないんです」

( ><)「いっそ死ねばいいと思います」

シツ ゚ シ゚)゙「…どういうことですか?」

( ><)「これは、無差別に思わせた計画的殺人なんです」

( ><)「犯人は、冷酷にして非道」

( ><)「そして、アンケートの内容を知っている人物なんです」

(-_-)「それは…」

( ><)「…」

シツ ゚ シ゚)゙「…」

 

138 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 01:14:09.34 ID: dhmE2j2t0
 
シツ ゚ シ゚)゙「なるほど」

シツ ゚ シ゚)゙「そうなると数が限られてきますね」

( ><)「そうなんです」

( ><)「まぁ、これはあくまでもひとつの可能性であって、答えではないんです」

( ><)「無差別殺人かもしれないし、元々いよぅさんの好みを知っていたのかもしれないんです」

シツ ゚ シ゚)゙「…」

ビロードは考えていた

誰が犯人なのか

“彼”は犯人なのか

( ><)「…」

( ><)「(ともかくなんです)」

( ><)「(第一の殺人は、誰にでも可能だった)」

( ><)「(事前に冷凍食品に仕込むだけなんです)」

( ><)「(まぁ、そんな間単に仕込めるのかよ、って話は置いといて)」

 

142 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 01:15:29.51 ID: dhmE2j2t0
 
( ><)「(あの場にいた全員が…)」

( ><)「(ん?)」

( ><)「(何か忘れてるような……)」

( ><)「(ま、いいんです)」

( ><)「(第二の殺人は……飛ばして)」

( ><)「(第三の殺人)」

( ><)「(ボッコスさんは自室で殺された)」

( ><)「(殺されたというより、自分から死んだ? いや、この際どっちでもいいんです)」

( ><)「(フラブびんびんだったから、しょうがないんです)」

( ><)「(死因はチョコに仕込まれた青酸カリ)」

( ><)「(あの後、みんなの部屋を見せてもらったら、同じチョコレートが置いてあったんです)」

( ><)「(これも、無差別殺人?)」

( ><)「(いや、あの場でボッコスさんを孤立させようと扇動した人物がいるんです)」

( ><)「…」

( ><)「(あれ? ボク……?)」

 

154 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: >>147 訂正 投稿日: 2008/03/06(木) 01:20:26.72 ID: dhmE2j2t0
 
(;><)「(いやいや、ボクが犯人なわけないんです)」

(;><)「(それに煽ってたのは、ボクだけじゃないんです)」

( ><)「…」

( ><)「(ボッコスさんの性格上、孤立するのは目に見えていた)」

( ><)「(あとは、部屋に帰って、チョコを食べるか食べないだけ)」

( ><)「(シラネーヨさんはチョコに手をつけなかったみたいですけど、甘党のボッコスさんは我慢できなかった)」

( ><)「(ボッコスさんが甘党……それを知りうるのも……)」

( ><)「…」

(-_-)

(-_-)「ビロードくん、前!」

(>< )「…へ?」

 

150 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 01:19:28.57 ID: dhmE2j2t0
 

 ドン!

(><| 「あたっ!!」

 

シツ;゚ シ゚)゙「大丈夫ですか?」

(;><)「あたたたた……、考え事してたら壁に……」

(-_-)「全く…」

( ><)「ごめんなさいなんです」

( ><)「…」

( ><)ヽ「…ん?」

( ><)「これは……」

( ><)「絵?」

ビロードがぶつかった壁には、立派な絵が立て掛けてあった

 

160 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 01:23:09.32 ID: dhmE2j2t0
 
シツ ゚ シ゚)゙「はい」

( ><)「えぇっと……」

( ><)「あぁ。これは屋敷の主人さんなんです」

(-_-)「少し若い頃のようだな」

( ><)「…」

( ><)「隣りにいる女の人と小さい女の子は、誰か分かんないんです」

シツ ゚ シ゚)゙「この方々は…」

シツ ゚ シ゚)゙「主の奥方様とお嬢様にてございます」

( ><)「…」

( ><)「……」

( ><)「奥さんと子供…?」

 

164 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 01:25:24.34 ID: dhmE2j2t0
 
シツ ゚ シ゚)゙「えぇ」

( ><)「前に交通事故で死んだとかいう…」

シツ ゚ シ゚)゙「よくご存知で」

シツ ゚ シ゚)゙「……話はしていないはずですが?」

(;><)「いや、風の噂で聞いたんです」

第六話参照

( ><)「…」

( ><)「それにしても……」

シツ ゚ シ゚)゙「綺麗でしょう?」

( ><)「あ、え、えぇ…」

( ><)「……」

(;><)「綺麗……かな…?」

(;-_-)「う〜…ん、まぁ、美的感覚は人それぞれだからね」

 

 

167 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 01:26:17.53 ID: dhmE2j2t0
 
(;><)「(確かクーさんに似てるって話だったんですけど…)」

(;><)「…」

 

    川`∠´)

 

 

(;><)「似てねぇ!!」

シツ ゚ シ゚)゙「は?」

(;><)「あ、いや。こっちの話なんです」

シツ ゚ シ゚)゙「では、先に進みましょう」

シツ ゚ シ゚)゙「この先が、剣道場や柔道場がある施設になります」

( ><)「あ、はいなんです」

 

 

170 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 01:29:17.24 ID: dhmE2j2t0
 
テクテク

( ><)「…」

( ><)「あ」

シツ ゚ シ゚)゙「どうしました?」

(-_-)「?」

( ><)「剣道場で思い出したんです」

シツ ゚ シ゚)゙「何をですか?」

( ><)「ハットウシンさんなんです」

シツ ゚ シ゚)゙「…!」

(-_-)「…!!」

( ><)「皆、もう殺されたんだと思っているかもしれないんですけど」

( ><)「一応、まだ行方不明のままなんです」

シツ ゚ シ゚)゙「…そうでしたね」

(-_-)「(言えない……、すっかり忘れてただなんて)」

( ><)「…」

 

172 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 01:30:26.94 ID: dhmE2j2t0
 
ビロードは考えていた

誰が犯人なのか

彼は犯人なのか

決定的な証拠はないものか

( ><)「…」

( ><)「(犯人が、執事さんだとすると…)」

( ><)「(あの時、執事さんが席を外した後に事件が起きたんです)」

( ><)「(執事さんが剣道場まで行ってハットウシンさんを殺す)」

( ><)「(時間的に厳しいものがあるんです)」

( ><)「(…いや、既に殺されていたとすれば?)」

( ><)「(皆、大広間に集まっているから見つかる心配もないんです)」

( ><)「(後は死体の処理をするだけ…)」

( ><)「…」

 

175 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 01:32:00.30 ID: dhmE2j2t0
 
( ><)「(でも、執事さんはヒッキー先生が来たときには大広間にいたんです)」

( ><)「(やっぱり、これも無理があるんです)」

( ><)「…」

( ><)「(ということは、ヒッキー先生?)」

( ><)「(剣道場でハットウシンさんを殺して、何食わぬ顔で食事に参加)」

( ><)「(いよぅさんとジョルジュさんを始末した後は、ボッコスさんを煽って孤立化させて)」

( ><)「(準備した青酸カリ入りチョコで殺害)」

( ><)「…」

 

( ><)「(あれ? 解決じゃん)」

 

177 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 01:33:54.07 ID: dhmE2j2t0
 
(;><)「(う〜ん)」

(;><)「(でも、なんか違う気がするんです)」

(;><)「(そもそも、ハットウシンさんが生きてる場合、これは成り立たないんです)」

(;><)「(う〜ん、う〜ん)」

シツ ゚ シ゚)゙「…大丈夫ですか?」

(;><)「は、はい!?」

シツ ゚ シ゚)゙「いや、何かお悩みのようでしたので」

(-_-)「歩きながら考え事をしてると、また壁にぶつかるよ?」

( ><)「あぁ、ごめんなさいなんです」

( ><)「ハットウシンさんの行方のことを考えてたんです」

シツ ゚ シ゚)゙「……」

 

180 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 01:35:05.84 ID: dhmE2j2t0
 
(-_-)「確かに心配だね」

(-_-)「しかし、正直な話、あまり希望は持てないな…」

シツ - シ-)゙「…」

シツ ゚ シ゚)゙「無事でいて欲しいものですが…」

シツ ゚ シ゚)゙「本当にどこに行かれたんでしょうか」

( ><)「…」

( ><)「(うぅん、みんな怪しく見えてきたんです)」

( ><)「(まぁ、確かにハットウシンさんの行方は気になるとこなんです)」

( ><)「(行方、行方)」

( ><)「(なんとか探す方法は…)」

( ><)「…!」

 

183 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 01:37:18.23 ID: dhmE2j2t0
 
シツ ゚ シ゚)゙「どうかされましたか?」

( ><)「執事さん、ちょっとトイレ借りてもいいですか?」

シツ ゚ シ゚)゙「え、えぇ」

シツ ゚ シ゚)゙「構いませんが」

( ><)「ありがとうなんです」

テッテッテ

シツ ゚ シ゚)゙「あ、トイレの場所は……」

(-_-)「行ってしまった」

(-_-)「我慢できなかったのかな」

シツ ゚ シ゚)゙「…」

 

185 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 01:39:32.89 ID: dhmE2j2t0
 

( ><)「うー、トイレトイレ」

( ><)「と」

( ><)「ここまで来れば大丈夫なんです」

( ><)「さて、と――」

( ><) スゥ

( <●><●>) デュワッ

( <●><●>)「今の今まですっかり忘れてました」

( <●><●>)「自分がエスパーだということを」

すいません
作者も忘れてました

 

 

192 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 01:41:21.12 ID: dhmE2j2t0
 
( <●><●>)「ハットウシンさんの行方」

( <●><●>)「きっと、これは解決の糸口になるはずです」

( <●><●>) ジジジジジ

(<●><●> ) ジジジジジジジ

( <●><●>) ジジジジジジジジ

(<●><●> ) ジジジジジジジジジジジジ――

 

( <○><○>)「!!!」

 

( <●><●>)「―――いた」

( <●><●>)「これは……」

 

 

194 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 01:42:47.03 ID: dhmE2j2t0
 

―屋敷、大広間

(`∠´)「…」

('(゚∀゚∩「…」

( ´ー`)「…」

<メ `∀´>「お腹、減りましたね」

(`∠´)「そうだな」

('(゚∀゚∩「さすがに、食材が怖くて使えないよ!」

( ´ー`)「グーギュルギュル」

<メ `∀´>「明日まで、食事抜きは正直辛いですね」

( ´ー`)「ハングリーダーヨ」

 

 

197 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 01:43:32.97 ID: dhmE2j2t0
 
(`∠´)「…」

(`∠´)「…そういえば、倉庫に缶詰があったはず」

('(゚∀゚∩「あ! 確か在庫があったよ」

(`∠´)「そうか」

(`∠´)「さすがに缶詰には細工はできまい」

(`∠´)「取ってこよう」

<メ;`∀´>「一人じゃ危険です」

('(゚∀゚∩「それじゃあ、ボクが行くよ!」

(`∠´)「そうか、すまんな」

(`∠´)「皆、腹が減っているだろう」

(`∠´)「急ごう」

('(゚∀゚∩「了解だよ!」

 

 

201 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 01:44:12.30 ID: dhmE2j2t0
 

ガチャ
バタン

<メ `∀´>「あ」

<メ `∀´>「私も…」

<メ `∀´>「……いっちゃった」

<メ `∀´>「…」

( ´ー`)「…」

<メ `∀´>「…」

( ´ー`)「ナンダーヨ」

 

203 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 01:45:03.59 ID: dhmE2j2t0
 

―屋敷、倉庫

ガサガサ

(`∠´)「う〜む」

('(゚∀゚∩「暗くて分かんないよ!」

(`∠´)「ここは、電気が通っていないからな」

(`∠´)「懐中電灯か何か、持ってくればよかったな」

('(゚∀゚∩「じゃあ、ボクが取ってくるよ!」

(`∠´)「あぁ、すまない」

(`∠´)「お願いできるかな」

('(゚∀゚∩「了解だよ!」

テッテッテッテ

 

205 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 01:45:56.14 ID: dhmE2j2t0
  
(`∠´)「…」

ガサガサ

(`∠´)「…」

(`∠´)「缶詰か…」

(`∠´)「緊急事態のためにと、家内が買っていたものが、今 役に立つとはな」

(`∠´)「感謝しよう」

(`∠´)「あ、桃缶ハッケーン」

 

209 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 01:48:58.47 ID: dhmE2j2t0
 
ガタッ

(`∠´)「ん? なおるよか?」

(`∠´)「見て見てー、桃缶だy……」

(   )「……」

 

(`∠´)「!!!!」

(;`∠´)「お、お前は…!!!」

(;`∠´)「なんで……」

 

 

「ぐああああああああああああああああああああ!!!!!!!!」

 

 

213 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 01:50:51.87 ID: dhmE2j2t0
 

―屋敷、トイレ前

(;<●><●>)「悲鳴!!?」

ダダダッ

シツ;゚ シ゚)゙「ビロード様!」

(-_-)「ビロード……、くん?」

(-_-)「何か感じが違うような…」

( <●><●>)「そんなことはどうでも良いです」

( <●><●>)「それより、この声は…」

シツ;゚ シ゚)゙「あ、はい」

シツ;゚ シ゚)゙「これは、主のものです! 間違いありません」

(;<●><●>)「…っ!!」

(;<●><●>)「……これは予想外です」

(-_-)「予想外…?」

 

217 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 01:52:13.78 ID: dhmE2j2t0
 
( <●><●>)「なんでもありません。それより、早く現場に」

シツ;゚ シ゚)゙「はぁ」

( <●><●>)「場所は…」

( <●><●>) ジジジジジジ

( <●><●>)「こっちです!!」

シツ;゚ シ゚)゙「は、はい!!」

(-_-)「(なんで分かるんだろう…)」

 

218 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 01:53:36.73 ID: dhmE2j2t0
 

―屋敷、倉庫前

(;<●><●>)「はぁはぁ…」

(;-_-)「…自分の…体力のなさを恨むよ」

シツ;゚ シ゚)゙「主は!?」

('(゚∀゚;∩「…」

<メ;`∀´>「…」

( ´ー`)「…」

⊂(-∀-;∩「…」

 

―なおるよが、指し示す先には

 ( ∠ )...

―屋敷の主 Mr.Bが床を赤く染め、倒れていた

 

221 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 01:54:19.80 ID: dhmE2j2t0
 
シツ;゚ シ゚)゙「あ、主!!!」

<メ;`∀´>「セバスチャンさん、もう…」

シツ;゚ シ゚)゙「バカな!! そんな訳があるか!!! 主が殺されるわけが…」

( <●><●>)「…」

 

  ガタッ

 

 )「…」

 

 

( <●><●>)「――!!!」

( <●><●>)「誰だ!!」

 

230 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 02:01:45.34 ID: dhmE2j2t0
 
 )「!!」

 タッ

  (<●><●> )「待てっ!!」

     ダッ

     (<●><●> )「…」

       タタ…

        (<●><●>;)「あ、あれ…」

            タ…

(<●><●>;)「や、やば……、こんなとこで……なん…」

(<−><−>;)「…です」

バタン

('(゚∀゚;∩「あぁ!!」

<メ;`∀´>「ビ、ビロードさん!?」

 

 

235 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 02:03:50.32 ID: dhmE2j2t0
 

――
―――

「ビロード」

「…ビロード」

「いつまで寝てるの」

「いいかげん起きなさい、ビロード」

( ><)「うぅん……、リーネの鐘が気持ちよさそうに鳴っているんです」

「クロノ乙」

「起きろ、ビロ」

( ><)「!!」

( ゚∀゚)ノ「よっ」

 

 

236 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 02:04:35.04 ID: dhmE2j2t0
 
(;><)「ジ、ジョルジュさん!?」

(;><)「死んだはずじゃ…?」

( ゚∀゚)「オレがそう簡単死ぬかよ」

(;><)「間違いなく死んでたんです!」

( ゚∀゚)「まぁ、細かいことは気にすんな」

( ゚∀゚)「で、よ」

 

( ゚∀゚)「犯人、分かったか?」

 

( ><)「…」

( ><)「それが……、分かんないんです」

 

242 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 02:06:12.64 ID: dhmE2j2t0
 
( ゚∀゚)「…」

( ゚∀゚)「どこが分かんねーんだ?」

( ><)「…」

( ><)「第一、第二の殺人は誰にでも可能でした」

( ><)「第三の殺人も、準備さえすれば誰にでも可能だったはずです」

( ><)「ただ、第四の殺人」

( ><)「これだけは実行できる人が限られてくるんです」

( ゚∀゚)「第四?」

( ゚∀゚)「Mr.Bのことか?」

( ><)「いいえ」

( ><)「それは第五の殺人なんです」

( ><)「第四の殺人とは…」

( ><)「ハットウシンさんです」

 

244 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 02:07:01.98 ID: dhmE2j2t0
 
( ゚∀゚)「へぇ」

( ><)「ボクの千里眼でハットウシンさんを探したところ、彼は既に死んでいて、“あるところ”に隠されてました」

( ><)「その“あるところ”を、発見したボクは、“その部屋の主”が犯人で間違いないと思ったんです」

( ><)「でも…」

( ゚∀゚)「それじゃ第五の殺人と結びつかないってわけか」

( ><)「そうなんです」

( ><)「まさか、あそこで殺人が起きるとは思ってなかったんです」

( ><)「結果、また被害者を増やすことになってしまったんです」

( ゚∀゚)「…」

( ゚∀゚)「…ふ〜ん」

( ><)「…」

 

249 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 02:07:56.86 ID: dhmE2j2t0
 
( ゚∀-)「…」

( ゚∀゚)「ビロ」

( ゚∀゚)「お前は、一つ大切なことを見落としてる」

( ><)「大切なこと?」

( ><)「それは事件に関係あるんですか?」

( ゚∀゚)「おぉ、大アリだ」

( ゚∀゚)「大ヒントだから、よぉく聞けよ」

( ゚∀゚)「…ビロ」

( ゚∀゚)「2月14日は何の日だ?」

 

252 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 02:09:31.64 ID: dhmE2j2t0
 
( ><)「何の日って、バレンタインデーなんです」

( ゚∀゚)「バレンタインデーつーのは、何をする日だ?」

( ><)「女の子が、男の子にチョコをあげる……、まぁ、チョコじゃないかもしれないんです」

( ゚∀゚)「あぁ、そうだ」

( ゚∀゚)「じゃ、あとは分かるな」

(;><)「えぇ!?」

(;><)「どこが大切なんですか!?」

(;><)「分かんないんです!!」

( ゚∀゚)「なんだよ、分かんねーのか」

( ><)「さっぱりなんです!」

( ゚∀゚)「頭固ぇなー、お前」

( ゚∀゚)「しょうがねーなぁ……」

 

255 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 02:10:10.56 ID: dhmE2j2t0
 
( ゚∀゚)「一応、犯人の姿は見たんだろ?」

( ><)「犯人の姿…?」

( ゚∀゚)「あのなー」

( ゚∀゚)「あのおっさんが殺されたとき、逃げたヤツがいたろ?」

( ><)「あ」

( ><)「あーぁ!! いた! いたんです!! 」

( ><)「あれは確か……」

( ><)「……」

( ><)「………」

(;><)「…………」

(;><)「……………」

(;><)「…ジョルジュさん」

( ゚∀゚)「あ?」

(;><)「……ホントですか?」

 

261 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 02:12:21.08 ID: dhmE2j2t0
 
( ゚∀゚)「あぁ、間違いねぇ」

( ゚∀゚)「そいつなら、全部の犯行が可能だ」

( ゚∀゚)「ハットウシンが“あそこ”にいる理由もなんとなく分かるだろ」

( ><)「…たぶんですけど」

( ><)「…」

( ><)「…信じられないんです」

( ゚∀゚)「でも、お前は見たんだろ?」

( ><)「見間違えかと思ったんです」

( ゚∀゚)「なんで?」

(;><)「だって!」

(;><)「“その人”は死んだはずなんです!」

(;><)「死人に人殺しはできないんです!」

( ゚∀゚)「…そりゃあ、もちろん」

( ゚∀゚)「死んでねーからだよ」

 

264 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 02:13:23.33 ID: dhmE2j2t0
 
( ><)「へ?」

( ゚∀゚)「死んだって言っているが、しっかり確認したのか?」

( ゚∀゚)「しばらくして蘇生する例もある」

( ゚∀゚)「現にオレを見てみろ、ぴんぴんしてるだろ」

(;><)「それは……、そうなんです…」

( ゚∀゚)「な」

( ゚∀゚)「答えは分かった。後は、とっ捕まえるだけだ」

( ゚∀゚)「もう少しだぞ」

( ゚∀゚)「頑張れ」

( ><)「頑張れって…」

( ><)「ジョルジュさんは手伝ってくれないんですか?」

( ゚∀゚)「オレ?」

( ゚∀゚)「オレは、まぁ、後でな」

( ><)「後で…」

 

270 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 02:14:49.21 ID: dhmE2j2t0
 
( ゚∀゚)「…」

( ゚∀゚)

( ゚∀゚)「そろそろ時間だな」

( ゚∀゚)「じゃあな、ビロ」

(;><)「ちょっ!! 待ってくださいなんです!」

(;><)「まだ、完全に分かったわけじゃ…」

( ゚∀゚)「大丈夫だ」

( ゚∀゚)「お前なら出来る」

( ゚∀゚)「…」

( ゚∀゚)「そうだな…」

( ゚∀゚)「最後にひとつだけ、ヒントをやらぁ」

 

273 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 02:15:47.03 ID: dhmE2j2t0
  
―――
――

(;><)「――はっ!!」

<メ `∀´>「ビロードさん!」

('(゚∀゚∩「目を覚ましたよ!」

(-_-)「よかった…」

―屋敷、大広間

( ><)「…」

(>< )「…」

( ><)「……夢?」

('(゚∀゚∩「?」

<メ `∀´>「大丈夫ですか? 大分、うなされてましたけど」

( ><)「…」

 

275 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 02:16:42.37 ID: dhmE2j2t0
 
 ムクッ

ヾ( ><)

( ><)「大丈夫なんです」

( ><)「…」

( ><)「(あのとき…)」

( ><)。o O(( ゚∀゚)「最後にひとつだけ、ヒントをやらぁ」)

 

   ( ゚∀゚)「…」

   ( ゚∀゚)「これは殺人事件なんかじゃない」

   ( ゚∀゚)「ってな」

 

( ><)「(殺人事件じゃない…?)」

(;><)「(ううん…、わけ分かんないんです)」

 

279 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 02:17:52.31 ID: dhmE2j2t0
 
( ><)「…はぁ」

( ><)「…」

( ><)「殺人事件じゃなきゃ、なんだって言うんですかね」

<メ `∀´>「はい?」

( ><)「いや、こっちの話なんです」

(-_-)「本当に大丈夫かい?」

( ><)「あ、はい」

( ><)「それより、他の皆は…」

<メ `∀´>「セバスチャンさんとシラネーヨさんは、まだ倉庫に」

('(゚∀゚∩「セバスさんが動かないんだよ!」

( ><)「なるほど…」

( ><)「…」

 

280 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 02:18:19.41 ID: dhmE2j2t0
 
( ><)「ちょっと見て来ますね」

<メ;`∀´>「ちょっ、一人じゃ危ないですよ!」

( ><)「…」

( ><)「まぁ、大丈夫なんです」

( ><)「ボクにはジョルジュさんがついてますから」

<メ `∀´>「え?」

('(゚∀゚∩「??」

( ><)「…」

ガチャ
バタン

 

287 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 02:20:25.45 ID: dhmE2j2t0
 

―屋敷、倉庫前

シツ ; シ;)゙「おーいおいおいおい」

シツ ; シ;)゙「おーいおいおいおいおいおい」

( ´ー`)「…」

( ><)「執事さん、シラネーヨさん!」

シツ ; シ;)゙「おーいおい……グスッ」

( ´ー`)「ナンダーヨ」

( ><)「少し、調べたいことがあるんです」

( ><)「ちょっといいですか?」

( ´ー`)「シラネーヨ」

シツ ; シ;)゙「…」

シツ - シ-)゙「…御自由に」

 

291 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 02:21:30.87 ID: dhmE2j2t0
 
( ><)「…」

 ( ∠ )...

( ><)「…やっぱり、青酸カリですか」

( ><)「…」

( ><)「(特に争った形跡が見られないんです)」

( ><)「(飲まされたんじゃくて、自分から飲んだ…)」

( ><)「(普通なら考えられないんですが…)」

( ><)「(ジョルジュさんが言った通り、犯人が“あの人”ならそれも可能なんです)」

( ><)「(……ただ)」

( ><)「(動機が分かんないんです)」

( ><)「(今回の被害者に、何かの繋がりがあるとは思えないんです)」

( ><)「(かといって、無差別殺人とも思えない)」

( ><)「(犯人はどうしてこんなことを…)」

( ><)「…」

 

294 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 02:22:33.86 ID: dhmE2j2t0
  
チョンチョン

ノ( ><)

(>< )「…はい?」

( ´ー`)つ,「コレ オチテターヨ」

(>< )「あ、はい」

(>< )「ありがとうなんです」

( ><)「これは…」
  つ,

( ><)「チョコの欠片?」

( ><)「クンクン……この匂い……」
  つ,

( ><)「青酸カリ……凶器に間違いなんです」

( ><)「(チョコ…)」

( ><)「(……そういえば、どうして犯人はチョコレートを凶器に使うんですかね?)」

( ><)「…」

 

299 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 02:24:09.12 ID: dhmE2j2t0
 
 ビロ

 お前は、一つ大切なことを見落としてる

( ><)「…」

 

 2月14日は何の日だ?

( ><)「……バレンタインデー」

 

 バレンタインデーつーのは、何をする日だ?

( ><)「………女の子が、男の子にチョコをあげる日」

 

 あぁ、そうだ

 じゃ、あとは分かるな

 

302 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 02:25:01.06 ID: dhmE2j2t0
 
( ><)「…」

( ><)「……」

( ><)「………」

( ><)「凶器……チョコ……女の子……」

( ><)「……これは殺人事件なんかじゃない……」

 

( ><)

 

( ><)

 

(;><)「あ――――――――――!!!!!」

 

 

 

307 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 02:26:25.44 ID: dhmE2j2t0
 
シツ;゚ シ゚)゙「!!?」

( ´ー`)「…?」

( ´ー`)「…ドウシタンダーヨ」

( ><)「…」

( ><)「全部…」

 

( ><) スゥ

( <●><●>) デュワッ

 

( <●><●>)「……全部、分かったんです」

( <●><●>)「犯人も、犯行手段も、動機も、全部」

 

308 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 2008/03/06(木) 02:27:02.21 ID: dhmE2j2t0
 
シツ;゚ シ゚)゙「!!!?」
 
シツ;゚ シ゚)゙「なん……ですと…?」

( ´ー`)「…」

( ´ー`)「ハンニン ハ ダレダーヨ」

 

( <●><●>)「…」

( <●><●>)「それは、皆が揃った時に言いましょう」

( <●><●>)「皆を、集めてください」

 

 

( <●><●>)「謎は、大方解けました!!!!」

 

バレンタイン 特別編(後編)了

 

 

 

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