731 名前: 78 ◆pSbwFYBhoY Mail: 投稿日: 2008/03/19(水) 23:34:33.35 ID: ZC1hkslO0

あとがき

どうもみなさんおちんぽミルク。あなたの心の尻の穴、どうも僕です、78です。
というわけで、千年後の世界を歩いたブーンのお話はこれでおしまいです。
以下、読んでも得することなんか何もないあとがきが続きますので、暇な方だけお付き合いください。

一.ジャンル等について

さて、本作はSFではなく、私としては単なる冒険物、あるいは旅行記のような感覚で書き進めて参りました。
特に注意したのが、これまで書いてきた冒険物とは別物になるように、という点でございます。
「世界のすべて」が明るい冒険、「空を行く」が明るさと暗さの混じった冒険としますと、「歩く」は暗い冒険ということになります。

具体的に対比させますと、たとえば旅に出る理由。
「世界のすべて」は「古代文明の謎を解きたいから」、「空を行く」は「エデンを見つけたいから」という前向きな理由ですが、
「歩く」では「そうするしかなかったから」という、まったく正反対の理由にしました。

そうやって旅するしかなかった人間が、その先に何を見るのか。
私自身がそれを知りたくて、「ブーンが何を見るのか」という話のオチを考えないまま、
それは書き進める中で彼とともに発見しようと、そうやって書いてきたのが「ブーンが歩くようです」でございます。

 

 

739 名前: 78 ◆pSbwFYBhoY Mail: 投稿日: 2008/03/19(水) 23:36:49.35 ID: ZC1hkslO0

ニ.文章について

今回、長編に限れば、名義上「ドクオがコンビニ店員になったようです」以来となる一人称で書き進めて参りました。
理由としては、「ブーンがリプレイするようです」において、これは三人称で書き進めていたんですけども、
その際、心情描写が一人称になってしまっているところが多々あったわけでして、その反省を活かした形になります。
と言いつつ、設定上内藤ホライゾンを分割した意識にした手前、心情描写がみそになるというのが一番大きい理由であるのは内緒。

一人称は心情描写に長ける一方で、ともすれば冗長になりすぎるきらいがあること、独りよがりになる危険があること、
主人公が見ていないものは描写不可能であること等の欠点があり、その点をどう補完していくかが一番苦労しました。
まあ実際、エピローグなんかは物凄く心情描写が長く独りよがりになっちゃったので、補完もへったくれもありませんでしたけどね。

今後の課題とすることとします。三人称と一人称、どっちも難しいものです。

 

 

748 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2008/03/19(水) 23:39:06.22 ID: ZC1hkslO0

三.舞台設定について

今回の舞台は千年後。時間軸が異なるだけの同一世界なので、この点でSFと勘違いされた方もいらっしゃるかも知れませんが、
サイエンスフィクションなんて書けるほど私は知識を持っていないので、ファンタジーと取ってもらった方が気も楽であります。

はてさて、そんな千年後の世界の一番の特徴として位置付けたのが、神概念の末期〜消滅という過程にあるという点です。
三部でクーがちらっと言っていますが、西欧キリスト教における千年王国論という思想をモチーフにしました。
実際の千年王国論ではその先に神の国が現れることになっているのですが、本作では、神の国は現れなかった。
少なくともブーンにとってはそうで、その象徴が、五部のもすかうであったつもりです。

流れを説明しますと、三部が千年王国論で神を期待した人間の姿、四部が神に依存し続ける人間と神から脱却しようとする人間の姿、
五部が信仰が神話程度の存在になり単なる伝統へと落ちかけ、それを描こうと確かめに行くパイオニアとしてのショボンの姿と結末、
そして最終部が神概念の焼失したその先で人間がどのような生活をしているのか、それぞれ完全に想像ですが描いてみたつもりです。

ちなみに、宗教寄りのことばっかり書いてきましたが、私はここ十年ミサに出ていない駄目カトリック、
ほとんど無神論者に近い奴でありまして、都合のいい時、たとえば留年間際に「単位が取れていますように」と
神に祈る程度の人間ですので、別にカルト宗教とかにはまっているとかそういうわけではございません。

 

 

756 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2008/03/19(水) 23:41:19.74 ID: ZC1hkslO0
 
四.執筆について

本当に申し訳ありません。予定では一月中に終わらせるつもりでしたが間に合わず、
二月は卒論追い込みと試験、バイト等が重なり、最終話投下が一ヶ月以上先になってしまいました。ごめんなさい。
ちなみに、気分転換で調べてみたところ、本作は32万字以上ありました。

改行を改め、顔文字を取って17行41文字の新潮文庫形式に直すと、600頁を越えていました。バカか俺は。
こんな長ったらしい作品を読んでくれたみなさま、まとめてくださったサイト様方、本当に、本当にありがとうございました。

五.キャラクターについて

作品の主題上、キャラクターを描く中で、人間の美しい部分、醜い部分を均等に書いていくつもりでしたが、
書き終わって振り返ってみると、美しい部分の方が多いような気がします。ていうか、多かったです。
どちらかというと性悪説の観点からキャラクターを描いていきたかったんですが、特に各部の主要キャラクターが
どうにも物分かりの良いやつらばっかりだったかなーと、その点が作者としては一番の不満であり反省点でした。

ちなみに、作者が一番気にいっているキャラクターは、一位がクーで、二位がビロードだったりします。
ショボンさんについては、へんてこりんな部分は一番気にいっているのですが、
どうにも聖人みたいな感じで書き過ぎたのが、私の実力のなさかなぁと痛感しておりますです。
ドクオについては可もなく不可もなく、もう少し彼の内面と過去を描ければよかったなぁと。
しかし一人称で書き進めていた以上、それはちょっと厳しかったです。三人称になればまた違ったのかな。

内藤ホライゾンおよびブーンについては、不可です。留年です。何もかもがダメやなぁと、書きながら思いました。
荒巻、ミルナ、シラネーヨおよびヒッキーについては、可もなく不可もなく。
ジョルジュについてはそれなりといったところで、ツンデレについてはもっともダメだったなぁ、と。
そんな、愚痴じみた「五.キャラクターについて」でした。

 

 

760 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2008/03/19(水) 23:44:56.99 ID: ZC1hkslO0
 
六.スペシャルサンクス

こんな素人小説を推敲してくださったOさん、Kさん。
ストーリへの助言、綿密な推敲、その他執筆全般を助けてくれたヒツジ。
まとめてくださったサイト様方。感想をブログやスレに書いてくれた方々。
素敵な絵を描いてくださった方々。現行スレにて支援をくださった方々。

そして、こんな作品を読んでくださったすべての方々。

本当にありがとうございました!               

                           以上、これにて失礼します

 

 

 

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