618 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/15(金) 21:15:33 ID: E7kostLS0

 

―バレンタインデー

 あるいはセントバレンタインデー(St. Valentine's Day)は

 2月14日に祝われる、愛の誓いの日である

 日本においては、女性から男性にチョコレートを贈る習慣があり

 チョコを貰えるか否かは、日本男児にとって死活問題である

 

620 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/15(金) 21:17:16 ID: E7kostLS0

 

…ザザン

ザザー

( ゚∀゚)「海だな…」

( ><)「海なんです…」

( ゚∀゚)「…」

( ><)「…」

623 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/15(金) 21:19:47 ID: E7kostLS0

( ゚∀゚)「オレら……、何してんだっけ?」

( ><)「合宿なんです」

( ゚∀゚)「合宿?」

( ><)「忘れたんですか?」

( ><)「ジョルジュさんが誘ったんです」

( ><)「バレンタインデー合宿」

624 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/15(金) 21:20:21 ID: E7kostLS0

 

川 ゚ -゚)エスパークーのようです

    −バレンタイン 特別編:ビロード少年の事件簿(前編)‐

 

626 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/15(金) 21:22:27 ID: E7kostLS0

―数日前、『アパート:巨丹生(きょにゅう)』

( ゚∀゚)「なぁ、ビロ」

( ><)「なんです?」

      ( ><)

 ビロード(16)職業:高校生エスパー

      ( ゚∀゚)

 ジョルジュ長岡(20)職業:変態エスパー

 

630 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/15(金) 21:25:32 ID: E7kostLS0

( ><)「あ、お肉焼けたんです」

( ><)「胡麻ドレで食べると美味しいんです」

( ゚∀゚)「お、おぅ」

モグモグ

( ゚∀゚)「こりゃうめぇ、…って、違ぇよ!」

( ゚∀゚)「ビロ、聞け!!」

( ゚∀゚)「もうすぐバレンタインなんだぜ!!」

 

631 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/15(金) 21:27:18 ID: E7kostLS0

( ><)「あー…、そういえばそんな季節なんですねー」

( ゚∀゚)「…お前、なんでそんなに落ち着いてんだよ」

( ><)「いや、ボクは別に…」

( ゚∀゚)「…」

( -∀-)「…こ」

( ><)「こ?」

「こんバカたれが!!」(# ゚∀゚)つ))><)・∴「ぶっ!!」

 

633 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/15(金) 21:28:50 ID: E7kostLS0

(メ)><)「な、なにするんですか!?」

(# ゚∀゚)「バカヤロウ!! 『ボクは別に…』 じゃねー!!」

(# ゚∀゚)「バレンタインは聖戦だ!! そんな腑抜けじゃ負けちまうぞ!!」

(メ)><)「いや、聖戦って…」

(# ゚∀゚)「オレは負けたねー!!」

(# ゚∀゚)「オレは勝つ!!」

(# ゚∀゚)「勝って、鼻血が出るまでチョコを食うんだ!!」

(メ)><)「…」

( ゚∀゚)「で、な」

(メ)><)「いや、『で、な』 じゃないんです」

 

 

634 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/15(金) 21:30:38 ID: E7kostLS0

( ゚∀゚)「バレンタインは勝ち組になりたいじゃん」

(メ)><)「…べt」

( ゚∀゚)「なりたいじゃん」

(メ)><)「…」

( ゚∀゚)「で、こんなモノを手に入れたわけですよ」

ピラッ

( ><)「…?」

( ><)「これは?」

( ゚∀゚)「『勝ち組になろう!! バレンタイン合宿!!! 南のビーチ! 2泊3日!!!』」

 

 

636 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/15(金) 21:32:42 ID: E7kostLS0

( ><)「バレンタイン合宿? 南のビーチ?」

( ゚∀゚)「あぁ!」

( ゚∀゚)「アンケートに答えて、選ばれた奴が行けるっていうレアなイベントなんだぜ!?」

( ><)「アンケート?」

( ゚∀゚)「お、見るか?」

( ><)「まぁ、少しだけ」

 

640 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/15(金) 21:42:41 ID: E7kostLS0

( ><)「えっと……、『チョコレートは好きですか?』」

( ><)「『チョコバナナは好きですか?』」

( ><)「『チョコミントはアリですか?』」

( ><)「『茶碗蒸しの銀杏はアリですか?』」

( ><)「『酢豚のパイナップルはアリですか?』」

( ><)「『いっそのこと茶碗蒸しにパイナップルをいれてみませんか?』」

( ><)「『アメリカに行きたいかー!?』」

( ><)「…」

643 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/15(金) 21:45:37 ID: E7kostLS0

( ><)「…また変わったイベントなんです」

( ゚∀゚)「だろ!?」

( ゚∀゚)「だからさ――」

( ゚∀゚)「いこうぜ!! ビロ!」

( ><)「…」

 

( ><)「は?」

645 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/15(金) 21:47:33 ID: E7kostLS0

―南のビーチ、注※二月

サザーン

( ゚∀゚)「あぁ……、思いだしたよ」

( ><)「ジョルジュさんが言い出したんです」

( ゚∀゚)「あぁ、あのときはどうかしてたんだ…」

( ><)「でも、来ちゃったものはしょうがないんです…」

ザザー

( ゚∀゚)「…」

( ><)「…」

648 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/15(金) 21:50:01 ID: E7kostLS0

( ゚∀゚)「寒いな…」

( ><)「冬の海だからなんです」

( ゚∀゚)「…」

( ><)「…」

( ゚∀゚)「戻るか」

( ゚∀゚)「屋敷に」

651 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/15(金) 21:52:53 ID: E7kostLS0

『勝ち組になろう!! バレンタイン合宿!!! 南のビーチ! 2泊3日!!!』

 とは、ある資産家が企画したツアー合宿

 男なら誰しもが憧れるチョコレート

 チョコが欲しい

 チョコが食べたい

 あの子も食べたい

 そんな男共のための、合宿

 参加資格は、一人身であること

 ただそれだけ

653 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/15(金) 21:55:45 ID: E7kostLS0

  
 ジョルジュは、意気揚々と参加申込書に判子を押した

 同伴者として、ビロードを巻き込んで

 厳選なる抽選の結果

 見事、選ばれた二人

 さて

 ならば、どうして彼らは落ち込んでいるのか

 ビロードは、まだしも

 ジョルジュの落ち込み方は異常である

 
 彼を落胆させた原因は、参加者にあった

654 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/15(金) 21:59:02 ID: E7kostLS0

ギィ

( ゚∀゚)「…」

シツ ゚ シ゚)゙「お帰りなさいませ」

      シツ ゚ シ゚)゙

 セバスチャン(60)職業:執事

( ><)「ただいまなんですー」

シツ ゚ シ゚)゙「海はどうでしたか?」

( ><)「寒かったんです」

シツ ゚ シ゚)゙「そうでしたか」

655 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/15(金) 22:01:49 ID: E7kostLS0

シツ ゚ シ゚)゙「ロビーは暖かいですよ、そこでお休みください」

シツ ゚ シ゚)゙「飲みものをお持ちいたしますので」

( ><)「ありがとうなんです」

( ゚∀゚)「…」

( -∀-)「はぁ…」

( ><)「…ジョルジュさん?」

( ><)「どうしたんです?」

( -∀-)「ビロ、オレはな」

( -∀-)「バレンタイン合宿なんていうからには、可愛いおんにゃの子がたくさんいると思ってた」

( ><)「…」

657 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/15(金) 22:04:18 ID: E7kostLS0

( ゚∀゚)「だが、現実はどうだ!!」

( -∀-)「参加者は男ばっかり…」

( ><)「まぁ、女の子が参加するような企画には思えないんです」

(# ゚∀゚)「お前!! 気付いてんなら、教えろよ!!」

( ><)「有無を言わさず参加させたのは、あんたなんです!!」

(-_-)「こらこら、喧嘩は良くないよ」

(;><)「あ、すいま…」

( ><)「…せ」

( ><)「…ヒッキー先生?」

 

658 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/15(金) 22:07:16 ID: E7kostLS0

(-_-)「ん?」

(-_-)「あぁ、キミは確か……」

(-_-)「よくウチのクラスに来る…、素直くんの後輩か」

      (-_-)

 ヒッキー(35)職業:教師

( ゚∀゚)「ヒッキー…?」

( ゚∀゚)「おぉー、ヒキ先生じゃねーか!」

660 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/15(金) 22:09:23 ID: E7kostLS0

(-_-)「…んー?」

(-_-)「そのアホ面は……、ジョルジュくんかい?」

( ゚∀゚)「おう! 何かひっかかるけど、覚えてくれてたんすね」

(-_-)「まぁね」

(-_-)「キミも、この合宿に参加しているとは…」

( ゚∀゚)「先生もな」

( ><)「ヒッキー先生がこういうのに参加してるなんて、意外なんです」

(-_-)「ははっ」

(-_-)「まだまだ、私も現役ってわけだ」

662 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/15(金) 22:11:15 ID: E7kostLS0

(-_-)「こうでもしないと、あの人からは今年も貰えそうにないからね」

( ><)「あの人?」

( ゚∀゚)「先生、好きな人でもいんのか?」

(-_-)「ははっ、秘密だよ」

( ><)「えー、気になるんですー」

( ゚∀゚)「オレもだ」

(-_-)、「勘弁してくれ」

665 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/15(金) 22:13:20 ID: E7kostLS0

(-_-)「あぁ。そういえば、プログラムを組んであるんだった」

(-_-)「今から参加しないといけない」

-_-)「それじゃ。また、後で」

パタパタ

( ><)「あ」

( ><)「逃げられたんです」

( ゚∀゚)「まぁ、オレは大体察しはついてるんだけどな」

( ><)「誰なんですか?」

( ゚∀゚)「ヒミツだ」

( ><)「えー、教えてくださいなんです!」

668 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/15(金) 22:15:53 ID: E7kostLS0

シツ ゚ シ゚)゙「失礼します」

( ><)「あ、はい」

シツ ゚ シ゚)゙「お飲みものです」

( ><)「ありがとうなんです」

( ゚∀゚)「どもっ」

シツ ゚ シ゚)゙「恋バナというヤツですかな」

671 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/15(金) 22:17:38 ID: E7kostLS0

( ><)「えぇっと、まぁ、そんなような…」

シツ ゚ シ゚)゙「いいものです。若さというのは」

( ゚∀゚)「若さ、ねぇ」

シツ ゚ シ゚)゙「わが主も、若さは非常に大事だと申しております」

シツ ゚ シ゚)゙「夕食は参加者全員での会食になりますので、その際にも恋バナで盛り上がって下さいませ」

( ><)「恋バナで盛り上がれって…」

672 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/15(金) 22:19:31 ID: E7kostLS0

 

「お〜い」

「こっちにも、飲み物くれよぅ」

シツ ゚ シ゚)゙「はい、ただいま」

(=゚ω゚)ノ「ホットミルクがいいよぅ」

 

     (=゚ω゚)ノ

 いよぅ(20)職業:大学生

674 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/15(金) 22:21:13 ID: E7kostLS0

「おい」

「こっちもだ」

シツ ゚ シ゚)゙「すいません。少々、お待ちください」

( ・ω・)「何ぃ?」

( ・ω・)「オレは気が短いんだ」

シツ ゚ シ゚)゙「申し訳ありません」

( ・ω・)「しょうがねぇな」

676 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/15(金) 22:22:26 ID: E7kostLS0

( ・ω・)=つ≡つ「あんまり遅いと、ボコボコにすんぞ」

( ・ω・)=つ≡つ「あ、ホットミルクね」

     ( ・ω・)=つ≡つ

 ボッコス松本(22)職業:ボクサー

 

( ゚∀゚)「…男ばっか」

( ><)「しょうがないんです」

( ><)「ボク達も傍から見れば、その中の二人なんです」

( ゚∀゚)「……まぁな」

678 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/15(金) 22:24:21 ID: E7kostLS0

( ゚∀゚)「しかし、暇だな」

( ゚∀゚)「合宿っていっても、任意のプログラムに参加するだけなんだもんな」

( ><)「まぁ、そんなもんなんです」

( ゚∀゚)「さっき、ヒキ先生が言ってたプログラムってやつ、覗きに行くか」

( ><)「…」

( ><)「ボクも行かなきゃダメなんです?」

( ゚∀゚)「ったりめーだ」

679 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/15(金) 22:25:57 ID: E7kostLS0

―屋敷、剣道場

パンパーン!!

「ほりゃ!!!」

パシーン!!

「むおおおお!!!」

スパーン!!

「ちぇすとー!!」

682 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/15(金) 22:27:15 ID: E7kostLS0

( ><)「…」

( ゚∀゚)「…」

( ゚∀゚)「これは……、なんだ?」

( ><)「えっと……」

( ><)「……チャンバラ?」

683 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/15(金) 22:29:04 ID: E7kostLS0

 (#-_-)つ/「とりゃああああ!!!」

 \⊂(´Д` #)「ほりゃあああああ!!!」

 

    \⊂(´Д` #)

 ハットウシン(23)職業:ニート

 

( ><)「…」

( ゚∀゚)「…」

 

740 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 03:00:07 ID: qPfJL/Nu0

( ><)「…」

( ><)「(ん? ヒッキー先生の相手の人……何か見覚えが…)」

( ゚∀゚)「あれ、何やってんだ?」

シツ ゚ シ゚)゙「説明しましょう」

(゚∀゚;)「うおっ!! ビックリした!」

(;><)「貞子さんみたいな登場のし方なんです」

シツ ゚ シ゚)゙「貞子さんとは?」

( ><)、「いえ、こっちの話なんです」

シツ ゚ シ゚)゙「そうですか」

742 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 今3分の1です 投稿日: 08/02/16(土) 03:02:02 ID: qPfJL/Nu0

シツ ゚ シ゚)゙「さて、先程の話ですが…」

シツ ゚ シ゚)゙「『何をやっているか』」

シツ ゚ シ゚)゙「両者の手に握っているモノを見て下さい」

( ゚∀゚)「んー…」

( ><)「竹刀じゃない…んで……」

 

(;゚∀゚)「な…!!」

(;><)「あれは…!!!」

 

シツ ゚ シ゚)゙「そう、チョコレートです」

744 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 03:04:17 ID: qPfJL/Nu0

(;゚∀゚)「なん……だと……」

(;><)「なんの意味が…」

 (#-_-)つ/「むああああああ!!!」

 \⊂(´Д` #)「ちゃあああああ!!!」

 (#-_-)つ/「はああああああ!!!」

 \⊂(´Д` #)「だりゃあああああ!!!」

 

シツ ゚ シ゚)゙「ああやって、チョコレートで叩き合うことによってチョコレートの心を知る」

シツ ゚ シ゚)゙「その全てがバレンタインに通ずるのです」

748 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 03:05:58 ID: qPfJL/Nu0

(;゚∀゚)「そ、そうなのか…」

(;><)「(なんで割れないなんです?)」

シツ ゚ シ゚)゙「男と男のぶつかり合いです」

シツ ゚ シ゚)゙「お二人とも、いかがですか?」

(;゚∀゚)「い、いや。遠慮しとくわ」

(;><)「ぼ、ボクは箸より重いものは持てないんです」

シツ ゚ シ゚)゙「そうですか、残念です」

749 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 03:08:22 ID: qPfJL/Nu0

(;゚∀゚)「じゃあ、オレらはこの辺で」

(;><)「ほ、他にも見たいとこあるんです」

シツ ゚ シ゚)゙「案内致しましょうか?」

(;゚∀゚)「あ、いや、大丈夫」

(;><)「それじゃなんです」

パタパタパタ

750 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 03:10:06 ID: qPfJL/Nu0

―屋敷、廊下

( ゚∀゚)、「ふぅ…」

(;><)「…酷く疲れた気がするんです」

(;゚∀゚)「あぁ、全くだ」

( ><)「変な企画だとは思ってたんですけど…」

( ゚∀゚)「チョコチャンバラとは恐れ入ったぜ…」

( ><)「この後、どうするんですか?」

 

752 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 03:11:47 ID: qPfJL/Nu0

( ゚∀゚)「もうすぐ夕飯だろ?」

( ゚∀゚)「それまでウロウロしてるさ」

( ><)「了解なn」

        ドン!

「あたっ!」(;><))<<    >「いたっ!」

( ゚∀゚)「おい、ビロ、大丈夫か?」

( ><)「はいなんです」

<    >「あたたた…」

756 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 03:13:50 ID: qPfJL/Nu0

( ><)、「あ、ごめんなさいなんです」

( ><)「前を見て…なかった……」

 

<メ `∀´>「いや。こちらこそ、すいませんでした」

 

( ><)

( ゚∀゚)

 

(;><)「あぁ―――――――!!!!」(゚∀゚;)

758 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 03:15:37 ID: qPfJL/Nu0

<メ;`∀´>「へ?」

(;><)「あばばばばばばっ」

(;゚∀゚)「な、なんでお前がここにいるんだ!?」

<メ;`∀´>「いや、なんでって…」

<メ `∀´>「…」

<メ `∀´>「拾われたから?」

(;゚∀゚)「ふざけんな! 何を企んでやがる!?」

(;><)「ジョルジュさん!! そんなことより、早く逃げないと!!」

762 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 03:18:23 ID: qPfJL/Nu0

<メ `∀´>「…」

<メ `∀´>「待ってください」

<メ `∀´>「もしかして…」

<メ `∀´>「私のことを知ってるんですか?」

( ><)「…?」

(;゚∀゚)「とぼけんな!」

( ><)「…何か様子が変なんです」

(;゚∀゚)「元から変な奴だろ」

( ><)「…う〜ん」

766 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 03:20:44 ID: qPfJL/Nu0

( ><)「すいません」

( ><)「つかぬことをお聞きするんです」

( ><)「お名前は、なんですか?」

 

<メ `∀´>「…名前」

<メ `∀´>「それが…」

<メ `∀´>「分からないんです」

768 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 03:22:25 ID: qPfJL/Nu0


――
―――

( ゚∀゚)「記憶喪失…!?」

<メ `∀´>「えぇ」

( ><)「名前も思い出せないと…」

<メ `∀´>「えぇ…」

( ゚∀゚)「マジかよ…」

( ><)「どうしてまた…」

771 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 03:24:17 ID: qPfJL/Nu0

<メ `∀´>「私にもさっぱり分かりません」

<メ `∀´>「気がつけば、海の上にぷかぷか浮いていて」

<メ `∀´>「どうにか、この島に辿りついたんです」

<メ `∀´>「屋敷の人のご好意で、ここに住まわせてもらってるですが」

( ゚∀゚)「…」

( ><)「…」

( ゚∀゚)「(ビロ…)」

( ><)「(はいなんです)」

( ゚∀゚)「(これって…)」

( ><)「(間違いなく、“あの”ニダーさんなんです)」

773 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 03:26:30 ID: qPfJL/Nu0

( ><)「(たぶん、ミサイルで打ち込まれたショックで記憶喪失になったと思うんです)」

(;゚∀゚)「(よく記憶喪失程度ですんだな…)」

(;><)「(確かに……、かすり傷ぐらいしか見当たらないんです)」

<メ `∀´>「あの…」

(;゚∀゚)「へい!!」「ひゃい!!」(><;)

<メ `∀´>「お二人とも、私のことをご存知のように見えるのですが」

<メ `∀´>「昔の知人とか、そういう間柄でしょうか?」

775 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 03:28:25 ID: qPfJL/Nu0

(;゚∀゚)「いや! 知んない!! ぜんっぜんっ、知んない!!」

(;><)「そ、そうなんです!」

<メ `∀´>「え……、でもさっき」

(;゚∀゚)「いや、オレらの友達に似てたってだけ!!」

(;><)「そうなんです!」

777 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 03:30:06 ID: qPfJL/Nu0

(;゚∀゚)「そうそう! えっと、名前は…」

(;><)「に、に、ニラー!」

<メ;`∀´>「韮ー?」

(;゚∀゚)9m「そう! それ! ニラー!!」

(;><)「そっくりで、びっくりなんです!」

<メ `∀´>「そうなんですか…」

<メ `∀´>「ニラー…、なんだか懐かしさを感じさせる響きですね」

(;゚∀゚)「そうか…」

(;><)「(元の名前に近すぎたんです)」

778 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 03:32:09 ID: qPfJL/Nu0

<メ `∀´>「そうだ。私のことなんですが…」

<メ `∀´>「ウリー、と呼んでください」

(;゚∀゚)「瓜ー?」

(;><)「URYYY?」

<メ `∀´>「えぇ」

<メ `∀´>「先程閃いたんですが、いかがでしょうか?」

( ゚∀゚)、「ま、まぁ、いいんじゃねーの?」

( ゚∀゚)「名前があったほうが呼びやすいし」

781 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 03:34:32 ID: qPfJL/Nu0

( ><)「いい名前なんです!」

( ><)「たぶん」

<メ `∀´>「そうですか」

<メ `∀´>「良かった。自分でも、結構いい響きだと思うんですよ」

<メ `∀´>「その、ニラーさんにはいつか会いたいものですね」

(;゚∀゚)「え?」

(;><)「や、止めた方がいいんです!」

(;゚∀゚)「そうそう!」

782 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 03:36:13 ID: qPfJL/Nu0

<メ `∀´>「? どうしてですか?」

(;゚∀゚)「えっと…」

(;゚∀゚)「死んじゃったんだ! この前!!」

(><;)「(ええぇ!!?)」

(;゚∀゚)「なっ、ビロ」

(;><)「あ、は、はい! そーなんです。この前、処刑されたんです」

(゚∀゚;)「(処刑!!?)」

<メ `∀´>「…そうですか」

<メ `∀´>「処刑……、悪い人だったんですね」

783 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 03:38:53 ID: qPfJL/Nu0

( ゚∀゚)「まぁ……、悪い人だったな」

( ><)「(酷く悪いことをしている気分なんです)」

<メ `∀´>「…」

<メ `∀´>「もしかしたら、何か御存知かと思ったのですが…」

<メ `∀´>「残念です…」

 

( ゚∀゚)「あぁ、すまないな(色んな意味で)」

( ><)「ごめんなさいなんです(色んな意味で)」

791 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 03:48:43 ID: qPfJL/Nu0

<メ `∀´>「いえ、お気になさらずに…」

<メ `∀´>「あぁ、そろそろ夕食の時間ですね」

<メ `∀´>「確か、ご飯は皆で食べるはずです」

<メ `∀´>「一緒に行きましょうか」

 

      <メ `∀´>

 ウリー(30)職業:元・スパイ

 

792 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 03:50:46 ID: qPfJL/Nu0

―屋敷、剣道場

スパ―――ン!!!

(-_-)「勝負あり、といったところですか」

(;´Д`)「ぐっ…」

(;´Д`)「…参りました」

(-_-)「ありがとうございました」

( ´Д`)「はぁ…」

( ´Д`)「格ゲーなら負けなしだったんだけどなぁ」

794 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 03:53:03 ID: qPfJL/Nu0

(-_-)「まぁ、そういうこともありますよ」

( ´Д`)「元々、何かやっていたんですか?」

(-_-)「いいえ」

( ´Д`)「それにしては強い」

(-_-)「まぁ、強いて言うなら…」

(-_-)「思いの強さってヤツですかね」

(-_-)「私のバレンタインに懸ける思いが、あなたのそれより強かった」

(-_-)「それだけですよ」

798 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 03:55:09 ID: qPfJL/Nu0

( ´Д`)「なるほど…」

( ´Д`)「それほど好きな相手がいると、そういうわけですか」

(-_-)「えぇ…、まぁ」

(-_-)「お恥かしながら…」

( ´Д`)「そうですか」

( ´Д`)「…羨ましい」

(-_-)「…?」

(-_-)「羨ましいですか?」

( ´Д`)「えぇ」

(-_-)「…」

801 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 03:57:46 ID: qPfJL/Nu0

(-_-)「何故、今回の企画に参加を?」

( ´Д`)「…」

( ´Д`)「とある事情で、彼女にふられちゃいまして」

( ´Д`)「まぁ、色々あったんですけど…」

( ´Д`)「この機会に新しい恋を見つけようと思って参加したんです」

(-_-)「…そうでしたか」

( ´Д`)「はぁ……、まだまだだなぁ」

(-_-)「いや、そんなことは…」

803 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 03:59:57 ID: qPfJL/Nu0

ピピッ

(-_-)「あぁ、もうこんな時間か」

(-_-)「…そろそろ夕食のはずです」

(-_-)「一緒に行きますか?」

( ´Д`)「う〜ん」

( ´Д`)「先に行ってください」

( ´Д`)「もう少しだけ練習しようと思います」

(-_-)「そうですか」

(-_-)「私がとやかく言うことじゃないですが」

(-_-)「あまり根を詰めすぎないほうがいいですよ」

806 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 04:01:37 ID: qPfJL/Nu0

( ´Д`)「ホント、少しだけですよ」

( ´Д`)「ご飯には遅れると思うんで、先に始めるように言っておいて下さい」

(-_-)「分かりました」

(-_-)「それじゃあ、私は先に行ってますね」

( ´Д`)「じゃあ、後で」

(-_-)) テクテクテク

808 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 04:03:33 ID: qPfJL/Nu0

( ´Д`)「…」

( ´Д`)「思いの強さか…」

( ´Д`)「……くそっ」

( ´Д`)「こんなんじゃ、受験戦争ならぬバレンタイン戦争を勝ち抜くなんて、絶対ムリだ」

( ´Д`)「もっと強くならないと…」

 

 )「…」

812 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 04:08:04 ID: qPfJL/Nu0

( ´Д`)「よぉし! 素振り1000本!!」

( ´Д`)「これが終わるまで、飯は食わねぇ!!」

 )「…」

( ´Д`)「バレンタインをぶっ飛ばせ!!」

 )「…」

キシッ

( ´Д`)「ん?」

( ´Д`)「誰か、いるのk」

814 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 04:09:49 ID: qPfJL/Nu0

―屋敷、大広間

( ゚∀゚)「おぉー、すげーな」

( ><)「結婚式の会場みたいなんです」

<メ `∀´>「言い得て妙ですね」

―大きな部屋に、大きな縦長のテーブル

―シャンデリアの光を受けて、眩しいほど白く光るテーブルクロスの上に、様々な料理が置かれている

―夕食にしては、大げさすぎるほどのそれが3人の前に広がっていた

818 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 04:11:36 ID: qPfJL/Nu0

シツ ゚ シ゚)゙「お三方共、御一緒でしたか」

( ゚∀゚)「おぅ、じーさん。飯の時間だよな」

シツ ゚ シ゚)゙「えぇ、ジャストです」

シツ ゚ シ゚)゙「それでは席にお着きください」

( ><)「えっ…と、どこに座ればいいんですか?」

シツ ゚ シ゚)゙「どこでも好きな場所に」

シツ ゚ シ゚)゙「この機会に他の方と交流を深めるのも良いかと思われます」

( ゚∀゚)「ふーん」

821 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 04:13:19 ID: qPfJL/Nu0

( ゚∀゚)「まぁ、いいや」

( ゚∀゚)つ「オレ、ここ。ビロは、こっちな」

( ><)「あ、はい」

<メ `∀´>「えっと……私は…」

( ゚∀゚)「ウリーさんはこっちでいいんじゃね?」

<メ `∀´>「はぁ…」

 

<メ `∀´>                    ( ゚∀゚)( ><)

826 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 04:15:10 ID: qPfJL/Nu0

<メ `∀´>「あの…」                    (゚∀゚ )(>< )「なんですか?」

<メ `∀´>「何故、私だけ離れているんでしょうか?」(゚∀゚ )(>< )「気のせいですよ」

<メ `∀´>「…」                       (゚∀゚ )(>< )

<メ `∀´>「そうですか」                  (゚∀゚ )(>< )「えぇ」

 

( ゚∀゚)「よし、これでOK」

( ><)「ちょっと可哀相な気がするんです」

( ゚∀゚)「仕方ねぇ、仕方ねぇ」

828 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 04:16:58 ID: qPfJL/Nu0

( ゚∀゚)

( ゚∀゚)「ビロ、あそこの席見てみろ」

( ><)「ん?」

( ´ー`)「…」

( ><)「…どうかしたんですか?」

( ゚∀゚)「…」

( ゚∀゚)「あいつ……」

( ゚∀゚)「きっと、外人さんだぜ!」

831 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 04:20:50 ID: qPfJL/Nu0

( ><)「…」

( ><)「へー…」

( ゚∀゚)「あの自信満々な面……、間違いねぇ」

( ゚∀゚)「『ジャパニーズは消極的デース』」

( ゚∀゚)「『ヴァレンタインは、モアっと積極的にいくデース』」

( ゚∀゚)「『ミーは、外人ザンス!!』」

( ゚∀゚)「なんて思っているに違いねぇ!」

( ><)「あんた、どんな偏見持ってるんですか」

833 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 04:24:38 ID: qPfJL/Nu0

( ´ー`)「Hey」

( ´ー`)「Peraperape-ra」

シツ ゚ シ゚)゙「Oh」

シツ ゚ シ゚)゙「Peraperapepe-ra」

(;><)「げ」

(;><)「マジなんです」

( ゚∀゚)「だから言ったろ」

     ( ´ー`)

 シラネーヨ(28)職業:外人

837 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 04:27:20 ID: qPfJL/Nu0

( ゚∀゚)「しかし、腹減ったなー」

( ><)「ご飯はまだなんですか?」

シツ ゚ シ゚)゙「すいません、まだ全員が揃ってないようなので」

( ゚∀゚)「誰が来てねーの?」

シツ ゚ シ゚)゙「ヒッキー様と、ハットウシン様です」

( ゚∀゚)「ヒキ先生と、八頭身……ってのは」

シツ ゚ シ゚)゙「先程、ヒッキー様の相手をされていた方です」

( ゚∀゚)「あぁ、あいつか」

( ><)「(ハツ・トウシンさんなのか、ハットウ・シンさんなのか、気になるんです)」

840 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 04:29:18 ID: qPfJL/Nu0

シツ ゚ シ゚)゙「少々、遅いですね」

シツ ゚ シ゚)゙「呼んできましょう」

ガチャ

(-_-)「すいません、遅くなりました」

( ゚∀゚)「噂をすれば、だな」

( ><)「先生もこっちに座るんです」

(-_-)「あぁ、ありがとう」

              <メ `∀´>「…」

843 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 04:31:26 ID: qPfJL/Nu0

シツ ゚ シ゚)゙「ヒッキー様、お一人ですか?」

(-_-)「えぇ」

シツ ゚ シ゚)゙「ハットウシン様と御一緒かと思っていたのですが…」

(-_-)「あぁ、彼はもうしばらく練習するそうです」

(-_-)「先に始めておいてくれと言ってました」

シツ ゚ シ゚)゙「左様ですか」

シツ ゚ シ゚)゙「当初の予定では、全員集まってから始めるつもりでしたが…」

847 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 04:33:23 ID: qPfJL/Nu0

( ゚∀゚)「やっちゃっていいんじゃねーの、腹減ったし」

( ゚∀゚)「そのハッ〜さん?もいいって言ってんだしさ、腹減ったし」

( ゚∀゚)「つーか、腹減ったし」

(=゚ω゚)ノ「それには同意だよぅ」

( ・ω・)「そうだな、腹が減った」

シツ ゚ シ゚)゙「そうですね」

シツ ゚ シ゚)゙「皆さんを、あまり待たせすぎるのも良くないですし…」

シツ ゚ シ゚)゙「始めるとしましょう」

852 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 04:35:18 ID: qPfJL/Nu0

( ><)「わーい」

( ゚∀゚)「メシだ、メシだー」

―ガチャ

('(゚∀゚∩「失礼するよ!」

シツ ゚ シ゚)゙「グッドタイミングです」

( ゚∀゚)「ん? 誰だ?」

シツ ゚ シ゚)゙「あぁ、まだ紹介していませんでしたね。これは、屋敷専属のコックの――」

856 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 04:37:00 ID: qPfJL/Nu0

 

('(゚∀゚∩「なおるよ、だよ!」

     ('(゚∀゚∩

 なおるよ(24)職業:コック

 

( ゚∀゚)「…」

( ゚∀゚)「オナるよ?」

('(゚∀゚∩「刺すよ?」

(;><)「ひぃ! コック帽から包丁が!!」

861 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 04:39:18 ID: qPfJL/Nu0

シツ ゚ シ゚)゙「これ」

シツ ゚ シ゚)゙「すいません。少々、口が悪くてですね」

('(゚∀゚∩「でも、料理の腕はいいよ!」

シツ ゚ シ゚)゙「でなければ雇いません」

('(゚∀゚∩「相変わらず固いよ!」

('(゚∀゚∩「それはそうと、食前酒と前菜を持って来たよ!」

シツ ゚ シ゚)゙「そうですか」

シツ ゚ シ゚)゙「それでは、みなさんにお配りを」

('(゚∀゚∩「分かったよ!」

866 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 04:42:10 ID: qPfJL/Nu0

( ><)「お酒ですか」

( ゚∀゚)「食前酒は嗜みみたいなもんだから、未成年でもいいんじゃねーの?」

(-_-)「…私の前でそういうことは言わないで欲しいな」

( ・ω・)「オレ、酒だめなんだよね」

(=゚ω゚)ノ「美味しいよぅ」

( ´ー`)「オー、オイシーデース」

<メ;`∀´>「もう飲んじゃったんですか?」

シツ ゚ シ゚)゙「さて、と」

シツ ゚ シ゚)゙「行き渡ったようですね」

シツ ゚ シ゚)゙「それでは、一名欠けた状態ではありますが夕食にしましょう」

870 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 04:43:57 ID: qPfJL/Nu0

シツ ゚ シ゚)゙「それでは…」

シツ ゚ シ゚)゙「――わが主」

シツ ゚ シ゚)゙「晩餐にてございます」

 

―ギ

ギギギギギギギギ

―テーブルの一番奥、俗に誕生日席と言われるそこから異音が響いた

―床が二つに割れて、円形に穴が開く

872 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 訂正 投稿日: 08/02/16(土) 04:44:48 ID: qPfJL/Nu0

シツ ゚ シ゚)゙「…」

シツ ゚ シ゚)゙「――わが主」

シツ ゚ シ゚)゙「晩餐にてございます」

 

―ギ

ギギギギギギギギ

―テーブルの一番奥、俗に誕生日席と言われるそこから異音が響いた

―床が二つに割れて、円形に穴が開く

879 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 04:47:15 ID: qPfJL/Nu0

ル〜ララ ウチュ〜ノ カゼニノル〜

―穴から、切なげなメロディと共に、巨大なイスがうろ向きでせり上がってきた

―完全に出切った後、ゆっくりとイスが回転する

―そこには、一人の男性が座っていた

(`∠´)「ハッピーバレンタイン、諸君」

 

( ゚∀゚) ( ><) (-_-) 「 !!! 」 <メ `∀´> (=゚ω゚)ノ ( ・ω・)( ´ー`)

     (`∠´)

 Mr.B(40)職業:主

885 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 04:49:13 ID: qPfJL/Nu0

(`∠´)「…」

(`∠´)「バレンタイン――」

(`∠´)「バレンタインとは、人生における一つの壁」

(`∠´)「壁は厚く、高い」

(`∠´)「しかし、その壁の向こうには笑いあうカップルがいる」

(`∠´)「壁は乗り越えるためにあり、そのためには何が必要なのか、キミたちにはもう分かっているはずだ」

(`∠´)「そのためにこの合宿へ参加したのだから」

(`∠´)「さぁ」

(`∠´)「祝い、励まし合い、共に勝利を勝ち取ろう」

890 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 04:52:25 ID: qPfJL/Nu0

シツ ゚ シ゚)゙「皆様! グラスを手に!!」

(;゚∀゚)「え、あ、はい」

(;><)「あぅあぅ」

(`∠´)「バレンタインに!! ついでにラウンジに!!」

(`∠´)「乾杯!!!」

 

  「「乾杯!!!」」

    カシャ―――ン

896 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 04:55:02 ID: qPfJL/Nu0


――
―――

ワイワイ
ガヤガヤ

( ゚∀゚)「で、先生の好きな人って誰なんですかー?」

(-_-)、「よしてくれ、柄じゃないんだ」

( ゚∀゚)「えー、いいじゃないっすか」

( ゚∀゚)「教えてくださいよー」

( ><)「(察しはついてるって言ってたのに、人が悪いんです)」

899 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 04:56:52 ID: qPfJL/Nu0

<メ `∀´>「…」

( ´ー`)「…」

<メ `∀´>「あの…」

( ´ー`)「…」

<メ;`∀´>「ア、アイ キャン スピーク イングリッシュ……」

<メ;`∀´>「チョビット」

( ´ー`)「…」

( ´ー`)「…ョ」ボソリ

<メ;`∀´>「! ホ、ホッワト?」

( ´ー`)「ウルセーヨ」

<メ `∀´>「…」

901 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 04:58:33 ID: qPfJL/Nu0

( ・ω・) ムシャムシャ

(=゚ω゚)ノ「うまい、うまいよぅ!」

('(゚∀゚∩「ホント? 」

( ・ω・) ムシャムシャ

(=゚ω゚)ノ「ほんとだよぅ!」

('(゚∀゚∩「じゃあ、もっと持ってくるよぅ!」

(=゚ω゚)ノ「いよぅ?」

('(゚∀゚∩「いよぅ!」

( ・ω・)「いよぅ?」

904 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 05:00:49 ID: qPfJL/Nu0

(`∠´)「ふむ、中々盛り上がっているようだな」

シツ ゚ シ゚)゙「えぇ、これも主の人徳の賜物です」

(`∠´)「上手いことを言う」

(`∠´)「まぁ、これだけの人数が参加してくれたのは、本当に喜ばしい」

(`∠´)「今は亡き妻と娘も天国で笑っているだろう」

シツ ゚ シ゚)゙「左様で」

908 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 05:03:59 ID: qPfJL/Nu0

( ゚∀゚)「そういや、ヒキ先生の相手……ハトシンさんだっけ?」

( ゚∀゚)「まだ来ないんすか?」

( ><)「随分遅いんです」

(-_-)「……そうだね」

(-_-)「すぐに来るようなこと言っていたんだが…」

シツ ゚ シ゚)゙「どうしたんですか?」

( ゚∀゚)「あ、執事のじーさん」

(-_-)「実は、まだハットウシンさんが来ないんです」

911 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 05:06:21 ID: qPfJL/Nu0

シツ ゚ シ゚)゙「そのようですね。練習が長引いてるのでしょうか?」

(-_-)「いえ、少しだけと言ってましたので、それはないかと」

シツ ゚ シ゚)゙「なるほど」

シツ ゚ シ゚)゙「道に迷っているのかもしれませんね」

シツ ゚ シ゚)゙「私が呼んできましょう」

シツ ゚ シ゚)゙「主、少々席を外します」

(`∠´)「あぁ、構わんよ」

913 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 05:09:03 ID: qPfJL/Nu0

(`∠´)「…そうだ、セバスチャン」

(`∠´)「参加者全員が揃ったら、もう一度乾杯しようと思うんのだが」

(`∠´)「良いセリフが思いついたら教えてくれ」

(`∠´)「中々良いものが浮かばん」

シツ ゚ シ゚)゙「把握いたしました」

テクテク
バタン

( ><)「(またあの変な口上をやるんですか?)」

( ゚∀゚)「(それっぽいな)」

915 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 05:10:34 ID: qPfJL/Nu0

('(゚∀゚∩「へい! お待ち!!」

(=゚ω゚)ノ「待ってたよぅ!」

( ><)「あ、新しい料理なんです」

( ・ω・)「おー、こっちにもよこせー」

('(゚∀゚∩「了解だよ!」

(-_-)「おぉ、いい匂いだ」

( ゚∀゚)「肉だ、肉ー」

( ><)「これは、何なんですか?」

916 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 05:13:26 ID: qPfJL/Nu0

 

('(゚∀゚∩「特製酢豚だよ!」

(=゚ω゚)ノ「酢豚は大好物だよぅ!」

( ´ー`)「スブタ…?」

<メ `∀´>「ジャパンのファミリーフードですよ」

( ´ー`)「ソンナノ キイテネーヨ」

<メ `∀´>「…」

919 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 05:15:51 ID: qPfJL/Nu0

( ><)「いたただきまーす!」

( ゚∀゚)「いたただきます」

( ・ω・)「いただいてやんよ」

パクッ

( ><)「…!」

( ゚∀゚)「…!」

( ・ω・)「…こいつは――」

(-_-)「旨い」

921 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 05:17:19 ID: qPfJL/Nu0

(-_-)「柔らかい肉の旨味と玉ねぎの甘み。酢豚特有の酸味が、それらを引き立たせている」

(-_-)「これはいいものだ」

( ´ー`)「…スッパ」

<メ `∀´>「ビ、ビネガーはドントライクですか?」

( ´ー`)「ウルセーヨ」

<メ `∀´>「…」

(`∠´)「相変わらず、いい仕事をする」

('(゚∀゚∩「ありがとうだよ!」

924 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 05:18:43 ID: qPfJL/Nu0

(=゚ω゚)ノ「いただきますだよぅ!!」

パクッ

(=゚ω゚)ノ「…!」

(=゚ω゚)ノ「うまいよぅ!」

(=゚ω゚)ノ「食材のひとつひとつが口の中で、ピストン運動をしてるよぅ!」

(=゚ω゚)ノ「快感の持続!!」

(=゚ω゚)ノ「何杯でもいけるよぅ!」

バクバク

('(゚∀゚∩「そんなに慌てて食べることないよ!」

926 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 05:20:03 ID: qPfJL/Nu0

( ・ω・)「喉に詰まるぞ、ボケ」

(=゚ω゚)ノ「早くおかわりしたいんだよぅ!」

バクバク

(=゚ω゚)ノ「旨い、旨い、旨いy」

 

(=゚゚ω゚゚))ノ「――!?」

(;゚ω゚)ノ「ぐむっ!?」

( ><)「どうしたんですか?」

( ・ω・)「言わんこっちゃない。水か?」

927 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 05:21:13 ID: qPfJL/Nu0

(;゚ω゚)ノ「ぐむむむっ!!」

(;゚ω゚)ノ「ぐぐっ!!」

(;゚ω゚)ノ「む―――!!」

(-_-)「…?」

(-_-)「…様子がおかしいですよ?」

('(゚∀゚∩「…?」

 

(= Д )ノ・∴「がはっ!!」

 

929 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 05:22:55 ID: qPfJL/Nu0

<メ;`∀´>「血!?」

(;><)「ひっ!!」

( ´ー`)「Oh…」

(= ω )ノ「…はっ」

(= ω )ノ「…ひっ」

「ふぅぅ……」

バタン

(;-_-)「い、いよぅさん!!」

935 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 05:33:24 ID: qPfJL/Nu0

(;><)「ちょっ! 大変なんです!!」

( ゚∀゚)「おい! 大丈夫か!?」

(= ω )ノ「…」

(;-_-)「…」

(;-_-)「…」

(;-_-)「死んでる」

(;><)「えええええええええええええ!!?」

<メ;`∀´>「ひえええええええええええ!!?」

940 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 05:39:13 ID: qPfJL/Nu0

(;`∠´)「セバス、センバスチャン!!」

バタン!!

シツ ゚ シ゚)゙「何事ですか!?」

(;><)「あ、ぁぁああ、し、執事さん!! そ、その、その…」

( ゚∀゚)、「落ち着け」

(;><)「あぅあぅ」

( ゚∀゚)「仕方ねえな」

( ゚∀゚)「酢豚を食った いよぅさんが、血を吐いて倒れた」

( ゚∀゚)「…もう、死んじまったみたいだ」

シツ;゚ シ゚)゙「な……!?」

941 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 05:41:54 ID: qPfJL/Nu0

(;`∠´)「なんてことだ…」

<メ;`∀´>「食中毒…?」

(;-_-)「…いや、それにしてはいきなりすぎる」

(;-_-)「それに、私たちも同じものを食べてんだ。どうして、彼だけが…」

('(゚∀゚;∩「そんな……」

( ゚∀゚)「…」

( ゚∀゚)「オレのジョルジュあんてながうずくぜ…」

(;><)「…ジョルジュさん?」

942 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 05:43:31 ID: qPfJL/Nu0

 

( ゚∀゚)「ビビっとくるこの感じ」

( ゚∀゚)「間違いない」

( ゚∀゚)「これは、食中毒なんかじゃない」

( ゚∀゚)「いよぅさんは、殺されたんだ!!」

 

946 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 05:46:47 ID: qPfJL/Nu0

( ><) 「!!」

      「!!」(-_-)

<メ `∀´>「!!」

      「!!」( ´ー`)

( ・ω・) 「!!」

      「!!」(`∠´) 

シツ ゚ シ゚)゙ 「!!」

      「!!」('(゚∀゚∩

 

( ・ω・)「って、んなわけあるかよ」

947 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 05:48:55 ID: qPfJL/Nu0

(-_-)「それより、早く病院に連れて行かないと」

(-_-)「もしかしたら、蘇生が可能かもしれない」

(;><)「そ、そうなんです!」

シツ;゚ シ゚)゙「…その」

シツ;゚ シ゚)゙「大変申し上げにくいのですが…」

949 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 05:50:28 ID: qPfJL/Nu0

(;><)「――帰る方法がない!?」

シツ;゚ シ゚)゙「えぇ…」

シツ;゚ シ゚)゙「ここは元より、南の孤島」

シツ;゚ シ゚)゙「明後日の定期便を待つより、他ありません」

(-_-)「このような豪邸ならば、クルーザーの一個や二個あるんじゃないんですか」

シツ;゚ シ゚)゙「それが…」

(`∠´)「クルーザーは、この前の故障してしまってね」

(`∠´)「それっきり修理をしていないんだ」

(;><)「じゃあ、電話を!!」

952 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 05:53:09 ID: qPfJL/Nu0

( ゚∀゚)「もうかけたぜ」

( ゚∀゚)「携帯は圏外みたいだからな、そこにある電話でな」

(-_-)「それで、到着は何時になると?」

( ゚∀゚)「残念だけど…」

( ゚∀゚)「電話、通じねーんだ。これが」

シツ;゚ シ゚)゙「なんと…!」

(`∠´)「通じない…?」

( ゚∀゚)「あぁ、うんともすんとも言わねぇ」

( ゚∀゚)「こりゃ、電話線切られてるな」

(;><)「そんな…」

954 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 05:55:03 ID: qPfJL/Nu0

( ゚∀゚)「…」

( ゚∀゚)「このシュチュエーション…」

( ゚∀゚)「フラグびんびんだ」

( ゚∀゚)「やっぱり、犯罪の匂いがぷんぷんするぜ」

<メ;`∀´>「…犯罪ですか」

('(゚∀゚;∩「そんな……」

シツ;゚ シ゚)゙「しかし、ジョルジュ様」

シツ;゚ シ゚)゙「まだ、殺人と決まったわけでは…」

( ゚∀゚)「いや…」

( ゚∀゚)「このオレが言うんだ。間違いない」

958 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 05:57:06 ID: qPfJL/Nu0

(-_-)「…」

(-_-)「どういうことだ?」

(-_-)「キミは一体…」

( ゚∀゚)「…」

( -∀-)

( ゚∀゚)

( ゚∀゚)「ジョルジュ長岡。探偵さ」

 

(;><)「(ウソつけ―――――!!)」

961 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 05:58:58 ID: qPfJL/Nu0

<メ;`∀´>「た、探偵さんだったんですか…」

( ´ー`)「フーン」

( ・ω・)「ホントかよ」

(`∠´)「…なるほど」

(`∠´)「その、探偵のキミの目から見て、今回の騒動は殺人事件に違いないと」

( ゚∀゚)「えぇ…」

( ゚∀゚)「いよぅさんの反応から見て、酢豚に毒物が入っていた可能性があります」

('(゚∀゚;∩「そんな!! ボクは何もしてないよ!」

( ゚∀゚)「別に、なおるよさんが犯人だと言っているわけじゃありませんよ」

964 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 06:00:54 ID: qPfJL/Nu0

 

(= ω )ノ「…」

( ゚∀゚)「この、アーモンド臭…」

―そう言うと、ジョルジュ=長岡は いよぅの酢豚を手に持ち、鼻を近づける

( ゚∀゚) クンクン

( ゚∀゚)「…」

( ゚∀゚)「…これか?」

( ゚∀゚) 「このパイナップルが怪しいですね」

967 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 06:03:06 ID: qPfJL/Nu0

 

( ゚∀゚)「ペロ……これは! 青酸カr   ゴックン   」

 

( ><)「あ」

シツ ゚ シ゚)゙「あ」

 

( ゚∀゚)

(; ∀ )・∴「ふごっふ!!」

 

(;><)「ジョルジュさん!!!」

972 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 06:05:45 ID: qPfJL/Nu0

(-_-)「(バカだ)」

<メ `∀´>「(バカだ)」

( ・ω・)「(やっぱりバカだったな)」

( ´ー`)「(Oh、バーカ)」

(;-∀゚)「ビ…、ビロード」

(;><)「ジョルジュさんっ!! 大丈夫ですか!?」

(;-∀゚)「オレは……もうダメだ……」

(;-∀゚)「あとは…お前に任せた……」

(;><)「んな無責任な!!」

974 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 06:07:16 ID: qPfJL/Nu0

(;><)「んな無責任な!!」

(;><)「死んじゃ嫌なんです!!」

(;-∀゚)「無理……言うなよ…」

(;-∀゚)「オレの思い……、お前に任せられるなら本望だ」

(;-∀゚)「……ちなみに、本望から“ん”と“う”を取ったら、ホモだ」

(;><)「こんな状況下で、パプワくんネタなんて披露しないでください!!」

(;-∀゚)「……あぁ、もうダメだ」

(;-∀゚)「お迎えがきちまった」

(;-∀゚)「じゃあ、後はよろしく………」

(;-∀-)「仮面…………」 ガクッ

978 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 06:10:29 ID: qPfJL/Nu0

 

(;><)「ジョルジュさぁぁぁぁぁああああん!!」

―事切れたジョルジュの胸に顔を沈めるビロード

(;-_-)「…」

シツ;゚ シ゚)゙「…」

<メ;`∀´>「…」

―誰もが、言葉を失う

―正直、この展開は予想していなかった

―作者もそう思う

984 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 06:12:56 ID: qPfJL/Nu0

 

―静寂を打ち破ったのは、他ならぬビロードであった

―ゆっくりと立ち上がり、涙を拭う

( ><)「…」

( ><)「……ゆるさない」

( ><)「ゆるさないんです……」

( ><)「…ジョルジュさん。あなたの思い、確かに受け取ったんです」

988 名前: ◆SEOMSVVqUg Mail: 投稿日: 08/02/16(土) 06:15:15 ID: qPfJL/Nu0

 

―誰でもなく、ただそこにある悪意を睨みつけるビロード

 

( ><)「犯人はボクが捕まえるんです!!」

( ><)「ジョルジュさんの名にかけて!!!」

 

―声高に宣戦布告を告げる

―エスパークー史上、最もサスペンスな話が幕を開けた

 

バレンタイン 特別編(前編)了

 

 

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