1 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/09/23(日) 18:36:37.94 ID: ZP/N5uLKO
あるところにお婆さんがいました。

 

( ∵)
ノノ)
 ||

 

 

2 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/09/23(日) 18:40:26.71 ID: ZP/N5uLKO
お婆さんの息子は三年前に失踪していたため、
お婆さんは一人寂しく暮らしています。

 

(∵ )ノ
ゞ )
< \

 

 

 

3 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/09/23(日) 18:45:02.64 ID: ZP/N5uLKO
ある日、お婆さんが川に洗濯に出掛けると
川の上流から大きな桃がどんぶらこどんぶらこと流れてきました。

「またか……」

そう呟いたお婆さんは桃を拾わず、華麗にスルーしました。

 

   (∵ )
////ノノ )
////  / \
ω

 

 

 

 

7 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/09/23(日) 18:50:56.54 ID: ZP/N5uLKO
桃のことなどすっかり頭から抜け、
安穏と暮らしていたお婆さんに突然の来訪者が!

「こんにちは。私は桃太郎と申しますが、
こちらに桃をスルーしたお婆さんはいらっしゃいますか?」

お婆さんは身に覚えがありません。

 

       (∵ )?
(;´・ω・`) ノノ)
  ∪ ∪    ||

 

 

 

9 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/09/23(日) 18:55:29.33 ID: ZP/N5uLKO
余りにしつこく迫ってくる自称桃太郎に
お婆さんはきっぱりとこう切り返しました。

「私がやりました。」

 

       (∵ )ノ
( ´・ω・`)m9 )
  ∪ ∪  ノ>

 

 

 

11 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/09/23(日) 19:00:07.46 ID: ZP/N5uLKO
大体の展開が前回と同じなため、
お婆さんは面倒臭くなっていました。

しかし、やることはきっちりやるお婆さん。
桃太郎が立派に育つまで面倒を見たのでした。

 

(´・ω・` )( ∵)ノ
 ノ ノ ) ゞ )
  | | / >

 

 

 

13 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/09/23(日) 19:05:37.72 ID: ZP/N5uLKO
ある日、桃太郎はお婆さんに打ち明けました。

「お婆さん、私は鬼ヶ島に鬼退治に行かなければなりません。」
「ああ、わかっているよ。
きび団子を準備したから、これを持って一緒に行こう。」
「ありが……え?」

お婆さんは鬼ヶ島へ行く気まんまんのようです。

 

(;´・ω・`) (∵ )ゞ
 (   )  ノ )
  | | / >

 

 

 

 

16 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/09/23(日) 19:17:07.08 ID: ZP/N5uLKO
桃太郎は当然引き止めようとします。
鬼ヶ島は文字通り鬼が住む島。
そんな危険な場所に連れていけるわけもありません。
桃太郎はお婆さんを再び説得しようと試みました。

しかし、お婆さんはこう桃太郎に言いました。

「あの島には、私の息子がいるんだ…。」

そうです。
鬼ヶ島にはお婆さんの息子、桃太郎が居もしない鬼を探して今も徘徊しているのです。

 

( ´・ω・`)… (∵ )

 

 

18 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/09/23(日) 19:24:31.59 ID: ZP/N5uLKO
お婆さんは初代桃太郎のことを二代目桃太郎にわかりやすく説明しました。

1.初代桃太郎は鬼ヶ島で今も鬼を探してさ迷っている。
2.鬼なんて本当はどこにもいない。いるとすればそれは人の心の中にいるんだ。
3.脇が臭い。

 

(*´・ω・)  (∵ )
 ノ ノ )  ノノ)
/ >    / >

 

 

20 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/09/23(日) 19:33:13.41 ID: ZP/N5uLKO
お婆さんは二代目桃太郎に初代桃太郎の心に巣食う鬼を退治してほしいと伝え、
きび団子を桃太郎に渡しました。
桃太郎はきび団子をいっぺんに胃におさめ、
こう言いました。

「お婆さんの願い、私が叶えます。
きび団子おいしかったです。」

お婆さんはきび団子なしでどうするのか不安になりましたが、
特に指摘はしませんでした。

 

(*´・ω・`) (∵;)

 

 

 

21 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/09/23(日) 19:36:16.97 ID: ZP/N5uLKO
その日からきっかり一年後、
桃太郎は鬼ヶ島へ向かいました。
空白の一年間、桃太郎が何をしていたのか知る人はいません。

 

( ´ ・ ω ・` )

 

 

23 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/09/23(日) 19:39:08.87 ID: ZP/N5uLKO
鬼ヶ島はお婆さん宅から徒歩約15分の距離で、
アクセスに問題はありませんでした。

 

島   λ... 家

 

 

 

28 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/09/23(日) 19:50:23.47 ID: ZP/N5uLKO
桃太郎は鬼ヶ島に到着するやいなや服を脱ぎ、
こう言いました。

「やっと会えるんだね……桃太郎!」

 

(´・ω・`*)ノ
m9 )
/ >

 

 

 

30 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/09/23(日) 19:54:39.98 ID: ZP/N5uLKO
一方その頃、お爺さんはカジノでうはうはでした。

 

  ロ(∵ )ノ
金金ロノ )金金金金
金金ロ / >金金金金金金

 

 

 

33 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/09/23(日) 19:58:11.72 ID: ZP/N5uLKO
鬼ヶ島に何年も暮らしていた初代桃太郎。
彼は既に鬼ヶ島に鬼がいないことに気付いていました。

「僕は……一体三年間も何をしていたんだお」

 

( ´ω`)…

 

 

 

34 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/09/23(日) 20:01:39.69 ID: ZP/N5uLKO
そんな傷心の桃太郎に本物の鬼が現れました。

そうです。
二代目桃太郎です。

 

 や ら な い か
( ´ ・ ω ・ ` )  (゚ω゚;)ブヒィ!

 

 

 

37 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/09/23(日) 20:08:43.99 ID: ZP/N5uLKO
(´・ω・`)
桃太郎さんはお婆さんにいけないことをしたよね?
お婆さん泣いていたよ?
お婆さんに謝らないといけないよね?
僕にも謝らないといけないよね?
四年を三年って言った作者も謝らないといけないよね?
よね?
よね?よね?よね?よね?よね?よね?よね?よね?よね?

40 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/09/23(日) 20:11:57.38 ID: ZP/N5uLKO
こうして、初代桃太郎、二代目桃太郎、作者は
鬼ヶ島で清く正しく暮らしたのでした。

 

    桃太郎のようです2〜完〜

 

 

 

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