700 名前: ◆RlTQEud5f. Mail: 投稿日: 2007/12/10(月) 18:09:56.06 ID: 0ZZ0v0B90

(*゚∀゚)「うん、うん…じゃあまた明日な!」

プチッ ツー…ツー…ツー…

(*゚∀゚)「……………」

(*゚∀゚)「アヒャ!!」

 

〜(*゚∀゚)はデートを成功させたいようです〜

 

 

705 名前: ◆RlTQEud5f. Mail: 投稿日: 2007/12/10(月) 18:11:05.59 ID: 0ZZ0v0B90
(*゚∀゚)ノ

弟者からかかってきた電話を切るとオレはベッドに顔を突っ伏した
明日のことを想像すると嬉しくてさっきから顔に笑みが浮かんでくるのだ。
ついつい笑い声を漏らしながらベッドの上をコロコロと転がった。

(*゚∀゚)「アヒャヒャヒャヒャ!!…痛ぁっ!」

調子に乗って転がっているとベッド端に頭をぶつけてその場に蹲った。
それでもなお喜びは顔に表れてくる

(*゚∀゚)++「明日……デート!」

ご飯を奢るって言われただけだけど、コレはれっきとしたデートなんだよな!
火照った頬を押さえながら収納ボックス上にある鏡を取り寄せた。
鏡に映る自分ににっと笑顔を向けて、再びベッドの上を転がった

(*//∀//)「アヒャヒャヒャ!…何着てこうかなあ!」

すぐさまクローゼットを開けて一番可愛い服をチェックする

(*゚∀゚)「いや、その前に髪型か!?」

(*////)「あーでもやっぱり服も考えなくちゃだよなっ!」

やーもう!オレ様そういうのは先に考えとけよっ

 

 

706 名前: ◆RlTQEud5f. Mail: 投稿日: 2007/12/10(月) 18:13:21.40 ID: 0ZZ0v0B90
髪の毛を手でくしゃくしゃにしてその場でしゃがみこんだ。
どうしよう、生まれてこの方デートなんてしたことがないからそもそもどんな風にすればいいのかわかんねえや!!
どうすればいいんだ?…ええっと、ええっと!

(*゚∀゚)「そうだ…誰か頼れる奴に電話すればいいんだ!」

頭にひらめいた考えを実行すべく、すぐさま携帯を取り出し、アドレス帳を開いた。
そういうのに詳しそうな女の子に電話すりゃいいんだよ。オレ様あったまイー!

誰にしようかなっ>>715

1ξ゚听)ξ
2川 ゚ -゚)
3(*‘ω‘ *)
4(*゚ー゚)

 

715 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/10(月) 18:22:05.71 ID: 4HLbAPNp0
2

 

716 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/10(月) 18:22:08.52 ID: zBXlnsAg0

 

717 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/10(月) 18:22:08.85 ID: nJ5LMfkU0
2

 

720 名前: ◆RlTQEud5f. Mail: 投稿日: 2007/12/10(月) 18:30:08.41 ID: 0ZZ0v0B90

(*゚∀゚)「よっしゃ、クーにしよう!!」

悔しいけど同じ女とは思えない程美人さんな女を思い浮かべてオレハ携帯のボタンを押した。
あんなに綺麗なやつなら男とデートしたことくらい1度や2度や50度はあるはずだっ

(*゚∀゚)「ぴっぽぱっぽープルルル!!」

しばらく受話器から聞こえるコール音を真似して、正座しながらその場で待つ
呼び出し音が5回を超えたところで、受話器から聞き慣れた声が響いた

川 ゚ -゚)『はい、こちら葛飾区亀ありゅっ…痛テテテテ。イッテー噛んだ。マジやってらんね』

(*゚∀゚)「もしもしクーか!オレ様オレ様!」

綺麗な声の主に電話越しから張り上げるような声を上げた。
しかし当の本人は済ました声でこう答える

川 ゚ -゚)『すまんが私の知り合いにオレ・サマーという外人はいない』

(*゚∀゚)「あ、違うっ、つーだよ!」

川 ゚ -゚)『ツー・ダヨーという友人もいない』

(#*゚∀゚)「だ――――っ!!!」

川 ゚ -゚)『冗談だ。 何か用か、スリー?』

(#*゚∀゚)「つーだっつの!!」

 

728 名前: ◆RlTQEud5f. Mail: 投稿日: 2007/12/10(月) 18:37:09.77 ID: 0ZZ0v0B90
的外れなその受け答えに電話を切りかけたが、本来の目的を思い出し留まった。
受話器の向こう側で未だ「フォー」だの「ファイブ」だのをぶつぶつ呟いてるクーを遮って
オレは明日のことを話した

(*゚∀゚)「あのな、明日オレ様出かけるんだっ」

川 ゚ -゚)『ほう』

(*゚∀゚)「デートなんだっ!!」

川 ゚ -゚)『ほうほう』

(*゚∀゚)「初デートだぞっ!?」

川 ゚ -゚)『ほほほほほーう』

(*゚∀゚)「凄いだろっな!」

川 ゚ -゚)『うっほほーい』

(*゚∀゚)「…聞いてる?」

川 ゚ -゚)『ごめん、今リリアンに集中してて。 なんだっけ?』

(#*゚∀゚)「だ―――――っ!!!」

川 ゚ -゚)『無限ループって怖いよな それはそうとデートだっけ』

(#*゚∀゚)「聞いてんじゃねえか!」

 

 

734 名前: ◆RlTQEud5f. Mail: 投稿日: 2007/12/10(月) 18:48:17.24 ID: 0ZZ0v0B90
どうして話してるだけでこんなに疲れるんだー!という思いを込めて、
ちゃんと聞いて欲しいと伝えるとため息と共に了承を得た。
なんだよ、リリアンの邪魔して悪かったな。
でも、オレ様だって今日はホンキだ!

(*゚∀゚)「でな、クーは男とデートしたことあるか?」

川 ゚ -゚)『私は全人類の中で私が一番好きだからなあ…』

(*゚∀゚)「別にそれでもいいんだ!あるか!?」

川 ゚ -゚)『まああるっちゃーある』

よしっと心の中だけで頷いて話を続ける

(*゚∀゚)「じゃあさ、じゃあさ!服とか可愛いの持ってたら貸して欲しいんだ!
     あと、髪型とか色々教えてほしいんだっ!」

川 ゚ -゚)『別にいいが私服は男物しか持ってないぞ』

(;*゚∀゚)「なんでだよ!!」

じゃあデートのときも男の服着てたのか!?
受話器から続けて聞こえてきた声にオレは顔を顰めた

川 ゚ -゚)「どちらにせよ、私と君ではサイズが合わないだろう。なぜなら君は胸が…』

(#*゚∀゚)「バカー!」

ブチン!と怒りに任せて電源を切った。

 

737 名前: ◆RlTQEud5f. Mail: 投稿日: 2007/12/10(月) 18:51:26.78 ID: 0ZZ0v0B90
まだ肝心なことは何も聞いてなかったのに、…まぁあの調子だといつまでたっても
役に立つ情報が得られるとも思えないけど。 

じっと自分の胸を見下ろして服の上から触れてみる。

…………。

…いや、いいんだ、別に。
だって弟者貧乳好きだって言ってたもん

全然!気にしたりとかしてないし!

(*゚∀゚)「………ちぇ」

結局、服や髪型は自分で考えることにして、その夜は静かに眠ることにした。
明日も早いし、弟者待たせるのも悪いしな!
…ま、まぁ一応セオリーどおり「待った?」「ううん今来たとこ!」とかやるのも悪く
ないとは思うケドってオレ様何考えてるんだー!うあーもう寝る!

頬をピタピタと叩いて、クローゼットを開いた。

 

 

743 名前: ◆RlTQEud5f. Mail: 投稿日: 2007/12/10(月) 18:59:59.39 ID: 0ZZ0v0B90
(´<_` )ノ

今日も今日とて兄者は引きこもりネットにネットにネットという廃人三昧。
この間の家出でちょっとはマシになったかと思ったが全て俺の勘違いだったらしい
むしろ酷くなったくらいで、今も全力でスレをkskしてやがる。
だめだこいつ、早くなんとかしないと…。

とは思ったが今日は俺も予定があった。
この間、迷惑をかけてしまったお詫びとしてつーに飯を奢る約束をしたのだ。
兄者更正はまた今度にして、もう出かけるとしよう。

未だパソコンに向かっている兄者に出かけるから、と告げると何処に行くか聞かれたので
つーと飯とだけ答えた。
すると、一瞬妙な間があいて、兄者はパソコンから目を外して俺の方へと向き直った。

(´<_` )「なんだ、どうかしたのか?」

( ´_ゝ`)「…弟者、お前に一つ聞きたいことがある」

(´<_` )「いきなり何だよ、改まって…」

( ´_ゝ`)「お前、貧乳は好きか?」

(´<_` )「は?」

 

750 名前: ◆RlTQEud5f. Mail: 投稿日: 2007/12/10(月) 19:08:09.11 ID: 0ZZ0v0B90

いきなり何を言いだすんだこのアホは。
言っておくが俺はお前の幼女趣味付き合う気はないぞ
真っ当な人間になるのが夢だからな

(´<_` )「…どちらかと言うと、標準が好きだが」

( ´_ゝ`)「ダメだ。今すぐ貧乳好きに転向しろ。じゃないと危険だ!(俺が)」

何をさっきからワケのわからんことを。
ふと、時計を見て見るともう約束の時間まで間もなかった。俺はハンガーにかけてあるコートを羽織ると
扉に向かって歩きだす

(´<_` )「なんかよくわからんが、俺もう行くから。 あんまネットばっかやってんなよ」

(;´_ゝ`)「あっ、こら待て!お前間違ってもつーちゃんの前でそれ言うなよ!
       言ったら殺されるからなー!(俺が)」

まだ何か言ってる兄者を無視して、部屋の扉を閉めた。
クリスマスシーズンが近いせいかご近所さんはイルミネーションで庭を飾り、随分と
賑やかな通りになっていた。
そろそろ我が家もツリーとか飾る時期かな。妹者にもクリスマスプレゼント買ってやらないと
いけないし…ああそうだ、こういうのはやっぱ同じ女の子のつーに選んでもらおうかな。

そんなことを考えながら、俺は約束の場所へと向かった。

 

 

757 名前: ◆RlTQEud5f. Mail: 投稿日: 2007/12/10(月) 19:16:58.81 ID: 0ZZ0v0B90

地下鉄を乗り継いで歩くこと数分。約束の場所に着くともうすでにつーは待っていた。
…一応、時間は1時であってるハズだが。

45分を指してる時計を見ながら、近づいて声をかけた。
弾かれたように顔を上げるつーの髪には雪が積もっている。

…一体いつから待っていたんだ?

(*゚∀゚)「弟者!」

嬉しそうに駆け寄ってくるつーに俺はとりあえず頭を下げる。

(´<_` )「えっと…ごめんなさい」

(*゚∀゚)「?」

(´<_` )「もっと早く来るべきだった」

頭に積もった雪を払い落としてから、もう一度謝る。
せめてどこか建物の中にでもいてくれればよかったのに。あーあ、ほっぺた真っ赤だよ。
よほど寒かったんだろうな

(*゚∀゚)「ア…アヒャヒャヒャ!何言ってるんだよ、今来たばっかりだぞ!」

顔を赤くして言うその姿はまるで説得力が無い。なんだよ、俺最悪じゃねえか
これじゃ兄者のことダメ人間とか言ってらんねえよ。

ちょっとだけ落ち込んで、それから早くどこかへ入ろうと促した。
まずは暖かいところで落ち着いてから、決めるとしようじゃないか

 

766 名前: ◆RlTQEud5f. Mail: 投稿日: 2007/12/10(月) 19:21:25.21 ID: 0ZZ0v0B90
駅の中に入り、売店で売っていたホッカイロを買ってつーに手渡した。
寒さのせいか白い肌にぽっと浮いた赤みが目立つ。
ココアとか買えば良いかもしれないが、これから飯食いにいくしなあ…
腹にたまるもんは良くないだろ。常考

(´<_` )「ところでつー、何食いたい? お前の好きなもんなんでも食わしてやるけど」

(*゚∀゚)「な、なんでも!」

(´<_` )「え、なんでも?」

(*゚∀゚)「うん!」

つーは首をぶんぶんと縦に振って頷いた。

ううむ、なんでもか…。
そういう意見は実は結構困るのだが…何処行けばいい?>>773

 

773 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/10(月) 19:23:54.32 ID: 8P16fadi0
ラブホ


775 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/10(月) 19:24:19.21 ID: ciE0yZgC0
>>773
ちょwwwww

 

787 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/10(月) 19:27:32.24 ID: BqgJ1AMkO
>>773
暖め方が違うwwwwwwwwwwww

 

791 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/10(月) 19:33:10.42 ID: dYEA8dVpO
つまり食事はつーと言うわけか

 

792 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/10(月) 19:34:11.98 ID: itVYKEex0
>>787 >>791
誰がうまいことを(ry

 

 

794 名前: ◆RlTQEud5f. Mail: 投稿日: 2007/12/10(月) 19:35:27.36 ID: 0ZZ0v0B90
(´<_` )「よし、じゃあラブホにしよう!」

(*゚∀゚)「え?」

悩んで決めかねていたせいか、静かなこの空気がひどく気まずかった。
場を和ませるためちょっとしたジョークを言ったつもりだったのだが…
何故かつーは固まって動かない。

…ああ、うん、まぁこのジョークじゃそうなるよなって俺のバカー!
何でこんなこと言っちまったんだ?
何者かの企みによって動かされたとしか思えない!

真っ赤になったまま突っ立っているつーにフォローするよう笑いかけた。

(´<_`;)「い、いやすまん。今のはただの冗だ…」

(* ∀ )「い、いいぞ…っ」

(´<_`;)「え?」

今、なんて?
聞きなおすように問いかけるとマシンガンのように話し出した。

 

 

797 名前: ◆RlTQEud5f. Mail: 投稿日: 2007/12/10(月) 19:36:52.28 ID: 0ZZ0v0B90

(;*゚∀゚)「い、いやああああのな!あれだっ、ほらっ、ラ、ラブホってオレ様行った事ないし
     なんか遊園地みたいだって聞いたことあるからさ! あと、えーとご飯とかも食べれるみたい
     だし! べつに行っても損はないっていうかあのほらうーーーあーー…っ!」

そこで一度言葉を区切り真っ赤になったまま、小さく呟いた。

(*////)「あと…弟者となら…行ってもいいというか…」

(´<_`;)「!!」

真っ白いファーに顔を埋めて小さく呟くその姿はなんというか…ええと
いや、ていうか何この展開。あれ、ていうか俺、なんかドキドキしてないか?
こいつ、こんなに可愛かったっけ?

このあとどうすればいいんだ…教えてくれ!>>800

809 名前: ◆RlTQEud5f. Mail: 投稿日: 2007/12/10(月) 19:39:19.97 ID: 0ZZ0v0B90
あ、じゃあ>>816あたりで

 

 

816 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/10(月) 19:40:20.96 ID: pwOC2aWfO
姉者に相談

 

 

827 名前: ◆RlTQEud5f. Mail: 投稿日: 2007/12/10(月) 19:47:42.68 ID: 0ZZ0v0B90

ど、ど、ど…どうしよう、どうしようどうしよう!
そもそも俺はそこまで女の子と付き合うことが多いわけでもないのにいきなりこんな超展開迫られても!
…だ、誰か知り合いに聞いてみるしかないよなっ!?
いや、でもここで友達の女の子に話したりなんかしたらあっという間に友達中妙な噂が広がりそうだ…

女で、俺の友達には直接関係の無い奴…
そこまで考えて俺はある人にたどり着いた。

(´<_`;)「す、スマン!ちょっと待っててくれ!」

(*゚∀゚)「?」

ぽかんと首を傾げるつーを置いて、急いで携帯を開く。
それから家族…、つまり姉者だが、彼女の携帯へ電話をかけることにした。
女で俺の友達に無関係というか、そういう奴は彼女しか思い浮かばなかったのだ。

モララーの『全ての兄はシスコンであるよ!』という笑い声が聞こえた気がするが違うぞ畜生。
大体姉者は妹じゃなくて姉だしな!

頭の中で言い訳しながら、電話を繋いだ。

 

833 名前: ◆RlTQEud5f. Mail: 投稿日: 2007/12/10(月) 19:54:42.19 ID: 0ZZ0v0B90
幸いというべきかなんというか、すぐに電話はつながった。
耳に馴染んだ気だるそうな声が受話器から溢れてくる

∬´_ゝ`)『もしもしー?何よ弟者、お姉さまのいいとも時間を邪魔するとは良い度胸じゃない』

(´<_`;)「今いいともの時間じゃないだろ!」

∬´_ゝ`)『録画よ』

お前のそのいいともへの飽くなき執念はいったい何処から来るんだよ!
とかいう突っ込みも今はどうでも良かった。
それよりも非常事態だからだ。

(´<_`;)「なあ姉者、いまから俺の状況をかいつまんで話すからアドバイスを
       くれまいか!? ピンチなんだ!」

∬´_ゝ`)『んー、とりあえず三行で』

(´<_`;)「つーと食事
       何処へ行こうか
       ラブホへGO!?」

∬*´_ゝ`)「おめでと!」

(´<_`;)「おい!」

 

843 名前: ◆RlTQEud5f. Mail: 投稿日: 2007/12/10(月) 20:03:32.86 ID: 0ZZ0v0B90

∬#´_ゝ`)「なによう、女の子が食べてっていってるんだから食べなきゃ失礼でしょ!」

受話器の向こうからでもわかるむくれた声。なんでお前がむくれてんだよ。意味わかんねえよ
ていうかそれ以前に別に食べてとは言っていし!
そもそも付き合ってないのにいきなりラブホとかないだろ!
つーには聞こえないようにこっそり言うとため息とともに返ってくる

∬´_ゝ`)「弟者は相変わらず重いわねえ…。 なんかもう全体的に重い」

なんだよ、その俺がダメみたいな声…。
俺か?俺がおかしいのか?

(´<_`;)「え、そ、そういうモンなのか…?」

頭の中がぐるぐると回っている。
後ろを振り向くと、つーがそわそわと視線をさまよわせていた。
…やっぱ止めたほうが良いんだろうな、こんなの冗談で出来ることじゃないし。

(´<_`;)「…あの、つー」

(*゚∀゚)「……………」

 

 

849 名前: ◆RlTQEud5f. Mail: 投稿日: 2007/12/10(月) 20:14:35.10 ID: 0ZZ0v0B90
しばしの沈黙
それを破ったのはつーが先だった

(*゚∀゚)「…………アヒャッ」

(´<_`;)「…え?」

(*゚∀゚)「アヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!何マジになってるんだ弟者!
    ジョーダンだよ、ジョーダン!き、決まってるダロー!バカだなっ」

いつものようにケラケラと笑いながら俺の肩をばしばしと叩く。だがその顔は俯いていて表情はよく分からなかった。

(*゚∀゚)「第一オレ様はそんなに安い女じゃないゾ!」

(´<_`;)「つ…」

(*゚∀゚)「さっきのはジョーダンだ!ジョーダン…!」

(* ∀ )「…っジョーダンだもん…」

そこまで言うと、つーは急に走り出した。用事があるから帰ると叫びながら走るが
だけどそんなわけ無いじゃないか。
俺のせいだ。
俺が冗談でもあんなこと言ったせいできっと傷つけた

まだ切れていない携帯から、「バカねえ」という姉者の声がひどく耳に響いた気がした

 

872 名前: ◆RlTQEud5f. Mail: 投稿日: 2007/12/10(月) 20:33:59.71 ID: 0ZZ0v0B90
(*゚∀゚)ノ

 

息が苦しい、視界がぼやける
凍った道を慣れないブーツで駆けて行く姿に皆が振り返っているのはきっと気のせいだ

泣いてないよ
泣いてない
全然泣いてなんてないぞ!

途中、俯きながら走っていたせいか一瞬がくりと足が外側へと滑る
傾いた体は雪の中に埋もれ、鈍い音を立てた。

(* ∀ )「痛い……」

立ち上がって雪を払うと、横にあったショーウィンドウがオレを嘲笑うかのように姿を映していた。
…髪、ぐちゃぐちゃ。
服も、色々悩んで着てきたのに雪で濡れちゃった
普段は絶対穿かないスカートとか穿いちゃったりして、一人張り切ってたのにさ。
…何やってんだろう、オレ

(* ∀ )「……ぅ」

(*;∀;)「…うぁ〜〜…」

バカみたいだ。

 

884 名前: ◆RlTQEud5f. Mail: 投稿日: 2007/12/10(月) 20:42:58.35 ID: 0ZZ0v0B90

(*;∀;)「うぇ…っぐ…」

最初から、わかってはいたんだ。
別に弟者がオレのこと好きってわけじゃないって。
でも、どっか期待してた、もしかしたらって思ってた
二人っきりで出かけるって言ってくれて嬉しかったんだ。だから

(*;∀;)「うあ゛〜〜〜〜〜…」

あのときの困った顔が、目に焼きついて離れない。
バカみたいだ。冗談なのに間に受けてさ。バカみたい、バカみたい
本当、オレ様ってば、何やってんだー…

(*;∀;)

 

 

889 名前: ◆RlTQEud5f. Mail: 投稿日: 2007/12/10(月) 20:44:49.32 ID: 0ZZ0v0B90
とぼとぼ歩いていると、いつの間に着いたのか、そこは小さな公園だった。
こんな街中にあるのは珍しい。
雪でもう遊具は封鎖されているけど、ベンチはそのままだ。

吸い寄せられるように、オレはそのベンチへと腰を下ろした。
雪がじんわりと染み込んできて冷たい。

冷たいけど、意外にも心地よかった。
このままどっか行っちゃおっかなあ…

そんな考えが頭をよぎったとき、ふと、目の前が翳った。
驚いて頭を上げてみると、そこに立っていたのは

>>893

 

893 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2007/12/10(月) 20:45:31.68 ID: MMkXWWsS0
(´・ω・`)

 

 

923 名前: ◆RlTQEud5f. Mail: 投稿日: 2007/12/10(月) 20:54:30.64 ID: 0ZZ0v0B90
顔を上げると、そこに立っていたのはショボンだった。
なんでこいつがこんなところにいるんだろう。ていうか空気読めよバカ…
ショボンはオレの隣に腰をかけると徐に微笑みながら肩を叩いた。

(´・ω・`)「やぁ、つーじゃないか。こんなところで何しているんだい?」

(*゚∀゚)「…どっかいけよ」

(´・ω・`)「僕?僕は…うん、まぁちょっと失恋しちゃってね。ブレイクハートってやつだよ」

(*゚∀゚)「聞いてねえよ…」

(´・ω・`)「相手?そうだな…まぁ…、イニシャルDとだけ言っておこうか」

なんでこいつ人の話一つも聞いてないんだ。
聞いてないしどうでもいいよ。ていうか今そんな気分じゃないんだからほっといてくれよ…
ぐしぐしと滲む涙を片手でこすりながらそっぽを向いた。

 

943 名前: ◆RlTQEud5f. Mail: 投稿日: 2007/12/10(月) 21:10:24.97 ID: 0ZZ0v0B90
(´・ω・`)「でもねえつー、僕は諦めたわけじゃないんだよ」

口元に緩やかな笑みを浮かべて、静かに立ち上がった
その顔はどこか満ち足りている

(*゚∀゚)「は…?」

(´・ω・`)「好きな人にね、『お前気持ち悪いよバカ野郎!』て言われたけど、全然苦しくないんだ。
      むしろちょっと気持ちよかったよ。
      だって、これから好きになってもらえれば、自分は頑張ったんだって思えるからね」

(*゚∀゚)「好きに…なってもらえなかったら…?」

(´・ω・`)「そんなことは考えない」

(*゚∀゚)「…………」

きっぱりとした口調で言うその姿は、本当に迷いが無くちょっとだけ羨ましかった。

(´・ω・`)「そんなこと考えてたら、掴めてたかもしれない幸せが逃げてしまうかもしれないからね」

(*゚∀゚)「…っ!」

言われてハッとなった。…そうだ、何やってんだ、オレ様。
こんなところで勝手に失恋した気になって、ぐじぐじ悩んで。
まだ告白もしてないじゃないか。まだ、オレの気持ちを伝えてもいない。
砕けるならばいっそのこと全部ぶつけてから砕けてやろうじゃないか。

オレは立ち上がり、公園の外へ視線を移した。

 

 

946 名前: ◆RlTQEud5f. Mail: 投稿日: 2007/12/10(月) 21:11:39.06 ID: 0ZZ0v0B90
(´・ω・`)「つー?」

(*゚∀゚)「ショボン!サンキュなっ!」

ぶんっ、と一回大きく手を振って、走り出す。
まだ弟者に気持ちを伝えてない。だから、まだ泣くには早いんだ。
さっきみたいに転ばないように、公園を出て走った

大好きな弟者を探して、俺は走る

ずっと男女とか言われてたオレを初めて女の子扱いしてくれた
優しくしてくれた
一人で寂しいときに遊びに来てくれたりもした

そんときから、ずっとお前が好きなんだよ。
弟者が、オレ様は大好きなんだ

だから、まずはこの気持ちを伝えよう。
お前がずっと好きだったぞって伝えて、それから

台無しになりかけてるこのデートを成功させるんだ

 

 

952 名前: ◆RlTQEud5f. Mail: 投稿日: 2007/12/10(月) 21:13:13.00 ID: 0ZZ0v0B90

視界の向こうにきょろきょろと辺りを見回してる弟者の姿が映った。
どこか焦ったその顔をみてなんとなく顔がほころんだ。
オレはすぐさま両手を挙げて、走りながら大声で叫ぶ

どうか、嫌われたりしませんように。
そしてどうか

(*゚∀゚)「弟者―――――――――っ!!オレ様なっお前のことが――――――っ!」

お前と楽しい時間を過ごせますように

 

〜(*゚∀゚)はデートを成功させたいようです〜

 

 

 

 

 

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