4 名前: 1 ◆ps3CKPkBXI Mail: 投稿日: 2007/11/22(木) 20:04:54.66 ID: OgWbzFkV0
叔父さんと別れたあと、俺は町をぐるりと周った。
どこを歩いてもついてくる月と、古びた街灯が俺の足元を照らした。

特に何も考えずにゆっくりと歩いた。
忙しい日々の中で、そんな時間がたまにはあってもいい。
…まあ俺はいつでも暇なんだけどな。
敢えて言うとすれば、
夜中に会った二人の人物――― 
しぃさんと叔父さんとの会話が、断片的に頭の中で繰り返された。

そして、部屋に戻ると、急に疲れが体に押し寄せる。
涼しげな夜の空気を浴びながら、
ぱたりと倒れてそのまま朝を迎えたのだった。

 

 

ドクオが夏の旅に出るようです

 

 

6 名前: 1 ◆ps3CKPkBXI Mail: 投稿日: 2007/11/22(木) 20:09:03.38 ID: OgWbzFkV0

朝、目が覚める。
”窓から射した陽” の感覚が懐かしい。
同部屋の二人の布団が、既にカラになっているのに気が付く。
俺は寝惚け眼を擦りながら、窓を開け外を見た。
店先で、杉浦さんと長岡さんがしぃさんを見送っていた。

(*゚ー゚)「じゃあ… よろしくね。お店」

( ゚∀゚)「了解っす! いつお客さんが来ても大丈夫なように、皿洗っとくっす!」

( ФωФ)「…皿洗いをいくらやっても、食材がありませんからねえ長岡君」

( ;∀゚)「そうなんすよぉぉ!! て…店長は今どこに」

 

(*゚ー゚)「どうせどこかで飲んだくれて寝てるのよ!」

(*゚ー゚)「ヘリカルに朝ご飯しっかり食べさせてちょうだいね」

 

 

 

10 名前: 1 ◆ps3CKPkBXI Mail: 投稿日: 2007/11/22(木) 20:12:53.04 ID: OgWbzFkV0
と、その時。店の入り口から、パジャマ姿のヘリカルがひょいと飛び出した。

*(‘‘)*「お母さーん おはよう…」

 

(*゚ー゚)「あら? もう起きたの。
    おはよ。早起きね」

*(‘‘)*「うん… 海の家に行っちゃうの?」

(*゚ー゚)「ごめんね…」

*(‘‘)*「お父さんは? 2階にお父さんいなかったよ…?」

 

朝もはよからヘリカルの瞳に涙が溜まる。
咄嗟にしぃさんが軽くはにかみ、嗚咽を漏らしそうな彼女をなだめた。

 

 

 

15 名前: 1 ◆ps3CKPkBXI Mail: 投稿日: 2007/11/22(木) 20:16:18.42 ID: OgWbzFkV0
(*゚ー゚)「お父さん? 昼間になったらお腹が減って帰ってくるわよ」

(*゚ー゚)「だからお迎えしてあげなさい…」

( ゚∀゚)「僕と杉浦と遊んで待ってればいいっす!」
_
(*゚∀゚)「おままごとでもするっすか?」

*(‘‘)*「ばか! そんなに子供じゃないもん!」

( ゚∀゚)「へへ…」

 

(*゚ー゚)「それじゃ、行ってくるね」

(*゚ー゚)「朝ご飯作っておいたから」

*(‘‘)*「ばいばーい! がんばってねー!」

 

 

16 名前: 1 ◆ps3CKPkBXI Mail: 投稿日: 2007/11/22(木) 20:16:42.62 ID: OgWbzFkV0

 

ヘリカルに手を振って、しぃさんが店から遠ざかる。
…遠目でも見える哀しい顔。
昨日の夜から変わらないでいる、
あの哀しげな顔が俺の胸をチクリとさせた。

 

 

 

 

19 名前: 1 ◆ps3CKPkBXI Mail: 投稿日: 2007/11/22(木) 20:20:14.91 ID: OgWbzFkV0

杉浦さんと長岡さん。
そしてヘリカルと朝食を食べた。
今まで、一人でひもじい食事が続いていた。だからやっぱり、
白い米一粒一粒が美味しく感じられる。

( ゚∀゚)「杉浦おかわりー」

( ФωФ)「セルフサービスです」

( ゚∀゚)「ちぇーっ」

*(‘‘)*「……」

('A`)「どうした? 朝はしっかり食べないとダメだよ」

('A`)(なんて俺らしくない台詞)

*(‘‘)*「自転車…」

('A`)(あっ)

俺は昨日の夜の、家族の会話を思い出した。
ヘリカルはショボンさん、お父さんと、
自転車の練習の約束をしていたんだっけ。

 

 

22 名前: 1 ◆ps3CKPkBXI Mail: 投稿日: 2007/11/22(木) 20:24:03.95 ID: OgWbzFkV0
*(‘‘)*「でも、午前中は友達とあそぶから…」

( ゚∀゚)「お昼までに店長が戻ってくれば、大丈夫っすね!」

*(‘‘)*「うんっ」

( ФωФ)「もし、帰ってこなかったら?」

長岡さんが、持っていたしゃもじで杉浦さんを叩いた。

(#ФωФ)「…」

( ゚∀゚)「そんときゃそんときっす!」

*(‘‘)*「アタシ、どーしてもほじょりんなしで自転車にのりたいの」

 

そうだろうなあ。今の時期、
補助輪を付けて自転車に乗るのは、いささか恥ずかしい。
俺が河川敷で練習したのも、丁度ヘリカルくらいの年頃だった。

 

 

24 名前: 1 ◆ps3CKPkBXI Mail: 投稿日: 2007/11/22(木) 20:26:07.91 ID: OgWbzFkV0
( ゚∀゚)「俺が小さいころは、走ってどこまでも行けたっす!」

( ゚∀゚)「韋駄天のジョルジュって呼ばれてたっす!」

( ФωФ)「…へえ、何か理由があるの?」

*(‘‘)*「お、教えなーい!」

 

 

 

 

('A`)「……」

そういえば、俺。
しぃさんから、ヘリカルの御守を任せられていたんだっけ。

 

 

 

28 名前: 1 ◆ps3CKPkBXI Mail: 投稿日: 2007/11/22(木) 20:30:20.17 ID: OgWbzFkV0

*(‘‘)*「行ってきまーす!」

いくら悲しがっていたとしても、
何処かに遊びにいく時は誰だって、気分が少しは良くなるのだ。
ヘリカルは快活な声を出して店から飛び出した。

 

ピンクの補助輪がついた自転車を、店の裏に置いたままで。

 

( ゚∀゚)「あれ? お嬢ちゃんどこに遊びいくんだっけ?」

('A`)「確か、ひがしこうえんって昨日…」

( ゚∀゚)「え? 東公園って結構大きな遊び場なんすよ」

( ФωФ)「でも、ここからは距離があります。
      ヘリカルちゃんの学区内ギリギリでしょう」

 

 

29 名前: 1 ◆ps3CKPkBXI Mail: 投稿日: 2007/11/22(木) 20:34:45.39 ID: OgWbzFkV0

('A`)「と、なれば自転車は必須アイテム……」

( ФωФ)「というか、サイクリングを兼ねて、
      友達の一行は東公園に向かうのではないでしょうか?」

 

 

 

 

 

 

 

杉浦さんの的確な考察を聞き、
俺の胸に小さな不安が過(よぎ)った。

 

 

 

31 名前: 1 ◆ps3CKPkBXI Mail: 投稿日: 2007/11/22(木) 20:36:07.30 ID: OgWbzFkV0
―――

朝の食事の後片付けが終わり、俺たちの1日も始まっていく。
杉浦さんは定位置に座り、もっぱら本の虫。
長岡さんは今日は皿洗いをせず、小学生のようにDSで遊んでいた。

 

( ФωФ)「長岡、それヘリカルちゃんの…」

( ゚∀゚)「しーっ! 結構面白いんすよ!」

(;'A`)「しーっ! って、俺は別にばらしませんよ」

(゚∀゚ )「にょにょ! ドクオ君いたの?」

(#'A`)「さっきからいましたよ! 存在感なくて悪かったですね!」

 

長岡さんは「サーセンww」といった表情で、
また目線をゲーム機の液晶へ下げた。
杉浦さんが眼鏡の縁をくいっとさせて、俺に尋ねた。

 

 

32 名前: 1 ◆ps3CKPkBXI Mail: 投稿日: 2007/11/22(木) 20:37:54.12 ID: OgWbzFkV0
( ФωФ)「ドクオくんは今日、何をするんですか?」

('A`)「えーと、町を散歩しに」

( ФωФ)「散歩、ですか。いいですね」

眉の頭を少しだけ上げて、杉浦さんはまた読書に戻る。

 

('A`)(でも昨日、海にも行ったし、町も1周してしまったんだよなあ……)

 

俺の視点は外を向いていた。
窓の外では、雲一つない青空。
それは、俺の眼を眩しくさせる。店は昼間薄暗いから、冴えた青が余計に眩しく見えるのだ。

 


35 名前: 1 ◆ps3CKPkBXI Mail: 投稿日: 2007/11/22(木) 20:39:15.09 ID: OgWbzFkV0
( ゚∀゚)「やったっす! 俺、脳年齢14歳っす!」

( ゚∀゚)「まだまだヤングメンっすね!」

( ФωФ)「それ、精神年齢じゃないんですか?」

(#゚∀゚)「…」

 

('A`)(ま、とりあえず外に出てみよう)

('A`)(何か新しいことがあるかもしれないし)

('A`)「俺、ちょっと外出てきますね」

( ФωФ)「行ってらっしゃい」

 

 

 

37 名前: 1 ◆ps3CKPkBXI Mail: 投稿日: 2007/11/22(木) 20:40:35.13 ID: OgWbzFkV0
――俺は店のドアをガラッと引いた。
その瞬間、俺の体を一斉に”夏”が包んだ気がしたのだ。

 

 

夏の眩しさと、夏の匂いと、
夏の空気と、夏の青さ。

 

 

 

出来るだけ全てを感じとって、
揚々と俺はこの日の第一歩を踏み出す。

 

 

 

38 名前: 1 ◆ps3CKPkBXI Mail: 投稿日: 2007/11/22(木) 20:41:14.20 ID: OgWbzFkV0

昼の町と夜の町は違う。

 

これは都会でよく言われることだけど、
俺は田舎にも適用されることだと、俺は強く思う。

近い空でトンボが、悠々と飛んでいるかと思えば、
木に蝉がしがみついて、相変わらずミンミンと鳴いている。

歩道にはのどかな顔づらが並ぶ。
昨日、夜の道から見た部屋の灯りとはまた違って、
各々の生活を想像させる。

潮風に、向こう側を歩く女学生のスカートが少しだけ揺れた。
それを眺める俺と、女学生の間を、
市バスがガーッと走って遮った。そしてバスが通りすぎると、
女学生は友達と仲良く話しをしていた。

 

 

 

41 名前: 1 ◆ps3CKPkBXI Mail: 投稿日: 2007/11/22(木) 20:43:21.45 ID: OgWbzFkV0
俺は赤信号に足を奪われた。

立ち止まると聞こえてくる、四方からの音。

それは、スクランブル交差点の雑踏ではない。
それは、誰かと誰かが悪口で盛り上がっている話し声ではない。
それは、無意味に大きく高い建物を作ったり壊したりしている音ではない。

それは、車やバスが緩やかに綺麗なアスファルトを走っていく音。
それは、蝉が自分の残りの命を燃やしている鳴声。
それは、今日はどこへ行こうかと騒いでいる子供たちの笑い。

 

('A`)(田舎って…… 夜は町そのものが眠って)

('A`)(昼は町そのものが起きるんだよな)

 

ランプが、青信号に変わった。
俺はまた歩き出す。 
そう。歩く、踏みしめる。 この大地を。

 

 

42 名前: 1 ◆ps3CKPkBXI Mail: 投稿日: 2007/11/22(木) 20:44:38.98 ID: OgWbzFkV0

ずっと歩いていると、とある公園に差し掛かった。
ここの通りは確か昨日通った。しかし、公園があったとは。
恐らく、暗かったから気がつかなかったのであろう。
それに、遊具も特に見当たらず、一歩間違えばただの空き地とも見て取れる。
そこは簡素な空間だった。

 

('A`)(くっそー。公園マニアとして、不覚だったぜ)

ちなみに俺はホモではない。

('A`)(…あれ? あの子は)

 

柵越しに、俺は向こうに目をやる。
ペンキが剥がれたボロのベンチに、一人の少女が佇んでいた。

 

*(‘‘)*「…」

 

 

44 名前: 1 ◆ps3CKPkBXI Mail: 投稿日: 2007/11/22(木) 20:46:03.73 ID: OgWbzFkV0
あれはヘリカルじゃないか。
今ごろ、東公園に向かってるんじゃなかったのか?
もしやここが東公園? 

俺は入り口まで駆け寄ってみた。 
…違う。 ここは、「北公園」

 

(;'A`)(どうすればいいんだろう…)

 

公園の中に入るべきか、それとも知らん振りして先を行くか。
その躊躇している姿を、ヘリカルは既に発見していた。
俺が、ちらっと彼女の方を向くと、見事に目が合ってしまった。

*(‘‘)* じーっ

('A`)(何があったのかは知らないが、行くべきだな)

俺は公園に足を踏み入れた。
木陰の切れ間から、光りが漏れていた。

 

 

46 名前: 1 ◆ps3CKPkBXI Mail: 投稿日: 2007/11/22(木) 20:46:55.91 ID: OgWbzFkV0
*(‘‘)*「……」

俺はとりあえず、ヘリカルの隣に腰掛ける。
女の子の隣に座るなんて始めてだなあ。
いや、まあ、小学生なんだけど。

('A`)「どうしたんだ? 遊び、行ったんじゃなかったのか?」

*(‘‘)*「…」

 

ヘリカルは押し黙って、口をきゅっと結ぶ。
そして、ひたすらに下を向いていた。

 

 

 

俺は、その下の地面がうっすら濡れているのに気付いた。

 

 

49 名前: 1 ◆ps3CKPkBXI Mail: 投稿日: 2007/11/22(木) 20:48:34.26 ID: OgWbzFkV0
(;'A`)「…なんだー?」

(;'A`)「そ、その顔からして、悔しいことでもあった?」

*(‘‘)*「…うん」

 

「そうか、ならお兄さんになんでも話してみなさい」
そんなことは、絶対、口が裂けても言えない。
俺は、ヘリカルが自分から話してくれるのを待った。

ぽた、ぽたと、
雫が地面に落ちていく。
ペースは徐々に速くなり、また減速した。

 

減速しきって、ヘリカルはようやく口を開いた。

 

*(‘‘)*「…あのね」

 

 

50 名前: 1 ◆ps3CKPkBXI Mail: 投稿日: 2007/11/22(木) 20:50:21.04 ID: OgWbzFkV0
('A`)「うん」

*(‘‘)*「……今日ね、ひがしこうえんにみんなでいく予定だったの」

('A`)「でもここ、北公園だぜ?」

*(‘‘)*「ひがしこうえんはとおいから、ここでいったんまちあわせだったの!」

(;'A`)「は、はい。わかりました」

 

*(‘‘)*「でもね… おいてけぼりにされちゃったんだ……」

 

('A`)「なんでだー? ひっでえ友達だな!!」

 

俺は精一杯、というほどでもないが、陽気に振舞う。
事実、こういう時ってどういう反応をとればさっぱり分からないのだが、
考えうる中の最善の反応を、必死に出していく。

 

 

 

51 名前: 1 ◆ps3CKPkBXI Mail: 投稿日: 2007/11/22(木) 20:51:32.15 ID: OgWbzFkV0
*(‘‘)*「ともだちはわるくないもん!」

(;'A`)「そ、そっか…」

(;'A`)(難しいもんだな)

*(‘‘)*「アタシが、悪いの。じてんしゃにのってきてないのに」

*(‘‘)*「ひがしのこうえんにいきたいなんて…」

*(‘‘)*「みんな、サイクリングに、あっちにいくのよ」

('A`)「だったら、ヘリカルも自転車に乗っていけばよかっただけじゃないか?」

*( ;;)*「アタシはほじょりんついてないと、じてんしゃのれないもん!!!!」

 

 

 

(;'A`)(……!)

 

 

52 名前: 1 ◆ps3CKPkBXI Mail: 投稿日: 2007/11/22(木) 20:52:49.35 ID: OgWbzFkV0
アッ――――――――――――

 

 

しまった。

俺はやはりダメな男だ。

だからモテないんだ。

女心ってやつをわかっていない。

(;'A`)(いやそれ以前の問題でしょう)

ヘリカルの涙腺が再び崩壊する。
嗚咽を存分に交えながら、涙がボタボタと頬を伝って落ちる。

*( ;;)*「じてんしゃのれないヤツは、とおいばしょにはいけないんだよー!!
     うえーん。うえーん。うえぇええん……」

 

 

55 名前: 1 ◆ps3CKPkBXI Mail: 投稿日: 2007/11/22(木) 20:53:46.56 ID: OgWbzFkV0
(;'A`)「これはマズイ」

 

静かな公園で、一人の少女の泣き声だけが響いていた。
俺は焦ってポケットの中をまさぐる。
ポケットの中に、何かこの状況を打破するものがないだろうか。
いや、ないだろう。だけど、反射的に何故かまさぐってしまう。

(;'A`)(あー、なにかないかな、なにかないかな)

*( ;;)*「うわーーーん」

(;'A`)「…あ」

 

 

俺の掌に握られたのは、しわくちゃになったポケットティッシュだった。

 

 

57 名前: 1 ◆ps3CKPkBXI Mail: 投稿日: 2007/11/22(木) 20:55:53.59 ID: OgWbzFkV0
(;'A`)「ヘリカルちゃん」

(;'A`)「とりあえず、鼻水拭きなよ」

なんという俺ジェントルメン。
ヘリカルは、奪うようにティッシュを取って、ずぴーっと鼻をかんだ。
すると、まるで勢いを殺がれたように涙が止まる。
そして、残りカスのように細かい嗚咽が、俺の心を痛ませた。
彼女が少し落ちついてきたところで、俺は恐る恐る喋りかける。

*(‘‘)*「えっ… えっ…」

('A`)「そっか。だから、あんなに練習やりたがってたのか………」

*(‘‘)*「………うん」

 

俺は、頬と耳を真っ赤にして、
いまだ止まらない嗚咽を漏らすその姿を見て、こんな一言しか言えなかった。

 

 

 

59 名前: 1 ◆ps3CKPkBXI Mail: 投稿日: 2007/11/22(木) 20:57:42.46 ID: OgWbzFkV0
('A`)「きっと… 帰ってくるよ」

('A`)「お昼までには、ショボンさん」

その言葉を受け取ったヘリカルは、また鼻をずぴーっとすすった。
そして、強い表情で言った。

 

*(‘‘)*「帰ってくる! だって… やくそくだもん!」

 

 

 

 

(やくそく編5 おわり)

 

 

 

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