88 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: さるった 投稿日: 2008/01/29(火) 21:28:04.72 ID: 8Bk8RQwb0
 
 
 
 
 
从*゚∀从「な、なにいいいいいいいいいい!?みつかったあああああああああ!!?」

(*゚ー゚)「見つかったは見つかったんだけどねー」

ξ;゚听)ξ「弟者に入り込んでどっか行っちゃったのよ!」

(;'A`)「え…?弟者に………? あれ…が………?」

(*゚ー゚)「多分キミの考えてる入り方と違うと思うよ?」

从 ゚∀从「どっちにしろ大変なことになりそうだなー」

ξ;゚听)ξ「ちょ、ちょっとまって!」

 

 

90 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2008/01/29(火) 21:29:42.03 ID: 8Bk8RQwb0
ξ゚听)ξ「あれって元々、ハインの宇宙船の原動力なんでしょ?
      なのになんで動いたりするの? 乗り移るって何で?」

从 ゚∀从「かくかくしかじか」

(*゚ー゚)「なるほどなっとくー!!」

ξ#゚听)ξ「ってわかるかあああああ!」

从*゚∀从「ちょっとした冗談なのに…ハインちゃん泣いちゃう」

(*゚ー゚)「しぃちゃんも泣いちゃうー♪」

ξ;゚听)ξ「いいから説明してよ」

从 ゚∀从「エネルギー! そしてオレの求めるのは無限のエネルギー!
      そう! そして三大欲求こそ無限のエナジー! 略してエターナルエナジー!」

('A`)「略せてないけどな」

从*゚∀从「三大欲求で有り余っているものとはなんッダッー!! それは性欲ダッー!!!
      いち! にい! さん! ダッー!!!」

('A`)「やりたかっただけだろそれ」

从 ゚∀从「ビンッタッーーー!!!」

                     )A`)・ ; ' . 、  アッー

 

91 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2008/01/29(火) 21:31:25.97 ID: 8Bk8RQwb0
(#)A`)「つまりだな、普通の燃料を使うんじゃなくて
    軽量化を計るために、感情のエネルギーを使ってるんだよ」

ξ゚听)ξ「感情のエネルギー?」

从 ゚∀从「略してエモーショナルエナジーだな」

(#)A`)「略せてないけどな」

(*゚ー゚)「合わせてエターナルエモーショナルエナジー?」

(#)A`)「聞かれても困る」

从 ゚∀从「まぁ、本体は捕まえられるから問題ないと思うんだけどな」

(#)A`)「他人の体を、そのエネルギーで操ってるだけだし。
    引っ剥がせば元の物体に戻るからそれを捕まえれば大丈夫じゃね」

ξ゚听)ξ「捕獲の仕方は?」

从 ゚∀从「さあ?」

ξ;゚听)ξ「………」

(*゚ー゚)「とりあえず、クーチャンと兄者クンのとこにいこー?」

 

 

92 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2008/01/29(火) 21:32:37.73 ID: 8Bk8RQwb0
ツンは駆け足で、しぃはスキップで廊下を駆ける。
なのにしぃのスピードにツンは追いつけない。

ξ;゚听)ξ「ねえ! 思ったんだけど私たち押し付けられたんじゃない!?」

(*゚ー゚)「何を押し付けられたの?
     えっ!? ナニを押し付けられたの!? ツンチャンHEN☆TAIー!」

ξ#゚听)ξ「心の底までファックユー」

(*゚ー゚)「or2」

ξ# )ξ

(;*゚ー゚)「きゃーメンゴメンゴ☆だからそんな般若のような顔で追いかけないでー!」

 

93 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2008/01/29(火) 21:33:10.45 ID: 8Bk8RQwb0
後ろ向きにスキップをするしぃは、頭に目がついていないため、行く先に気付けなかった。
廊下の角を曲がり、階段を降り、更にスキップした辺りで
ジョルジュをしばいているクーを呆然と眺めている兄者に、全力で衝突する。

(;´_ゝ`)「ッ!!!?」

(;*゚ー゚)「はわわわわ!」

二人は絡まりながら三回転半をして、その先の壁に衝突した。
しぃは危なく頭を打ち付けるところだった。
しかし、咄嗟に兄者の胸倉を掴んで回避する。

(*゚ー゚)「ふぅ、危機一髪!」

変わりに、兄者が後頭部を強打し、壁からずり落ちて床に倒れる。
ツンがあわてて駆け寄り、兄者の体を起こした。

 

 

95 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2008/01/29(火) 21:36:09.88 ID: 8Bk8RQwb0
川 ゚ -゚)「この変態仮面が…悪霊退散!」
 _
(;゚∀゚)「あでででで!! 変態に変態言われたくねーな!」

倒れた兄者など微塵にも気にせず、クーとジョルジュは戦をしていた。
校内だというのにクーはハイヒールでジョルジュを踏みつける。
もう片方の足は普通の上靴だった。 蹴るためだけに履いたようだ。

川 ゚ -゚)「私が変態だと…? もしそうならば、世界中の人類が変態になってしまうではないか」
  _
( ゚∀゚)「変態の視点から見たら一般人は変態なんだろうな、うんうん」

川 ゚ -゚)「変態が何か言ってるな、これだからおっぱい仮面変態ストーカーは」
 _
(#゚∀゚)「タキシード・ラ・スモーキング・ボンバー!!」

(;*゚ー゚)「こ、これは、サイコメトリーが増大化し、念動力で相手を吹き飛ばす技!!」

川#゚ -゚)「ジョルジュめ…やってくれたな!」

クーは胸の谷間から不思議な壷を取り出し、中身の液体を辺りにぶちまけた。
彼らの鼻孔を、ガソリンの臭いがくすぐる。
そして彼女はチャッカマンを装備した。

川▼-▼)「バーニング…マンダラー!!」

ちゃっかりサングラスもかけたクーが、その言葉と共に点火した。
一瞬にして、青い炎が廊下を滑るように這う。
埋め尽くされた火の中央で、ガソリンを最も被った兄者、
そして兄者を支えていたツンも燃え出す。

 

97 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2008/01/29(火) 21:37:58.23 ID: 8Bk8RQwb0
ξ  )ξ「この…変態ども………」

燃え盛る炎、ちりちりと炎に揺られ揺らめく黄金の髪。
火の中で熱いはずなのに、それを感じさせないほど冷たい表情。

川;▼-▼)「な、なにっ……ツン…まさか……」
 _
(;゚∀゚)「おまえが……選ばれし者だったのか…」

(;*゚ー゚)「略して……選者………?」

川;▼-▼)「戦…車……?」

彼女は、まるで鬼。

ξ#゚听)ξ「バカやってる時じゃないでしょ!! 水でもかぶって反省しなさい!!!」

スプリンクラーが作動した。

 

98 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2008/01/29(火) 21:40:13.43 ID: 8Bk8RQwb0
 
 
 
 
  _
( ゚∀゚)「ほほー、どーりで変だと思ったんだよなー」

びしょぬれになっている服も気にせず、ジョルジュは彼女らの話に頷いた。
しかしいつものように笑うジョルジュに対する目線は随分冷ややかなもので。

( ´_ゝ`)「思ったならどうにかしろよ、タコ」

ξ゚听)ξ「あんたがバカなことしている間に、地球に刻一刻と危機が迫っているのよ、ナマコ」

川 ゚ -゚)「変態だとは思っていたが、ただの変だったな、スジコ」

(*゚ー゚)「そーだぞマンコ」
 _,
(#゚∀゚)「とりあえず言ってみたかっただけだろ、最後のお前」

(*゚ー゚)「うるさいぞチンコ」
  _
( ゚∀゚)「……無性に悲しくなってきた」

 

102 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: >>100 うん 投稿日: 2008/01/29(火) 21:43:39.94 ID: 8Bk8RQwb0
( ´_ゝ`)「だからさー長岡なんかどうでもいいから、弟者を捕まえないと」
  _
( ゚∀゚)「さり気ない一言って傷つくんだぜ?」

ξ゚听)ξ「でも取り出し方がわからないわ」

( ´_ゝ`)「捕まえてから考えよう。 なんとでもなるだろ」
  _
( ゚∀゚)「なあ無視すんなって」

ξ゚听)ξ「そうね、それじゃあクー。 場所わかる?」

川 @-@)「任せたまえ」

 

川 @-@)o彡゜「おっぱい! おっぱい! おっぱい!」
川 @-@)o彡゜「おっぱい! おっぱい! おっぱい!」

川 @∀@)o彡゜「おっぱい! おっぱい! おっぱい!」
川 @∀@)o彡゜「おっぱい! おっぱい! おっぱい!」

  _,
川 @-@)「………」
  _,
川 ゚ -゚)「ジョルジュ、電波を発さないでくれないか?」
 _
(;゚∀゚)「考えるくらい別にいいじゃねーか」

 

103 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2008/01/29(火) 21:47:49.10 ID: 8Bk8RQwb0
川 @-@)「気を取り直して……むむむ……」

川 @-@)「見えた!昇降口だ!」

(;´_ゝ`)「昇降口…遠いなあ、急がんと」

川 @-@)「急ぐまでもない。ここから出ればすぐだ」

クーは兄者の腕を引き、窓を全開にする。
確かにここから飛び降りれば生徒昇降口の目の前へ下りれるだろう。
しかしここは2階だ。

(;´_ゝ`)「ちょ、ちょ、ちょっとまて!!」

川 ゚ -゚)「弟者が心配なんだろう?」

くい、とめがねを上げる。
それとこれとは別問題なはずなのに、
兄者は無情にも、クーによって窓の外に投げられた。

 

 

105 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: だーまたさるった 投稿日: 2008/01/29(火) 21:51:03.40 ID: OoGZUq/F0
落ちる時は一瞬。
躊躇いも溜めもなく、たった一瞬で地面に落ちる。

(; _ゝ )ぎゃー」

受身を取ればセーフと誰かが言うが、
そんなものは受身を取れる人だけのセリフである。

(´<_`;)「あ!?」

例えばもしそれが自殺をしようと高層ビルからであったら
下に人がいたら、その人の方が危ない、とよく聞くが
これが2階程度のものだったら、二人は一体どうなるのか。

( T_ゝT)「もう嫌だ。須名といたら命がいくつあったって足りない」

彼女は魔法騎士なのだ。一般人と同類にしてはいけない。
校舎から出てきた矢先、兄者が落ちてきた衝撃でうつ伏せに倒れる弟者の上。
兄者は自分の人生を嘆いていた。

(´<_`#)「おいお前、さっさと降りろ!」

( T_ゝT)「無理ですごめんなさい今ので腰が抜けました生きていてごめんなさい」

(´<_`;)「悪いと思ったなら今すぐ……げっ!」

弟者の見た先は二階の窓で、
そこから今にも飛び降りようとする人が数名。
勿論着地地点は自分の場所ということが、降ってきた兄者から容易に想像ができる。

 

106 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2008/01/29(火) 21:53:13.34 ID: OoGZUq/F0
(*゚ー゚)「いっけええええええ2げっと!!!」

川 ゚ -゚)「2ゲットずさー」
 _
(#゚∀゚)「させるかあああああああ2げっとおおおおおお!!!」

3人が一斉に飛び降りようとする。
それは見てわかっていたのだが、落ちてくる前に避けることは難しそうだ。
悟った弟者は歯を食いしばる。

(´<_`#)「ぐっ…!」

(ii _ゝ )「ぷぎゃっ」
  _
( ゚∀゚)「はっはっはっは! おまえらに2GETはまだまだ早い!」

(*゚ー゚)「ちえー。 最後かぁ」

川 ; -;)「2ゲットくらいで喜ぶなんてまだまだ子供だな。
     兄者、ちゃんと敵は捕獲したか?」

(ii _ゝ )「ぐ、あぐ……う……う……」

川 ; -;)「そうかそうか、それはよかったな」

(ii _ゝ )「あう……えぐ………う……」

(´<_`;)(…おいおい、こいつ死ぬんじゃないか?)

 

108 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2008/01/29(火) 21:54:44.21 ID: OoGZUq/F0
ξ゚听)ξ「みんなー大丈夫?」

ただ一人階段を使ってきたツンが昇降口から現れた。
ツンはこの5人で出来た山を見て、開いた口が塞がらない。

ξ;゚听)ξ「降りなさい! とりあえず上の人は降りなさい!!」

(*゚ー゚)「なんで? いい眺めだよ! ひゃほーい!」

ξ;゚听)ξ「そりゃ一番上はそうでしょうけど!」

川 ; -;)「2ゲットなんか飾りなんだよ」

ξ;゚听)ξ「よくわからないけど、次があるわ! 頑張って!」
  _
( ゚∀゚)「良いもみ具合だぜ」

ξ#゚听)ξ「ドサクサにまぎれてセクハラすんな!!!」

(ii _ゝ )「はう……あ………ぐっ……」

ξ;゚听)ξ「ああ、ちょっとまってね! 今こいつら降ろすから!」

(´<_`;)「………バカばっかりだ…」

 

109 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2008/01/29(火) 21:58:19.68 ID: OoGZUq/F0
ξ;゚听)ξ「ふう…ようやくって感じね」

やっとのことで、全員が山から脱出できた。
弟者はしぃの鞭でぐるぐる巻きにされ、むっとした表情のまま地面に座っている。

( ´_ゝ`)「それで、どうすればいいんだ?」

ξ゚听)ξ「とりあえずハインのところへ持っていけばいいんじゃないかしら?」
  _
( ゚∀゚)「ほいほーい。 それじゃあ俺は帰ってもいいかな?」

川 ゚ -゚)「そうだな、さっさと帰れ」
  _
( ゚∀゚)「酷くね? 酷くね? 帰るけど」

(´<_`#)「まて、そいつが本体だ! 逃がすな!」

帰ろうとしたジョルジュに、弟者は叫ぶ。
しかし誰もそれを気にしない。

( ´_ゝ`)「何言ってるんだ弟者モドキ」

(*゚ー゚)「略してガンモドキ」

(´<_`#)「……バカは死ね」

 

110 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2008/01/29(火) 21:59:40.84 ID: OoGZUq/F0
川 ゚ -゚)「お前が弟者というならば証拠をみせてみろ」

(´<_` )「あ?証拠?」

川 ゚ -゚)「おまえの肩の後ろの二本のゴボウの真ん中にある
     すね毛の下のロココ調の右にあるものを答えてみろ」

(´<_`#)「んなもんねーよ」

川 ゚ -゚)「ざんねん、あたりだ」

(*´_ゝ`)「本物の弟者ならそんな鞭引きちぎれるはず
      できるもんならやってみろばーかばーか!」

(´<_`#)「何で嬉しそうなんだよ。 大体んなもん出来るわけないだろこの…」

弟者は「この馬鹿ども全員ころしてやる」と呪いを呟きながら、自分の腕に力を入れた。
半分自棄だったが、ミシミシと鞭が音をたてて裂け始める。

 

111 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2008/01/29(火) 22:00:29.92 ID: OoGZUq/F0
(;*゚ー゚)「ちょ、ちょっと…それ金属入ってるのに…っ!」

(´<_`#)「これでどうだ、満足したか!」

千切れた鞭を地に投げ捨てる。
その様子を見た者たちは一塊となって怪物でもみるかのような目で弟者を見た。

(;´_ゝ`)「………マジ?」

川;゚ -゚)「さすがの私も想定外……」

(;*゚ー゚)「ああっ……特注なのに…ありえない……」

ξ;゚听)ξ「ほんとに人間なの……?」

(´<_`;)「………なんですかこのやっちゃった感のある空気は」

 

112 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2008/01/29(火) 22:01:43.92 ID: OoGZUq/F0
弟者が脱力感に打ちひしがれているころ、
ハイン船のエネルギー核はジョルジュ体で、町の中を悠々と散歩をしていた。
  _
( ゚∀゚)「ははははは!この俺が誰でも乗っ取れることを忘れやがって!」

のん気に口笛でも吹けそうなほど気楽に笑う。
しかしそれも長くは続かない。
彼らを敵にした瞬間、物語は終わっているのだ。

(*゚ー゚)「既におまえは囲まれているー! 観念してつかまりなさーい」

セーラー服のミニスカートを翻し、しぃはジョルジュの前に立ちはだかる。
腕組みをしていた手を腰に手を当て、通行人に向かってウインクをした。

(*゚ー^)「微笑女戦士セーラーC、只今参上!
             愛の天罰、落とさせて頂きます!」

そして振り向いたときにはジョルジュはいなかった。
被っていた金髪の長いカツラが悲しく揺れる。

(;*゚ー゚)「ちょ、ちょっとちょっと!
     登場シーンは何があろうとも待っているのがルールってもんでしょ!」

慌ててCは追いかける。
誰が見ても、まるで間が抜けていた。

 

113 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2008/01/29(火) 22:03:30.12 ID: OoGZUq/F0
 
 
 _
(;゚∀゚)「なんで居場所わかったんだろ」

裏道に逃げ込んだジョルジュは一人呟く。
町は広いし、学校からはかなり走ったつもりだった。

川 ゚ -゚)「それは私がいるからだ」

(*゚ー゚)「逃げ場なんて無いんだからね!」

けれど、前方からはクーが現れ、後方からはしぃが追ってくる。
クーもまた短いミニスカートをヒラヒラと風になびかせていた。
  _
( ゚∀゚)「くそー、美女が二人もいるのに…本来だったらエロゲ展開に…いや」
  _
(  ∀ )「……ならなきゃ自分で持ってけばいいんだ」

ククク、と喉で低く笑ったジョルジュを、二人は戦闘体勢で構える。
どちらが先に動くか、隙を狙う二人を襲ったのは別なものだった。

 

 

114 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2008/01/29(火) 22:05:02.20 ID: OoGZUq/F0
川 ゚ -゚)「なにっ」

(;*゚ー゚)「ぅゃゃゃゎぁゃιぃぁゃぁゃゃぃぃゃ〜〜!」

足元のコンクリートを突き破り
クーとしぃの体に絡みつきながら空へと伸びていったのは
  _
( ゚∀゚)「名づけて触手系植物!」

名付けるも何も、そのままである。

エネルギーの無駄遣い。
地球の生命にはない物体すら創ってしまう、ただの無駄。
世界の理も、エナジーの前では無効であった。
 _
(*゚∀゚)「うははははー!」

彼女らの服を、粘液質の触手がビリビリと破いていく。
実際にはありえないけれど、マンガなどではよく見る散り散りの破け方をしていた。
身動きが取れないように絡まれ、色んなところを肌蹴させ、二人は卑猥な言葉を叫ぶ。

川 ゚ -゚)「番組が違います」

(*゚ー゚)「ご利用はCMの後で!」

 

 

115 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2008/01/29(火) 22:07:32.94 ID: OoGZUq/F0
ご利用になる時点で無計画な植物を
建物の影でタシロしている人影が二つ。

(;´_ゝ`)「ほら、早くいけって!」

ξ;゚听)ξ「嫌よ!あの二人がどうにもできないのに
       私が何とか出来るわけないじゃない!」

(;´_ゝ`)「そのツインドリルで何とかできるって!」

ξ゚听)ξ「それならあんた男でしょ、
      女の子に危険な目を合わせてないでさっさと行きなさいよ!」

(;´_ゝ`)「いやほら……それなら俺男とか言わないよ!そういう趣旨でいこうよ!」

ξ゚听)ξ「こういうときばっかり主張しないでくださーい」

言い争いをしていた。

 

116 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2008/01/29(火) 22:10:13.89 ID: OoGZUq/F0
「きゃー!かわいー!」

「やっ…ああっ、らめえっ。いっちゃう、くやしいっけど感じちゃうっ…ビクビクッ」

「あひゃひゃひゃ!きもーい!」

(*´_ゝ`)「………」

ξ;゚听)ξ「ちょっと何覗いてんのよ変態!」

(;´_ゝ`)「………」

ξ゚听)ξ「どうしたの?」

川 ゚ -゚)「ひゃあん、そこはらめえっ…。かんじちゃうのおっ」

(;´_ゝ`)「無表情であんな台詞流石だよな、須名…」

ξ;゚听)ξ「………」

(;´_ゝ`)「ねえほっといちゃ駄目? 助けないと駄目?」

ξ;゚听)ξ「と…友達じゃない!」

 

 

118 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2008/01/29(火) 22:11:31.17 ID: OoGZUq/F0
暫くの言い争いの後、ようやく結論に達した二人は立ち上がった。
同時に彼らの元へと走って行く。

ξ゚听)ξ「ショボーーーンスプレーーーーー!!!」

三(´・ω・`)ウホッ                   三(´・ω・`)ブチ殺スゾ
           三(´・ω・`)ショボーン
      三(`・ω・´)シャキーン
                    三(´・ω・`)ヤッフー
    三(´・ω・`)ショボーソ
                   三(´・ω・`)バカボーン
  _
(;゚∀゚)「なにいっ!?」

大量のショボンがジョルジュに襲い掛かる。
あっという間にジョルジュの居た場所にはショボンの山が出来ていた。
右腕だけが、名残惜しげに山の隙間から飛び出ている。

(;´_ゝ`)「いやあ、なんとかなりましたな、流石は津出さん」

ξ;゚听)ξ「これ以上何もないといいんだけど……」

危惧と安堵と、折り重なった溜息を吐く。
しかしその時、ジョルジュの腕から核本体が、する、と飛び出して
兄者の体を乗っ取ろうと、背に向かい、襲ってきたのだ。

 

119 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2008/01/29(火) 22:12:49.04 ID: OoGZUq/F0
川;゚ -゚)「兄者、あぶない!!」

( ´_ゝ`)「えっ?」

植物により逆さ吊りになったクーが叫ぶ。
その声を頼りに、後ろを振り向いた兄者だが、時既に遅し、核がメリ、と

(; _ゝ )「ぐはっ!!!」

勢い良く兄者の胸にぶつかって、跳ね返された。

ξ゚听)ξ「!?」

川;゚ -゚)「?」

(;´_ゝ`)「!」

何故跳ね返ったのか、何故乗っ取られなかったのか、彼らに理解はできなかった。
それでも兄者はあわててその物体を掴む。
逃げられないように袋に詰めたが、その中でそれは暴れまわっていた。

 

120 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2008/01/29(火) 22:13:50.69 ID: OoGZUq/F0
ξ*゚听)ξ「よくわかんなかったけど、兄者ナイス!」

(;´_ゝ`)「ああああありがとう!お礼にこれ持つのかわってもらえないかな!」

ξ゚听)ξ「ぜったいやだ」

(;*゚ー゚)「それはともかく〜〜!これどうにかしてー!!」

兄者とツンは見上げた。
そこには燐とした美しさを保ってうねっている複数の触手系。
太陽に輝くその色は気持ち悪い緑色を放っていて美しいとは言いきれない。

(;*゚ー゚)「なんでとれないのー!」

その蔦が、未だクーとしぃを掴んで離さない。
ジョルジュという主人を失ったというのに、だ。

(;´_ゝ`)「まだ、本体が生きてるから……か?」

植物は二人を絡めたまま、兄者に照準を定める。

 

121 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2008/01/29(火) 22:15:44.10 ID: OoGZUq/F0
(;T_ゝT)「ぎゃあああああマジありえねええええええええ!!!」

ツンドリルも真っ青な勢いで、先端が兄者に襲い掛かる。
それを何とか避けつつ、むかうのはハインの居る学校の裏山。
植物なら根を固定しておけよ、という兄者のささやかな突っ込みを無視して
触手系植物は兄者の後を地を這い追っていた。

ξ*゚听)ξ「がんばれっ!ファイト!」

(;´_ゝ`)「人事だからってなあ!! パスパス!!」

ひょい、と投げた袋をツンは受け取る。
すると植物はツンに狙いを変えたのだ。

ξ;゚听)ξ「ばか! なんてことしてくれるのよー!!」

(*´_ゝ`)「学校までもう少しだからがんばれ!」

ξ;゚听)ξ「ふざけんなー! もう少しなんだったら自分で走れー!」

(;´_ゝ`)「ちょwwwwwww戻すな戻すな!!」
 
 
(*゚ー゚)「あーたまーがくらくらするー。 ゆれるーゆれるよーはきそうだー」

川 ゚ -゚)「私なんか逆さだぞ、もう少しの辛抱だからがんばれ。 おにぎり食うか?」

(;*゚ー゚)「はきそうって言ってるのに普通食べ物進める? ワショーイ」

限界ギリギリで逃げる二人とは反対に、植物の上は平和だった。

 

 

123 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2008/01/29(火) 22:24:23.00 ID: HT5IK7xd0
もう間もなく。山をあと少し登るだけ。
あと残り僅かだというのに、夢は途絶えてしまった。

(ii´_ゝ`)「ぐえっ」

長距離の全力疾走に体力が追いつけず、転んでしまったのだ。

ぶるぶると震えまくる袋を抱え
「別にこれなくても俺らには関係なくね?」と微かに思う。
実際問題困るのはハインやドクオであって、
自分達がこんなにも必死で守る必要などないのではないか、と。
っていうか自分の問題なんだから自分でやれよ、と。

しかしそんな考えも、植物の影に覆いつくされる。
闘争中、いつの間にかスライム状に退化してしまった植物に、
兄者は今まさに取り込まれんとしていたのだ。
後悔、先に立たず。

息も絶え絶えに、されるがままに。
近寄ってくるスライムに、抵抗も出来ずに。
兄者の見たものは、体内で楽しそうにババヌキをやっているクーとしぃの姿だった。
いつの間にやら、セーラー服が通常のブレザーに戻っている。
変身がとけたのだ。

(ii _ゝ )「ババヌキなんか……二人でやったって…つまんない…だろ……」

せめてジジヌキを。
兄者は思うが、ジジヌキでも結局二人でやればすぐにジジがばれてしまうだろう。

 

124 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2008/01/29(火) 22:24:59.51 ID: HT5IK7xd0
(´<_`;)「兄者!!」

絶体絶命と思われた瞬間、現れたのは弟者だった。
半分スライムに吸収されかけている兄者を引っ張り出す。
スライムは、もはや植物だった影さえない。緑色だ、というだけだ。

(ii´_ゝ`)「ああ弟者……遅いぞ、何やってたんだ……」

(´<_`;)「『俺はここにいる』ってメールだけじゃわからん!」

弟者は兄者を担いで山を登る。
スライムはたたり神のように、弟者を追う。

走りに走ったその先に、やっとのことで宇宙船が見えた。

 

125 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2008/01/29(火) 22:26:42.54 ID: HT5IK7xd0
从 ゚∀从「きたかあああああああああ!!」

(;'A`)「うわっ、なんだよその変なスライム!」

(´<_`;)「俺が知るか!」

从 ゚∀从「あとは任せろい!」

ハインは火炎放射器をスライムに向かい点火する。
山火事の原因になるのでやめましょう。
花火をするときは大人の人と一緒に、水を用意してから遊んでくださいね。

(;´_ゝ`)「待て!中には二人が!」

炎がスライムに触れた瞬間、火は表面に広がりスライムは燃えだした。
形の無い形を次々に形成し、苦しみ出す。
クーとしぃはトランプを散りばめてしまった。
途端しぃが怒り出す。
どうやら今のところしぃが優勢だったらしい。クーはにこりと微笑んだ。

( ´_ゝ`)「……問題なさそうだな…」

 

126 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2008/01/29(火) 22:27:16.00 ID: HT5IK7xd0
炎がおさまるころにはスライムはぼろぼろで、
二人は中から普通に出てきたが、

(#゚ー゚)「酷い!今のは絶対私勝ってたんだからね!」

川 ゚ -゚)「まだわからなかったな」

未だに勝負について話し合っていた。

 

从 ゚∀从「いやいやご苦労ご苦労」

(;´_ゝ`)「本当に苦労しました……」

へとへとになりながら、兄者は持ってきた袋をハインに渡す。
暴れん棒は、ハインの手に渡ると急に静かになった。

从 ゚∀从「さあ、これでようやく実家に帰れるぞー!
      正月くらいはゆっくりしたいなー」

('A`)「もう終わってるけどな」

エンジンルームに移動して、ハインはエネルギー核を定位置に戻す。
これが元々のあるべき姿なのだろうが、
どうしてかその姿は悲哀に満ちていた。

 

127 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2008/01/29(火) 22:29:14.84 ID: HT5IK7xd0
ξ゚听)ξ「ようやく追いついたら全部終わってるのねー」

川 ゚ -゚)「来るのが少し遅かったな」

('A`)「それじゃあな、達者で暮らせよ」

(*゚ー゚)「オマエモナー」

从 ゚∀从「気をつけて行くんだぞ! 怪我しないようにな!!」

(´<_`;)「お前がだろ」

どこかずれた別れの挨拶をしている中、
一組の師弟もまた、別れを惜しんでいた。

('、`*川「兄者ちゃん、それじゃあ、またね」

( ´_ゝ`)「またも何も二度とくんな、さっさと帰れ」

('、`*川「思えば昔から兄者ちゃんは私の言うことを聞いてくれずに悲しい毎日でした」

( ´_ゝ`)「いいから帰れって、過去なんかどうでもいいから」

('、`*川「まだ兄者ちゃんはひねくれものです、もっと色んなことを教えてあげたかったわ」

(;´_ゝ`)「いいから!もう何も教わることはないから!」

 

129 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2008/01/29(火) 22:34:03.53 ID: HT5IK7xd0
 
そうして、ドクオ、ハインリッヒ、ペニサスの三人は
母国へ向けて旅立った。

一つの命を犠牲にして。

しかしそれが彼にとっての幸福なのだろう。
そう心に思い聞かせるしか、彼らは出来ない。
彼を救うことなど出来なかったのだから。
 
 
 
 
 
 
(;^ω^)「それで……なんでドクオはまだ学校にいるんだお?」

('A`)「あれ? 言わなかったっけ? 俺の星、ハインの船で3時間で着くんだぜ」

(;^ω^)「ちょっと悲しんでたブーンが馬鹿だったお……」

 

 

 

130 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 2008/01/29(火) 22:35:41.29 ID: HT5IK7xd0
誰もいないと思うけどこれで終わるよ^q^
何も考えないでやってたら酷いことになりましたごめんなさい\(^o^)/

 

 

 

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