2 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 20:18:07.93 ID: bF//gnHX0

エスパークス、エスタークじゃねぇのかよ!
という人のための登場人物紹介

川 ゚ -゚) 新人。物を呼び寄せる超能力

(,,゚Д゚) 先輩。超脚力の超能力

(*-ー-) 身体が不自由。人の内面の色を視る

( ><) 新人。千里眼

ξ*゚听)ξ クソガキ。記憶を刈り取る

川д川 オカ女。空間を構築、接続する能力

( ゚∀゚) 貧乏大学生。物の価値を操れる

( ・∀・)プロジェクト補佐。テレパシー能力

从 ゚∀从 プロジェクト書記長。なんでも半分こにする

('A`) クーの幼馴染。ダイプロでアルバイト中

 

 

 

6 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 20:22:37.28 ID: bF//gnHX0

注※

今回の話は「ξ ゚听)ξツンは恋に落ちたようです」のネタバレが含まれます
未読の方は、読まれたほうが内容が分かりやすいかと思います
作者さんには、後で土下座いたします
好きなんですこれ

 

 

 

7 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 20:23:33.35 ID: bF//gnHX0

―県立VIP高校2年教室

ワイワイ

ギャーギャー

(-_-)「はいはい、みんな静かにー」

ワイワイガヤガヤ

(-_-)「…」

(-_-) ウン、ムリ

(-_-)「じゃ、クラス委員ヨロシク」

 

―教卓から担任が退き、代わって一人の生徒が壇上に上がる

―彼女は、周囲を見渡すと静かに声を出した

 

 

9 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 20:24:48.53 ID: bF//gnHX0

川 ゚ -゚)「…」

川 ゚ -゚)「クラス委員のクーだ」

川 ゚ -゚)「やる気のない担任に代わって、司会進行を勤めることになった」

川 ゚ -゚)「とりあえず、意見を出してもらおう」

ワイワイ

ギャーギャー

川 ゚ -゚)「…」

 

ヒュ
パッ

―ガダァン!!

 

!!
エ、ナニ?
ツクエ…?

 

 

10 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 20:25:31.87 ID: bF//gnHX0

('A`)「…」

('A`)「オレの机…」

川 ゚ -゚)「ドクオくん、机を投げちゃいかんぞ」

('A`)「…」

 

ヒソヒソ
ドクオ ダッテ…

 

 

 

('A`)「…」

 

 

11 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 20:27:20.54 ID: bF//gnHX0

川 ゚ -゚)「―ふむ」

川 ゚ -゚)「静かになったな」

川 ゚ -゚)「さて……」

川 ゚ -゚)「それじゃあ、本題に移ろう」

川 ゚ -゚)「文化祭の出し物についてだ―」

 

オォ…
クーガ ヤルキダ

 

川 ゚ -゚)「当然だ」

川 ゚ -゚)「VIP高校大文化祭」

川 ゚ -゚)「我々は勝つ――」

 

 

 

13 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 20:28:52.56 ID: bF//gnHX0

 

川 ゚ -゚)エスパークーのようです

    −第二十話:それいけ! 大文化祭!!−

 

 

 

14 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 20:30:18.42 ID: bF//gnHX0

―ダイプロミーティングルーム

(,,-Д-)「もふぅ…」

(*-ー-)「ん? どうしたの?」

ξ*゚听)ξ「とってもキモいよ」

(,,゚Д゚)「うっせ」

(,,゚Д゚)「いやさ、最近クーちゃん来ないよね」

ξ*゚听)ξ「またか、それか」

(*-ー-)「忙しいんじゃないの?」

ξ*゚听)ξ「そういえば、ビロードも見ないね」

(*-ー-)「学校行事でもあるのかしら?」

(,,゚Д゚)「行事? マジか」

(*-ー-)「いや、予想よ。予想」

 

 

15 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 20:31:26.07 ID: bF//gnHX0

ヌゥ

川д川「それが、実は大当たり〜」

ξ;゚听)ξ「ぬわー!!」

(;,゚Д゚)「うぉっ!!」

(*-ー-)「あら、貞ちゃん。大当たりってことは、何かあるの?」

川д川「VIP高校大文化祭」

川д川「それの準備が忙しいのね〜」

ξ*゚听)ξ「随分詳しい……って、貞ちゃんもVIP高でしょ?」

ξ*゚听)ξ「準備しなくていいの?」

川д川「うん〜、私は実行部隊だから〜」

ξ*゚听)ξ「じっこうぶたい…?」

川д川「ヒ・ミ・ツ、ウフフフフフ」

ξ*゚听)ξ「…」

 

 

16 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 20:33:38.35 ID: bF//gnHX0

(,,゚Д゚)「学校行事か、オレらには縁がない話だな」

川д川「あら〜、チケットさえあれば一般の人も参加可能よ〜」

(*-ー-)「チケット…?」

川д川「これよ〜」

―ピラッ

川д川「全生徒に5枚ずつ配られていて、これを持ってないと入れないわ〜」

(,,゚Д゚)「へ〜」

(*-ー-)「どこぞの少女マンガみたいな設定ね…」

 

 

 

17 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 20:34:55.44 ID: bF//gnHX0

川д川「これ、全部あげるわ〜」

川д川「良かったら来てね〜」

ξ*゚听)ξ「え、いいの?」

(*-ー-)「貞ちゃんの分、無くなっちゃうわよ?」

川д川「生徒は必要ないわ〜」

ξ*゚听)ξ「他に誰も誘わないの?」

川д川「一人誘いたい人がいたけど、仕事で忙しいだろうし、構わないわ〜」

(,,゚Д゚)「…」

(*-ー-)「…」

 

 

18 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 20:36:16.35 ID: bF//gnHX0

(,,゚Д゚)「(ちょっと聞きました? 奥さん)」

(*-ー-)「(えぇ)」

(,,゚Д゚)「(誘いたい人がいる、って言ったな)」

(*-ー-)「(…恋人、とか)」

(,,゚Д゚)「(仕事ってことは社会人か!?)」

(*-ー-)「(ちょっぴりダークな彼女が、オトナの彼にだけ見せる可愛い笑顔……)」

(*-ー-)「(あ、これいいかも)」

ξ*゚听)ξ「何をひそひそ話してるの?」

川д川「の〜?」

(;,゚Д゚)「た、大したことじゃね−よ!」

(;-ー-)「そうそう、ロックマンDASH3が出るか出ないかについて話してたのよ」

ξ*゚听)ξ「…ふーん」

川д川「…ふぅん」

 

 

20 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 20:36:55.17 ID: bF//gnHX0

(*-ー-)、「で、これ貰っていいのね」

川д川「いいわよ〜、他に誰を誘うかはお好きにどうぞ〜」

ξ*゚听)ξ「わーい、ありがとー」

(*-ー-)「ありがとう」

(,,゚Д゚)「サンキュー」

 

【礼を言おう】

 

ξ*゚听)ξ「…」

(*-ー-)「…」

(,,゚Д゚)「…」

ξ(゚- ゚*ξ「…」

(-ー-*)「…」

(゚Д゚,,)「…」

 

 

 

22 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 20:38:06.89 ID: bF//gnHX0

川д川「盗み聞きは良くないですよ〜」

川д川「モララー補佐?」

 

【別に聞きたくて聞いてたわけじゃない】

【テレパシーのチャンネルが“たまたま”鉢合っただけだ】

【たまたまだ。たまたま】

 

川д川「チケットは渡しましたけど〜、補佐を誘うかどうかは皆次第ですよ〜」

ξ*゚听)ξ「(え、どうする?)」

(*-ー-)「(さすがに仲間外れはマズいんじゃない?)」

(,,゚Д゚)「(でもなぁ…)」

 

【おい、お前ら…】

 

 

23 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 20:38:47.49 ID: bF//gnHX0

(*-ー-)「冗談ですよw」

(*-ー-)「あと、2枚ありますから一緒に行きましょう」

ξ*゚听)ξ「(おぉー、オトナな対応)」

(*-ー-)「(あら、私は人として良心的と思われる行動を取ったまでよ)」

(,,゚Д゚)「(…裏がある発言だな)」

 

【…】

【まぁ、いい】

【あとで、チケットを受け取りに――】

【はいはいー、補佐が行くならハインも行きまーす(はぁと)】

【うわ、ハインくん!? いつのまに?】

 

 

 

25 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 20:39:31.42 ID: bF//gnHX0

 

【身も心も補佐のすぐ傍に(はぁと)】

【いや、答えになってないから】

 

(,,゚Д゚)「…」

(*-ー-)「…」

ξ*゚听)ξ「…」

川д川「…」

 

(,,゚Д゚)「誰か、このイチャイチャ垂れ流し止めろよ」

 

 

26 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 20:41:14.80 ID: bF//gnHX0

―『アパート:巨丹生(きょにゅう)』

―ジョルジュの部屋の扉の前に、ビロードは立っていた

( ><)「…」

( ><)「えぇっと…」

( ><)「やっぱり、ここでいいはずなんです」

―ピンポーン

( ><)「…」

―ピンポンピンポーン

( ><)「…」

( ><)「留守なんです?」

( ><)「う〜ん」

( ><)「…」

 

 

27 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 20:42:16.06 ID: bF//gnHX0

―スッ

―ガチャッ

( ><)「あ、開いたんです」

( ><)「いるんですか?」

( ><)「おじゃましまーすなんです」

( ><)「ジョルジュさーん」

(>< )「ジョルジュさーん?」

( ><)「…う〜ん」

 

゜)「…」

 

( ><) !

( ><)「あ、いたんです」

 

 

 

29 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 20:43:27.72 ID: bF//gnHX0

( ><)「ジョルジュさん、いるんなら返事を…」

 

 

( ゜∀゜)

 

 

( ><)「…」

( ><)「ジョルジュさん…?」

 

 

( ゜∀゜)

 

 

( ><)「死んでる…」

 

 

 

31 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 20:44:55.94 ID: bF//gnHX0


――

( ゚∀゚)「いやー、死ぬかと思ったぜー!」

( ><)「…はぁ」

―ジョルジュの部屋

―中央にあるテーブルの上では、鍋がぐつぐつと煮立っていた

( ゚n゚) ハフハフ

( ゚〜゚) ンムンム

( ゚∀゚)+「んめー!」

( ゚∀゚)「いやー、お前いい嫁になれるぜ!」

(;><)「だから、ボクは男なんです」

( ゚∀゚)「おー、これ食え、これ」

( ゚∀゚)「この肉団子旨いから!」

 

 

 

32 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 20:46:01.64 ID: bF//gnHX0

( ><)「人の話を……というか、それボクが作ったんです」

( ゚∀゚)「そりゃそうかー ひゃひゃひゃww」

( ><)「…はぁ」

( ><)「そもそも餓死寸前なんて、どういう生活をしてるんですか」

( ><)「冷蔵庫にもナメタケしかないですし」

( ゚∀゚)「安くて旨いんだよ」

( ゚∀゚)「まぁ、冷蔵庫にたどり着く前に倒れちまったんだがw」

( ><)「通りで、ダイプロにも顔を出さないはずなんです」

( ゚∀゚)「すまんな」

( ゚∀゚)「おー、ナメタケいい感じだぞ!」

(;><)「そんなもの入れてない……って、あー! 何で入ってるんですか!」

( ゚∀゚)「え? だってうめーじゃん」

(;><)「…うぇ。奥にたんまり入ってるんです…」

 

 

 

34 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 20:47:06.98 ID: bF//gnHX0

( ゚∀゚)「しかし、お前料理上手いなー」

( ><)「そりゃそうなんです、最近料理ばっかり…」

( ><)「あ」

( ゚n゚) ハムハム

( ゚〜゚) 「ん、どった?」

( ><)「ここに来た理由を忘れるところでした」

( ゚∀゚) ゴックン

( ゚∀゚)「あー、そういえば何で来たんだ? メシ作りに来たのか?」

(;><)「違うんです」

( ><)「これを渡しに来たんです」

―ピラッ

( ゚∀゚)「ん〜」

( ゚∀゚)「VIP高校大文化祭…?」

 

 

 

35 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 20:48:42.17 ID: bF//gnHX0

( ゚∀゚)「あー! もうそんな時期か!!」

( ゚∀゚)「すっかり忘れてぜ!」

(;><)「行きたいって、言ってたじゃないですか」

( ゚∀゚)「あー、もうシナプスが大分死んでるんだろうな」

( ゚∀゚)「全く覚えてねぇ」

( ><)「…」

( ゚∀゚)「文化祭かぁ……、何かやんのか?」

( ><)「ボクらはカフェをやるんです」

( ゚∀゚)「カフェか! いいね!いいね!」

( ゚∀゚)「最近料理〜ってのはそれか? しかし、鍋はカフェ向きじゃねぇだろ」

( ><)「…」

( ><)「…『鱈腹カフェ』」

( ゚∀゚)「たらふくカフェ?」

 

 

 

36 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 20:49:48.88 ID: bF//gnHX0

( ><)「ボクらのカフェは、しっかりとした料理を出すことにしてるんです」

( ><)「たらふく食べてもらえる様に、って意味なんです」

( ゚∀゚)「ふーん」

( ゚∀゚)「でも、食材の準備とか料金とか学校のお祭り向きじゃなくね?」

( ><)「…ボクもそう思うんです」

( ><)「でも、生徒会長直々に命令をされたんです」

( ><)「『カフェをやるなら、たらふく食べるようにしなさい』って」

( ゚∀゚)「なんじゃそりゃ」

( ><)「全くなんです…」

( ゚∀゚)「ふーん、変なの」

 

 

38 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 20:51:25.98 ID: bF//gnHX0

( ゚∀゚)「…」

( ゚∀゚)「あ!」

( ><)「なんです?」

( ゚∀゚)「参加は3年を除く全クラスだったよな」

( ><)「そうなんです」

( ゚∀゚)「じゃあさ、クーちゃんのクラスって、何やるか知らね?」

( ><)「…いや、聞いてないんです」

( ><)「(いつの間にか、ちゃん付けに変わってるんです)」

( ゚∀゚)「そっかぁ、カフェとかだといいなぁ」

( ゚∀゚)「ウエイトレス姿を是非見たい」

( ><)「変態なんです」

( ><)「…」

 

 

 

39 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 20:52:06.01 ID: bF//gnHX0

( ><)「でも、よくクーさんが2年生だと分かったんです」

( ><)「ストーキングでもしたんですか?」

( ゚∀゚)「ふっ……舐めるなよ」

( ゚∀゚)「そんなの、オレの(ジョルジュ)あんてなに掛かればイチコロだぜ」

( ゚∀゚)「学年からスリーサイズまで、全て網羅している」

( ><)「(……これも超能力じゃないんですか?)」

( ゚∀゚)「あー、楽しみだなー」

( ゚∀゚)「メイドカフェとかないかなー」

( ゚∀゚)「川 ゚ -゚)「ご主人様、ご注文は何でしょうか?」」

( ゚∀゚)「なんつってなーw」

( ><)「…」

( ><)「…誘わなきゃ良かったかもです」

 

 

40 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 20:53:23.46 ID: bF//gnHX0

―文化祭前日、VIP高校

ドタドタ!
バタバタ!!

「コピーは終わった!?」

「うん!」

「良し!! パンフは出来た!?」

「うん!」

「良し!! ポスター貼った!?」

「うん!」

「良し!! 休憩だ!! あとヨロシク!!」

「うん! って、えぇ!?」

 

 

41 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 20:53:54.98 ID: bF//gnHX0

ドタドタ!
バタバタ!!

「それ、取って!」

「それってどれ!?」

「それよ、それ、それ〜!!」

「これ?」

「違うー!! それ!!」

「これ?」

「違うって!! それだって!!」

「オレ?」

「違うっつーの!!」

 

 

42 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 20:54:34.93 ID: bF//gnHX0

ドタドタ!
バタバタ!!

「ん〜、上出来」

「おぉ、すげー旨そうじゃん」

「まぁね〜」

「味見させてくれ〜」

「おほほほほ、土下座すればいいわよ」

「え〜、なんでそんな事しなきゃいけないんだよ」

「味見したいんでしょぉ?」

「こいつ…」

「土・下・座! 土・下・座!」

「……D・V・Dかよ」

43 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 20:56:00.06 ID: bF//gnHX0

ドタドタ!
バタバタ!!

「駄目だよ……人、来ちゃう……」

「みんな、仕事してるから大丈夫だよ」

「でも……」

「いいじゃん、ちょっとだけ」

「……ちょっとだけだよ」

―カチャカチャ

「…わぁ、大きい」
 
「…」

「……すごい固くなってる」

「…っ、お前、そんなに締め付けるなよ…」

「……やろうって言ったのはタカくんでしょ?」

44 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 20:56:44.91 ID: bF//gnHX0

「…あ…うっ」

「全部、吸い取ってあげる」

「あぁ……!!」

 

 

 

 

 

「あー!! また負けた!」

「タカくん、弱いー」

「お前の“しめつける”“すいとる”コンボがウザいんだよ!!」

「戦略でありまーす」

「あぁ…オレのイシツブテ……」

 

 

45 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 20:58:38.01 ID: bF//gnHX0

ドタドタ!
バタバタ!!

―1年B組

( ><)、「ふぅ…」

( ><)「仕込み完了なんです」

*(‘‘)*「お疲れ様」

( ><)「あ、ヘリカルさん」

*(‘‘)*「どう? これ」

( ><)「ウエイトレスの衣装ですか? とっても似合ってるんです」

*(‘‘)*「そっか、ありがとw」

( ><)「ようやく明日が本番なんです」

*(‘‘)*「お客さん、いっぱい来るといいね」

 

46 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 20:59:14.52 ID: bF//gnHX0

( ><)「…」

*(‘‘)*「どうしたの?」

( ><)「明日、お客さん云々より不安要素が一つあるんです」

*(‘‘)*「…?」

( ><)「ヘリカルさんはクラス委員の仕事で忙しかったから、知らないかもしれないんです」

( ><)「ボク達、料理班を恐怖のどん底に叩き落とす存在なんです」

*(‘‘)*「え……何、それ?」

( ><)「思い出すだけで恐ろしいんです」

( ><)「…」

( ><)「明日、何事もないといいんです…」

 

48 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 21:00:59.63 ID: bF//gnHX0

ドタドタ!
バタバタ!!

―2年A組

「ギャ!グッワ!待ってくれ!待ってくれ!」

「許してくれよ!お金がほしかっただけなんだから」

「バキッ!ボコッ!」

ヒッー!助けてー!助けてー!

 

川 ゚ -゚)「――カットだ」

 

男子A「え〜、またぁ」

男子B「勘弁してくれよ、もう明日なんだぜ?」

 

 

49 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 21:01:53.30 ID: bF//gnHX0

川 ゚ -゚)「駄目だ」

川 ゚ -゚)「まだまだ役になり切れていない」

川 ゚ -゚)「やる以上、しっかりやってもらう」

女子A「そーよ、クーの言うとおりだわ」

女子B「男子、ちゃんと声だしなさいよ!」

男子A「いや、声は関係ねぇだろ」

 

 

50 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 21:02:26.60 ID: bF//gnHX0

女子A「ドクオを見なさいよ、セリフもない役なのに完璧に演じてるわよ!」

男子B「ドクオ……?」

 

 

 

 

 

| ('A`) | ← 木

 

| ('A`) |「…」

 

| ('A`) |「 木!!」

 

 

51 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 21:03:29.05 ID: bF//gnHX0

男子A「ごくり……ありゃ、木だぜ」

男子B「あぁ、マジ半端ねぇ」

川 ゚ -゚)「彼のようにセリフがない役でも、頑張っている者はいる」

川 ゚ -゚)「キミたちも頑張れ」

川 ゚ -゚)「そして勝利を我らの手に―!」

男子A「おぉ…」

男子B「おおおおぉ…」

男子AB「おぉ――――!!!」

女子A「やっと気合が入ったみたいね」

女子B「今更って感じもするけど…」

 

| ('A`) |「…」

| ('A`) |「(クーさんは、何であんなにやる気なんだろう)」

 

55 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 21:04:32.70 ID: bF//gnHX0

ドタドタ!
バタバタ!!

―2年C組

川д川「うふっ」

川д川「うふふふふふふふ」

男子C「ひぃ…」

男子D「お、おい。誰だ、あれ?」

女子C「え? し、知らないよ、私」

女子D「でもウチの制服着てるし、クラスの人じゃないの?」

川д川「うふふふふふふふふふふふふふふ」

 

 

56 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 21:05:04.36 ID: bF//gnHX0

川д川「貞ちゃん印のおばけ屋敷……」

川д川「完璧〜、完璧すぎるわ〜」

男子C「な、何かぶつぶつ言ってるぞ」

男子D「なんだこの禍々しいオーラは…」

川д川「今回は強力な助っ人も用意したし〜」

川д川「万事オッケ〜ね〜」

川д川「うふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ」

女子C「あ…」

女子D「先生ー!! Cが倒れましたー!!」

 

 

57 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 21:07:34.02 ID: bF//gnHX0

ドタドタ!
バタバタ!!

―という間に、文化祭当日

―VIP高校校門前

ワイワイ
ガヤガヤ

(,,゚Д゚)「…」

ξ*゚听)ξ「…」

(,,゚Д゚)「おぉ…」

ξ*゚听)ξ「これがブンカサイかぁ…」

(,,゚Д゚)「人がいっぱいだな」

 

 

58 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 21:08:59.06 ID: bF//gnHX0

ξ*゚听)ξ「門がキラキラしてるよ!」

(,,゚Д゚)「でっけぇ看板だな……えぇっと……」

(,,゚Д゚)「『VIP高校大文化祭!! 祭りすぎやkskしすぎに注意しましょう!!』」

ξ*゚听)ξ「ふぇ? なにそれ?」

(,,゚Д゚)「さぁ…?」

(,,゚Д゚)「とりあえず入ろうぜ」

ξ*゚听)ξ「うん!」

 

 

60 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 21:10:00.18 ID: bF//gnHX0

生徒「チケットはお持ちですか?」

(,,゚Д゚)「あぁ、これか」

生徒「…はい、確かに」

生徒「それじゃあ、ケースを渡しますので、それにチケットを入れて首から下げてください」

生徒「最後に投票用紙として使用するので、失くさないように気をつけてください」

ξ*゚听)ξ「はーい」

生徒「それでこれがパンフレットになります」

生徒「各教室、部室での催し物、及び体育館、ライブ会場のタイムスケジュールはこちらに記載されています」

(,,゚Д゚)「どうも」

生徒「それでは。どうぞ、ごゆっくり」

ξ*゚听)ξ「はーい」

 

 

62 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 21:11:31.48 ID: bF//gnHX0

―テクテクテク

(,,゚Д゚)「…」

ξ*゚听)ξ「…」

―バッ

―校門をくぐるなり、二人は人影のないところへダッシュした

ξ*゚听)ξ「ギコ、パンフパンフ」

(,,゚Д゚)「お、おう」

ξ*゚听)ξ「教室では何やってるの? ライブ会場って何? 私たち投票していいのかな?」

(,,゚Д゚)「ツン、落ち着け。まだだ……まだ慌てる時間じゃない」

ξ*゚听)ξ「う、うん」

(,,゚Д゚)「パンフを開けるぞ…」

ξ*゚听)ξ「…ごくり」

 

 

63 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 21:12:55.89 ID: bF//gnHX0

パラ…

(,,゚Д゚)「…!」

(,,゚Д゚)「こいつは…」

ξ*゚听)ξ「何々? 早く早く!」

(,,゚Д゚)「まず教室では様々な催し物が行われているらしい」

(,,゚Д゚)「カフェ、射的、ジャングルジム、ぬいぐるみ展覧会、ストラックアウトに、お化け屋敷…」

ξ*゚听)ξ「うんうん」

(,,゚Д゚)「各々の部活、部活動の場所ではそれに因んだ物みたいだな」

(,,゚Д゚)「お料理教室、レコード展覧会、写真館に、文化祭の時報…」

ξ*゚听)ξ「うんうんうん」

 

 

65 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 21:13:59.94 ID: bF//gnHX0

(,,゚Д゚)「体育館では、時間帯によって出し物が変わるらしい」

(,,゚Д゚)「劇、ミュージカル、合唱に、有志のバンド…」

(,,゚Д゚)「グランドを改造して即席の野外ライブ会場にしたみたいだな」

(,,゚Д゚)「ライブには……ナベちゃん、渡辺が来るらしいぞ」

ξ*゚听)ξ「ほほぉー」

(,,゚Д゚)「気に入ったクラス、または部活に自分のチケットを投票できるらしいな」

(,,゚Д゚)「チケットをそのまま投票箱に入れるみたいだ」

(,,゚Д゚)「『あなたの一票で決まる! VIP大賞!!』だと」

ξ*゚听)ξ「ほぁー、なるほど」

 

 

67 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 21:15:37.59 ID: bF//gnHX0

(,,゚Д゚)「――で、だ」

ξ*゚听)ξ「うん」

(,,゚Д゚)「どこから攻める?」

ξ*゚听)ξ「そうだね……、こちらの戦力は充分(満腹)だから一階から順に行く?」

(,,゚Д゚)「いや…、それだと時間がかかりすぎる」

(,,゚Д゚)「こちらは地図を持っている、ピンポイントで拠点(目玉の催し物)を潰していこう」

ξ*゚听)ξ「なるほど」

(,,゚Д゚)「適宜、敵戦力を散らした後に補給(食事)、そのあと一気に本陣(体育館・ライブ会場)に切り込む」

ξ*゚听)ξ「イエッサー!」

(,,゚Д゚)「…ツン」

ξ*゚听)ξ「…」

(,,゚Д゚)「文化祭、じっくりと堪能しようじゃないか…!」

(,,゚Д゚)「――いくぞ!!」

ξ*゚听)ξ「おう!!」

 

 

69 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 21:16:58.06 ID: bF//gnHX0

―2年A組教室

―出し物は劇のため、クラス自体は準備場所として使用している

 

川 ゚ -゚)「よし、完璧だ!」

男子A「…やっと、終わった…」

男子B「ギリギリだったな…」

女子A「お疲れ様、衣装準備できてるからもう着替えちゃう?」

男子A「いや、俺らの出番は昼からだろ?」

男子A「着替えるの早くね?」

男子B「そーだな、他の出し物見たいしな」

 

 

71 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 21:18:49.53 ID: bF//gnHX0

女子B「バっカねー、だから着替えるんじゃない」

男子A、B「は?」

 

川 ゚ -゚)「宣伝だよ」

川 ゚ -゚)「衣装に着替えて、学校を歩き回ってもらう」

男子A「うぇ!? やだよ、そんなの」

男子B「恥ずかしい上に、動きにくいじゃんかよ」

 

 

72 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 21:19:30.13 ID: bF//gnHX0

川 ゚ -゚)「何を言っている」

川 ゚ -゚)「お前ら、あれを見てみろ」

 

 

 

 

 

 

| ('A`) | ← 木

 

| ('A`) |「…」

 

| ('A`) |「いや、クーさんが着てろ、って言うから」

 

 

73 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 21:20:10.86 ID: bF//gnHX0

男子A「ごくり……全く気付かなかったぜ」

男子B「あぁ、木になり切っているな」

川 ゚ -゚)「というわけで、観念するがいい」

男子A「ぐぅ」

男子B「無念」

 

川 ゚ -゚)「他のみんなも着替える者は着替えてくれ」

川 ゚ -゚)「着替えたら、一旦自由行動だ」

川 ゚ -゚)「開始30分前に荷物を運び入れるから、それまでのんびりしておいてくれ」

ハーイ

 

 

74 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 21:20:55.97 ID: bF//gnHX0

| ('A`) |「…」

| ('A`) |「…あの、クーさん」

川 ゚ -゚)「ん? なんだい、ドクオくん」

 

| ('A`) |「その……オレ、動けないんですけど…」

 

 

川 ゚ -゚)「…」

川 ゚ -゚)「それは盲点だった」

 

 

76 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 21:22:44.95 ID: bF//gnHX0

―2年教室前廊下

(,,゚Д゚)「現在地点、ポイント2−B」

ξ*゚听)ξ「やー」

(,,゚Д゚)「敵戦力は未知数、しかし突撃を敢行する」

ξ*゚听)ξ「コード:ストッラクアウト……目的は戦利品ね!」

(,,゚Д゚)「あぁ、気を抜くなよ」

ξ*゚听)ξ「やー」

「何、やってんすか?」

(,,゚Д゚)「!?」

ξ*゚听)ξ「何奴っ?」

( ゚∀゚)「どうも」

 

 

78 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 21:24:25.86 ID: bF//gnHX0

(,,゚Д゚)「なんだお前か」

ξ*゚听)ξ「おどかさないでよね!」

( ゚∀゚)「はぁ、すいません」

( ゚∀゚)「でも、何をこそこそしてるんすか? 不審者みたいっすよ」

(,,゚Д゚)「いや、別にこそこそしてるつもりはないんだけど」

ξ*゚听)ξ「キ、キンチョーしてるのよ」

( ゚∀゚)「緊張? 文化祭で?」

(,,゚Д゚)「まぁ、こんなモンに来るのは初めてだからな」

ξ*゚听)ξ「だからね」

( ゚∀゚)「初めてって、学校に文化祭なかったんすか?」

(,,゚Д゚)「…」

(,,゚Д゚)「オレ達は“学校”には行ってなかったから」

ξ*゚听)ξ「…」

 

80 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 21:25:11.77 ID: bF//gnHX0

( ゚∀゚)「あ、…そう、なんすか」

(;゚∀゚)「(あれ、何か地雷踏んじゃった?)」

(,,゚Д゚)「まぁ、別に問題はないけどな」

ξ*゚听)ξ「うん」

(;゚∀゚)「そ、そうっすよねー」

(;゚∀゚)「オレなんて大学行ってるのにバカのまんまだしー、あは、あはははははは」

(,,゚Д゚)「そうだな」

ξ*゚听)ξ「そうだね」

( ゚∀゚)「いや、そこはフォローしてくださいよ」

 

 

82 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 21:28:01.36 ID: bF//gnHX0

( ゚∀゚)「…」

( ゚∀゚)「あ、そうだ」

( ゚∀゚)「クーちゃんのクラスってどこっすか?」

ξ*゚听)ξ「ん? すぐそこだよ? この横のクラス」

(,,゚Д゚)「(…クー“ちゃん”だと?)」

( ゚∀゚)「おぉ!! あそこか!!」

ξ*゚听)ξ「でも、開いてないよ」

( ゚∀゚)「え、そうなの?」

ξ*゚听)ξ「クーのとこは劇だから、見るなら体育館だよ」

( ゚∀゚)「なるほど! いざ行かん!! 体育館!!」

―ダッ

―ジョルジュは走って行ってしまった

ξ*゚听)ξ「(逃げた…)」

(,,゚Д゚)「(…あいつ、いつかシメよう)」

 

 

83 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 21:28:39.52 ID: bF//gnHX0

ξ*゚听)ξ「…」

(,,゚Д゚)「…」

ξ*゚听)ξ「ギコ」

(,,゚Д゚)「…ん?」

ξ*゚听)ξ「お腹、減ったね」

(,,゚Д゚)「…」

(,,゚Д゚)「そうだな、メシ食い行くか」

ξ*゚听)ξ「ビロードのとこがいいな」

(,,゚Д゚)「じゃあ、そこだ」

(,,゚Д゚)「…」

(,,゚Д゚)「行くぞー!」

ξ*゚听)ξ「おー!」

 

 

84 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 21:29:42.87 ID: bF//gnHX0

―1年B組教室内

(,,゚Д゚)「…」

ξ*゚听)ξ「…」

(,,゚Д゚)「なんだ、この惨状は」

―『鱈腹カフェ』は何者かに荒らされたかのように物が散乱していた

―…わけではない

 

(。><)。「わーん!! もう勘弁してくださいなんです」

('、`*川「ガフガフ 何言ってるのよ モグモグ まだ全然“たらふく”じゃないわ」

 

― 一人の女性のが食事をしている

―テーブルの上には料理が山のように盛られ、その脇で調理班の人間がさめざめと泣いている

 

 

85 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 21:31:25.42 ID: bF//gnHX0

*(‘‘)*「ペニちゃんいい食いっぷりー♪」

(;><)「そんな問題じゃないんです!」

(;><)「この調子じゃ、“また”食い尽くされてしまうんです!」

(,,゚Д゚)「ビロードー」

(>< )「あ、ギコさん! それにツンさん!」

ξ*゚听)ξ「…これは」

(,,゚Д゚)「何か大変みたいだな」

(;><)「うぅ……見ての通りなんです」

 

('、`*川 バクバクバクバオウザケルガ

 

(,,゚Д゚)「おぉ、凄い食いっぷりだな」

ξ*゚听)ξ「TVチャンピオン?」

 

 

87 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 21:33:02.87 ID: bF//gnHX0

(;><)「違うんです。ウチの、生徒会長なんです」

(,,゚Д゚)「へー」

ξ*゚听)ξ「学生チャンピオンだ」

(;><)「ちょ、人事なんです」

(,,゚Д゚)「いや、だってこれじゃオレらは食事は出来ないだろ?」

ξ*゚听)ξ「お腹へったー」

(;><)「うぅ、薄情なんです」

(,,゚Д゚)「まぁ、しょうがないな」

ξ*゚听)ξ「出店に行こ」

(;><)「あ、ちょっ、ちょっと!」

(,,゚Д゚)ノ「じゃーな」

ξ*゚听)ξノシ「頑張ってねー」

 

 

89 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 21:35:23.34 ID: bF//gnHX0

(;><)「あぅ…」

(;><)

 

(>< )

 

 

('、`*川 ガツガツガツガフガリオン

 

 

(;><)「待ってくださぁい! ボクも行くんですー!!」

 

アー!!ビロードニゲター!!
エ!? ジャア、ワタシモー!!
オレモ、オレモー

 

 

91 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 21:36:37.45 ID: bF//gnHX0

('、`*川「う〜ん、この肉団子おいしわ〜」

*(‘‘)*「そう? それ、ビロードくんが作ったんだよ?」

*(‘‘)*「ねー、ビロードくん……ってあれ?」

*(‘‘)*「…」

*(‘‘)*「みんな、どこ行っちゃたんだろ?」

('、`*川 モグモグモグモグラーニャ

 

94 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 21:38:49.97 ID: bF//gnHX0

―1年教室前廊下

(,,゚Д゚)「ん?」

ξ*゚听)ξ「あ」

(;><) ゼーハーゼーハー

(;><)「ま、待ってくださいなんです」

(,,゚Д゚)「なんだ? いいのか、持ち場放り出して?」

(;><)「はぁ…はぁ……、ちょっと休憩なんです」

( ><)「ボクも色々見て回りたいんです」

ξ*゚听)ξ「じゃ、一緒に行く?」

( ><)「はいなんです」

 

 

96 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 21:42:30.99 ID: bF//gnHX0

( ><)「…」

( ><)「ところで、ダイプロから来たのは二人だけなんですか?」

( ><)「チケット、足りなかったんです?」

(,,゚Д゚)「いや、別行動なだけで来てるはずだ」

ξ*゚听)ξ「みんな楽しみにしてたもんね」

(,,゚Д゚)「しぃは今頃頑張ってんのかね」

( ><) ?

ξ*゚听)ξ「じゃあ、出店でご飯買った後、しぃのとこに行く?」

(,,゚Д゚)「そうだな」

( ><)「しぃさんのとこ…?」

ξ*゚听)ξ「行けば分かるよ」

(,,゚Д゚)「そーそー」

( ><) ?

 

 

99 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 21:47:47.83 ID: bF//gnHX0

―オカルト部、部室前

(;><)「ここここですか?」

(,,゚Д゚)「そー」

(;><)「でも、確かオカルト部の出し物はないって…」

ξ*゚听)ξ「秘密の出し物なのよ」

ξ*゚听)ξ「じゃ、入りましょ」

(;><)「あ、待ってくださいなんです。まだ心の準備が…」

(,,゚Д゚)「はいはい、入った入った」

            ドン!!

「ほりゃ!」 (,,゚Д゚)=つ( ><| 「あ――――!!」

 

 

100 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 21:49:23.66 ID: bF//gnHX0

―ガラッ

―室中は妖しげな煙と匂いが充満していた

―その中央、顔を薄いベールで隠した女性が席についていた

 

(*| ー |)「いらっしゃい、迷える子羊ちゃん」

(*| ー |)「ご用件は何かしら?」

(;><)「ひぃぃぃぃぃぃ!!」

(*| ー |)「子羊というより子リスね」

(*| ー |)「怖がることは無いわ、すぐに道を示して……」

(*| ー |)「んん?」

(*| ー |)「あら、ビロードくんじゃない」

(;><)「ほぇ?」

 

 

102 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 21:50:27.82 ID: bF//gnHX0

 

「私よ、私」

(*-ー-)ツ パサッ

 

(;><)「し、しぃさん!?」

(*-ー-)「そうよ? どうかした?」

(;><)「いや、なんでしぃさんがここに…?」

ξ*゚听)ξ「しぃ、差し入れだよー」

(,,゚Д゚)「たこ焼きに焼きそばだー、りんご飴もあるよ!」

(*-ー-)「あら、二人も来てたのね。じゃあ休憩にするわ」

(*-ー-)「ビロードくんも一緒に食べましょう」

(;><)「は、はぁ…」

 

 

103 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 21:51:15.16 ID: bF//gnHX0


――

( ><)「え…っと、つまり、貞子さんの代役だったわけなんですか?」

(*-ー-)「まぁ、そういうことね」

(*-ー-)「クラスのほうに全力を注ぎたいから、お願いって」

(*-ー-)「チケット貰った手前、断れなくてね」

( ><)「へぇ〜」

ξ*゚听)ξ「もぐもぐもぐ……ん?」

(,,゚Д゚)「ハムハムハム……んん?」

 

 

104 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 21:51:57.30 ID: bF//gnHX0

(;><)「貞子さんにオカルト部……ぴったりすぎて怖いんです」

(*-ー-)「なんでも、部長らしいわよ」

(;><)「そうなんですか!?」

(*-ー-)「みたい」

 

ξ*゚听)ξ「あんた、焼きそばのニンジン弾いてるでしょ!」

(,,゚Д゚)「そういうお前も、たこ焼きのタコだけ食ってるだろ!」

 

ギャイギャイ

 

(*-ー-)「…」

( ><)「…」

 

 

107 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 21:55:00.70 ID: bF//gnHX0

(;><)「あ、もうこんな時間なんです」

(*-ー-)「うん? 何かあるの?」

(;><)「クーさんのクラスの劇が始まるんです!」

 

「なに!?」(;,゚Д゚)=><=ξ(゚皿゚*ξ「隙あり!!」

 

「ぎゃああああああ!!!!」

 

(;><)「何をやってるんですか…」

(*-ー-)「先に行ってましょ」

( ><)「しぃさん、占いはどうするんです?」

(*-ー-)「う〜ん」

(*-ー-)「そうだ! そこに死んでるギコくんに、布被せて座らせとくわ」

(;><)「鬼畜なんです」

 

108 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 21:56:56.74 ID: bF//gnHX0

―体育館内

―館内は薄暗く、微かな熱気が漂っている

―ステージ上の暗幕は下ろされているが、その奥からは人の気配が感じられる

 

ξ*゚听)ξノシ「しぃ、ビロード。こっち、こっちー」

( ゚∀゚)ノシ「こっち、こっち〜」

(>< )-*)「はいなんですー」

(>< )-*)「…ていうか、ジョルジュさんいつの間に合流したんですか」

( ゚∀゚)「まぁ、気にすんな」

( ゚∀゚)ノシ「ほれ、座れ座れ」

 

 

110 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 21:57:58.97 ID: bF//gnHX0

(>< )-ー-*) 、 ストン

( ><)「席、空いてて良かったんです」

(-ー-*)「ごめんね。重かったでしょ?」

( ><)、「そ、そんなことないんです! とっても軽かったんです!」

(-ー-*)「そう? ふふっ、ありがとう」

( ゚∀゚)「どうも」

(-ー-*)「あぁ、あなたが新人の方ね。噂は色々聞いてるわ」

( ゚∀゚)「はじめまして! ボク、ジョルジュ長岡って言います!!」

(-ー-*)「はじめまして」

( ゚∀゚)「いや〜、オレのことそんなに噂になってるんですか? 何か照れるっすね〜」

(-ー-*)「決して良い噂とは限らないわよ?」

 

( ゚∀゚)

 

112 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 21:59:12.34 ID: bF//gnHX0

从 ゚∀从ノ「よっ」

( ><)「ハインさん、来てたんですね!」

从 ゚∀从「あぁ、学校内をうろうろしてたんだが…」

从 ゚∀从「ダーリン見なかった?」

( ><)「いえ、見てないんです」

从 ゚∀从「そっか。う〜ん、発信機でも付ければ良かったな」

从 ゚∀从っ「ここ、いいか?」

( ><)「どうぞなんです」

从 ゚∀从「サンキュー」

从∀゚ 从 、 ストン

 

( ><)「…」

( ><) !

( ><)「ボクの座る場所が無くなっちゃたんです」

 

 

115 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 22:01:59.09 ID: bF//gnHX0

ビ――――ッ

『只今より2年A組による劇、ツンは恋に落ちたようです が始まります』

『お立ちの方は席について、後ろの方の邪魔にならないようにしてください』

 

―放送が流れ、薄暗かった館内の照明が完全に落とされて、暗幕が上がっていく

―ライトがステージ上を照らし出すと、そこには一人の女性が立っていた

 

川 ゚ -゚)「みなさん、こんにちは」

川 ゚ -゚)「クラス委員兼監督のクーといいいます」

川 ゚ -゚)「この物語は実話を元に作成したものです」

川 ゚ -゚)「観て何かを感じ取って頂ければ、光栄です」

川 ゚ -゚)「それでは――」

 

「ξ ゚听)ξツンは恋に落ちたようです、始まりです」

 

 

117 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 22:03:44.61 ID: bF//gnHX0

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※色んな理由から劇の内容は省きます
 ビロード達、観客の反応のみをお楽しみください
 (しぃは音声のみで楽しんでおります)

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(>< )「(どんな劇なのか楽しみなんです)」

(-ー-*)「(実話かぁ……きっと感動系なんだろうな)」

(゚∀゚ )「(劇なんて観るの久しぶりだなー)」

从∀゚ 从 「(…)」

ξ(゚- ゚*ξ「(何か私にそっくりな子が出てる…)」

 

 

119 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 22:04:38.92 ID: bF//gnHX0

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  ( ^^ω)「すいません・・。」

  ξ ゚听)ξ「・・!!チガウ・・・今までの男とはなにかが決定的に違う。
        スピリチュアルな感覚がアタシのカラダを駆け巡った・・・・
        (カッコイイ・・!!・・これって運命・・?)」

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 

(><;)「(いや、カッコ良くないんです…!)」

(-ー-*)「(…ケータイ小説……)」

(゚∀゚ )「(運命の出会いってヤツか!)」

从∀゚ 从 「(…)」

ξ(゚- ゚*ξ「(そっくり…)」

 

 

120 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 22:05:31.13 ID: bF//gnHX0

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

   ( ,,゚Д゚)「いや、おれは誰にもマジまけねぇぜ!?」

   ( ,,゚Д゚)「そしてお前の事がめっちゃ好きやねん」

   ξ*゚听)ξ「キュン」

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 

(><;)「(これは……)」

(-ー-*)「(…なんだろう、凄く腹が立つわ)」

(゚∀゚ )「(キュン)」

从∀゚ 从 「(…)」

ξ(゚Д゚*ξ「(…)」

 

 

122 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 22:06:01.19 ID: bF//gnHX0

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

   ξ*///)ξ「すごいのぉぉおおおお!!」

   / ,' 3 「おいおい!!かんじてんじゃねーよ!!!」

   ξ*///)ξ「うっ、うるさい///」

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 

「(あー!! 見えないんです!!)」

(>⊂(-ー-;)=

「(駄目です!!)」

(゚∀゚* )「(おっぱい!! おっぱい!!)」

从∀゚*从 「(…)」

゚ ゚ ξ( Д *ξ「(…)」

 

125 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 22:07:17.83 ID: bF//gnHX0

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

   ( ,,゚Д゚)「ギャー」

   ( ^^ω)「世の中!狂ってんだよ!狂ってんだよ!」

   (*゚ー゚)「ホマさん!それ以上やったら死んじゃう!」

   ( ^^ω)「ガッシ!ボカ!」

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 

(><;)「(……濡れ場、見逃したんです)」

(-ー-*)「(不思議なことに日常風景に思えるわ……)」

(-∀゚;)「(痛っ…それは痛いって…!!)」

从∀゚ 从 「(…)」

Σξ( Д *ξ「(…っは)」

 

 

126 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 22:08:07.62 ID: bF//gnHX0

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

   ( ^^ω)「キミが…さみしそうな眼をしてたから
          それに・・一目ぼれしちゃったんだホマ…」

   ξ ;凵G)ξ「私も惚れたのよ!!!バカ!!ほんとばか!!!」

   ( ^^ω)ニコッ「よかった・・両思いだホマ」

    ガクッ

   ξ ;凵G)ξ「うわぁああああ!!!」

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 

(><;)「(……し、死んじゃったんですー!!)」

(-ー-*)「(…)」

( ∀  )「(…)」

从∀ 从 「(…)」

ξ(゚- ゚*ξ「(…)」

 

 

127 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 22:09:49.70 ID: bF//gnHX0

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

   もうあなたは隣にいないだけど――

   ねぇ、

   私は今でも恋してるんだ、恋に落ちてるんだ

   あなたにアイラブユー。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 

(><;)「(……えぇ、終わりぃぃぃ!?)」

(-ー-*)「(……これは…って)」

从∀; 从 「(…おぐああああああああ!!)」

(;∀; )「(…びしゃもおおおおおおん!!)」

(;-ー-)「(ええええええええええええええ!?)」

ξ(゚- ゚*ξ「(…どうコメントすればいいか分からない…)」

 

129 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 22:12:01.48 ID: bF//gnHX0


川 ゚ -゚)「2年A組による出し物は、これで終わりです」

川 ゚ -゚)「実話と言いましたが、これは私の体験談ではありません」

川 ゚ -゚)「そこだけはお間違えない様に」

川 ゚ -゚)「それでは本日は、本当にありがとうございました」

 

―パチ

パチパチパチ
パチパチパチパチパチパチ
パチパチパチパチパチパチパチパチパチ

 

ワ――――――――――ッ

 

 

134 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 22:13:33.74 ID: bF//gnHX0

―舞台裏

川 ゚ -゚)「…ふぅ」

女子A「すごいね、拍手喝采だよ」

川 ゚ -゚)「あぁ、良かった」

女子B「優勝確実だね」

川 ゚ -゚)「だといいがな」

 

川 ゚ -゚)「…ともかく、これで全部終わりだ」

川 ゚ -゚)「あとは結果を待つだけ」

川 ゚ -゚)「みんな、お疲れ様」

 

オツカレサマデシター

ワイワイ
オツカレー
イヤー、ヨカッタナー

 

 

139 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 22:23:49.15 ID: bF//gnHX0

| ('A`) |「ふー…」

川 ゚ -゚)「お疲れ様、ドクオくん」

| ('A`) |「あ、素直さん」

| ('A`) |「お疲れ様っす」

川 ゚ -゚)「それ、脱がないのか?」

 

| ('A`) |「…」

| ('A`) |「それが……脱げないんです」

 

川 ゚ -゚)「そうか。割と似合っているし、そのままでもいいかもな」

| ('A`) |「いや、それは困ります」

 

 

140 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 22:25:22.69 ID: bF//gnHX0

| ('A`) |「…」

| ('A`) |「…あ」

| ('A`) |「そうだ、一個聞きたいことがあったんですけどいいですか?」

川 ゚ -゚)「ん? 別に構わないが、なんだ?」

| ('A`) |「え〜っと……その」

| ('A`) |「…」

| ('A`) |「優勝を狙っているんですよね」

川 ゚ -゚)「…あぁ」

| ('A`) |「…何か理由でもあるんですか?」

川 ゚ -゚)「と、言うと?」

 

 

143 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 22:30:33.57 ID: bF//gnHX0

| ('A`) |「…」

| ('A`) |「…いや、やけに熱心だなと思いまして」

川 ゚ -゚)「…意外かい?」

| ('A`;) |「いえいえいえ!! そういうわけじゃないです!」

| ('A`;) |「ただ、何でかなって」

 

 

川 ゚ -゚)「…」

川 ゚ -゚)「ドクオくん」

川 ゚ -゚)「劇、というのは良いものだと思わないか?」

 

| ('A`) |「…?」

 

 

144 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 22:32:06.32 ID: bF//gnHX0

川 ゚ -゚)「役を演じ、役になり切る」

川 ゚ -゚)「いつもの自分とは全く違う自分になれる」

川 ゚ -゚)「自分を“変える”ことができる」

川 ゚ -゚)「それは、とても凄いことだと思わないか?」

 

| ('A`) |「…はぁ」

| ('A`) |「…凄い、っすかね」

 

川 ゚ -゚)「あぁ」

川 ゚ -゚)「人は変われる、自らの意思で変わることができる」

川 ゚ -゚)「自分に、役割を持たせることが出来る」

 

| ('A`) |「…」

 

 

148 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 22:34:48.62 ID: bF//gnHX0

川 ゚ -゚)「劇がやりたかったのは、私が好きだからだよ」

川 ゚ -゚)「それに、やるからには勝ちたいというのは当然の感情だろう?」

川 ゚ -゚)「好きなものだけに、少々熱が入ったまでさ」

 

| ('A`) |「…」

| ('A`) |「…そんなもんすかね」

 

 

川 ゚ -゚)「そんなもんだ」

 

「――他に理由なんて無いさ」

 

150 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 22:35:45.18 ID: bF//gnHX0

―VIP高校校門前

从 ;∀从「うっうっうっ〜」

( ;∀;)「ばびば〜」

(;-ー-)「何なのこの人たち…」

ξ*゚听)ξ「ずっと泣いてるね」

(,,;Д;)「オレも泣きてぇよ! クーちゃんの晴れ姿、見れなかったんだぞ!」

 

(;-ー-)「大の大人が三人も……」

 

 

151 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 22:36:53.26 ID: bF//gnHX0

ξ*゚听)ξ「でも、凄かったね〜」

ξ*゚听)ξ「同率一位だなんて」

(*-ー-)「劇とお化け屋敷でしょ?」

(*-ー-)「クーちゃんのクラスと、貞ちゃんのクラスだったものね」

ξ*゚听)ξ「劇も意外だけど、お化け屋敷が一位っていうのも意外かも」

(*-ー-)「なんでも人智を超える恐ろしさだったらしわよ」

(*-ー-)「見えない何者かが追いかけてくるとか、見えない何者かが首に息を吹きかけてくるとか」

ξ*゚听)ξ「…」

ξ*゚听)ξ「見えない何者か…」

ξ*゚听)ξ「…」

ξ*゚听)ξ「まさかね」

 

 

156 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 訂正 投稿日: 2007/12/01(土) 22:38:35.71 ID: bF//gnHX0

ξ*゚听)ξ「そういえばモララー補佐は結局来なかったのかな?」

(*-ー-)「…いや、来てるんじゃない?」

ξ*゚听)ξ「でも、一回も見てないよ?」

(*-ー-)「私も視てないけど、自信あるわ」

ξ*゚听)ξ「ふーん?」

 

 

157 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 22:39:35.36 ID: bF//gnHX0

从 ;∀从「ひっぐひっぐひっぐ…」

( ;∀;)「あぶぶぶいあぶぅ〜」

(,,;Д;)「ぐっす…」

 

(;-ー-)「いつまで泣いてるのよ…」

ξ*゚听)ξ「―しぃ」

(*-ー-)「うん?」

ξ*゚听)ξ「文化祭って楽しいね!」

(*-ー-)「…」

(*-ー-)「そうね、私も楽しかったわ」

(*-ー-)「じゃ、帰ろうか」

ξ*゚听)ξ「うん!」

 

 

161 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/01(土) 22:41:20.61 ID: bF//gnHX0

―夜、ダイプロモララールーム

カタカタカタカタ

( ・∀・)「…ふむ、今ひとつだ」

( ・∀・)「資料が足りないな…」

カタカタカタカタ

( ・∀・)「…」

( ・∀・)「…」

カタカt

( ・∀・)「…」

( ・∀・)「…ステージ衣装、可愛かったなぁ…」

 

第二十話了

 

 

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