3 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/14(金) 22:28:27 ID: 2HScfz4b0

あと口直しに妹者。俺がかくとかわいくねえ。
http://imepita.jp/20070914/778870

昨日と同じように、投下が終わったら消します。

 

前回までのあらすじ

ちょっとした勘違いから、しぃと対決することになった兄者。ギコとジョルジュの活躍により、なんとか難を逃れるも、嫉妬にくるったプギャーが兄者を襲う。しかし、そこでプギャーがみたものは、なんとドクオのエキセントリックな少年ボウイだった…!!

 

5 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/14(金) 22:29:33 ID: 2HScfz4b0

閑静な空気に、徐々に車のエンジン音が浸透しはじめる。
薄暗い空が、ようやく白んできた頃だ。

嫌な夢をみた。

思い出そうとするも、靄がかかったように思い出せない。
こうしているうちに、新しい夢が脳を麻痺させていき、前の夢を忘れてしまうのだ。

懐かしい気もする。でも、悲しい夢だったんだと思う。
兄者の涙が目尻を伝い、弟者の腕に落ちた。

もぞもぞと動く気配を感じた。
弟者は頭上に手を伸ばす。その瞬間に、ピピピ、と目覚まし時計が鳴る。
鳴ったと思ったらすぐに止まった。

 

 

6 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: へたなんだ、見辛くてすまんな 投稿日: 07/09/14(金) 22:31:04 ID: 2HScfz4b0

(´ <_` )「ううむ…」

だるそうに起きる。
兄者を起こさないように気をつけながら腕をずらした。
すっ。と頭が避けられて、楽に腕を引くことができる。

( ´_ゝ`)「休みだというのにもう起きるのか」

(´ <_` )「起こしたか、すまんな」

( ´_ゝ`)「さっき目が覚めたんだ」

(´ <_` )「兄者にしては珍しい」

( ´_ゝ`)「もう一度寝るが」

 

7 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/14(金) 22:32:22 ID: 2HScfz4b0

二度寝ですか。帰宅部は休日があって良いですね。
そう言ったら、ならば弟者も帰宅部になればよいではないか。と答えた。
既に寝る体勢に入り、目を瞑る。

(´<_` )「折角目が覚めたのだから起きれば良いのに」

( ´_ゝ`)「ぬぁあ……むり…」

体を揺する。
弟者の揺らすままに兄者は布団に沈んだ。その気はないらしい。

放置して数秒もたてば静かな寝息が聞こえてきた。
目が覚めたとは言っても覚醒したわけではないようだ。

 

 

9 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/14(金) 22:33:49 ID: 2HScfz4b0

体を揺する。
弟者の揺らすままに兄者は布団に沈んだ。その気はないらしい。

放置して数秒もたてば静かな寝息が聞こえてきた。
目が覚めたとは言っても覚醒したわけではないようだ。

欠伸をしながらリビングへ行く。

(´ <_` )「おはよう」

テレビを見ている母者に挨拶をしたつもりだった。

∬*´_>`) 「はっろーう!」

それなのに無駄にテンションの高い姉者にあってしまって欝だった。
いつの間に家に帰ってきてたんだ?仕事で海外に行っているはずでは?

(´ <_`;)「げ、姉者…!」

10 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/14(金) 22:35:12 ID: 2HScfz4b0

∬ ´_>`) 「げ、とは随分じゃない!?折角の休暇を可愛い兄弟に会うために使ってきたのに〜〜」

手を頬に当てていやんいやんと体をくねらせる。

(´ <_`;)(いやー…いやんいやんじゃなくてなぁ)

∬ ´_>`)「あ?何か文句あんの?」

(´ <_` )「ありません!」

∬ ´_>`)「よろしい」

弟者は姉者に怯えながら朝食をとる。
頬杖をついて始終見られているので落ち着かない。

11 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/14(金) 22:36:41 ID: 2HScfz4b0

この姉者。名前と逆に性別は男である。
兄者と違って、彼自身そのことについてはどうとも思っていないし、自分は男だと自信を持って生きている。
美形で金髪スタイルも良しの美青年なのだが、些か性格に問題アリなのだ。

∬ ´_>`)「ところで兄者は?」

(´<_`;)「え?あ、はい。上で寝てますけど…」

∬ ´_>`)「フーン」

姉者は浮き足立ち、階段を上る。
彼を止めなければ。わかってはいるのだが、弟者は姉者を後姿を見守るだけだった。

13 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/14(金) 22:38:41 ID: 2HScfz4b0

パタン。

……

『………わあああああああああ!!!?なっ、なにっ!?あっ!ちょ…』

『あれあれー?半年前から全然発達してないんじゃないのー?』

『ひゃっ…ひゃわっ!!な、あっ…やめろっ!!」

ギシ、ギ………ガタン

『やめろ?誰に口きいてると思ってんの?こっち見なさいよ、こっち』

『むうんんん!!!あっ…!!』

………。

(´<_`;)「静かになった?」

行ったときより乱暴に扉をしめた。
階段を降りてくる足音がして

∬ ´_>`)「私の顔を見た瞬間に気絶しやがった、あのバカ」

16 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/14(金) 22:41:44 ID: 2HScfz4b0

(´<_` )(ムリもない…)

∬ ´_>`)「なんか言った?」

(´<_`;)「何も言ってません」

弟者は姉者から顔を逸らす。
まだ早いが、もう学校に行ってしまおう。人より先に練習しているのも悪くない。

皿を片付けに席を立った。

∬ ´_>`)「ねえ……ヤったの?」

(´<_`;)「ぶっ…!!……はあ!?なにが?」

滑らかな動きで弟者に絡む。
姉者は弟者の腰を抱いて、右手で股を触る。
大声を出しながら剥がした。

18 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/14(金) 22:43:35 ID: 2HScfz4b0

(´<_`;)「姉者はいつも変な話題ばかりを!」

∬*´_>`)「気になるじゃない。一つ屋根の下、同じ部屋で生活する姉弟…」

(´<_`;)「誰があんなやつに欲情するか!」

∬ ´_>`)「弟者は奥手だよなぁ。婚期逃すぞ?」

(´<_`#)「あんたがわせ過ぎるんだ!寝た女の数も覚えてないだろう!」

∬ ´_>`)「どうでも良いヤツが多いし。いちいち覚えてらんないっしょ」

ああ、あんた悪だ。デビルなんて可愛いもんじゃない。サタンだ。閣下だ。デーモンだ。
いや今何か変なモンが混ざった気がする。
とにかく、絶対こいつはまともな死に方をしない。
こんなヤツが”姉者”って名前だなんて、世の中おかしすぎる。

19 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/14(金) 22:46:11 ID: 2HScfz4b0

∬ ´_>`)「兄者ってば、半年前に来た時と反応違うし、きっとあれは何かあったのよー」

そういえば昨日はいつもと調子が違っていた。
何かあった?何かあったってなんだ?

(´<_`#)「べつに!そんなの!しりたくないし!」

∬*´_>`)「ムキになる弟者もかわいー☆」

(´<_`#)「俺はもう学校いくから!あんま人の家で変なことしないでよね!」

ビシイッ!っと背景に稲妻と効果音がなりそうなくらいの勢いで指を刺して部屋へと戻る。
怒涛の勢いで兄者を起こし、ジャージの入った鞄を持って「行ってきます」もなしに外へ出てしまった。

∬ ´_>`)「私の家でもあるんだけどなあ、忘れてない?」

去ってしまった弟者に手を振って
ははは。と一人で笑った。

20 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/14(金) 22:48:52 ID: 2HScfz4b0

更にテレビを見ていると、今度は妹者がやってきた。

l从・∀・*ノ!リ人「あー!姉者なのじゃー!!元気だったか?」

∬*´_>`)「妹者ー、相変わらずちんちくりん〜!」

l从・∀・*ノ!リ人「姉者こそ、変わらずいじきたない顔してるのじゃ〜!」

あははうふふと笑いながら再開を喜ぶ。
歳の差がとてもあるのに、非常に仲の良い兄妹だ。

21 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/14(金) 22:50:04 ID: 2HScfz4b0

l从・∀・ノ!リ人「いつ帰ってきたのじゃ?」

∬ ´_>`)「さっき帰ってきたところ」

l从・∀・ノ!リ人「いつまでいるのじゃ?」

∬ ´_>`)「1週間くらいはいれるなぁ」

l从・∀・*ノ!リ人「そうか!それはとても邪魔だな!」

∬*´_>`)「いえいえどういたしまして」

本当に仲が良い姉妹だ。

24 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/14(金) 22:51:35 ID: 2HScfz4b0

l从・∀・ノ!リ人「今日は兄者と買い物に行くのじゃ!昨日約束したのじゃ!」

∬ ´_>`)「ふーん、姉者は一緒に連れていってくれないの?」

l从・∀・*ノ!リ人「姉者はまたこんどなのじゃ〜」

∬*´_>`)「こいつめ〜社交辞令がうまくなりおって〜」

l从・∀・*ノ!リ人「ばれてるようじゃ、妹者もまだまだなのじゃー」

姉者が妹者のおでこをつんっとつつく。
和やかなムードが二人を包んだ。

26 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/14(金) 22:54:07 ID: 2HScfz4b0

∬ ´_>`)「それじゃあ、可愛い妹にお小遣いをあげよう。これで何か買ってきなさい」

l从・∀・*ノ!リ人「わーい!姉者、太ってるのじゃー!」

∬*´_>`)「妹者には負けるわ〜」

差し出された札は5万ほど。中学二年の子供に渡すには些か多い気もする。
だが妹者は当たり前のようにそれを財布に入れた。

l从・∀・ノ!リ人「よーし、準備は満タンなのじゃ!兄者を呼んでくるのじゃ!」

∬ ´_>`)「いいけど、まだ店は開いてないと思うよ?」

l从・∀・ノ!リ人「気分だけでも違うのじゃ!」

兄者〜!と妹者は走っていった。

27 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/14(金) 22:54:24 ID: 2HScfz4b0

たまには、姉妹で買い物に行きたい。
それが妹者の願いだ。

折角姉がいるというのに、一人は名前だけで、一人は男だと言い張る。
季節が変わるごとに、新しい服を買いに行って。どれがいいのか見せ合いっこして…。

なのに
女の姉妹がいる気なんか、全然しない。

l从・∀・ノ!リ人「兄者〜〜!」

勢いよく妹者が部屋に入る。
折角起きたというのに、まだ寝そうにベッドの上で頭をぐらぐらさせている兄者がいた。

28 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/14(金) 22:56:10 ID: 2HScfz4b0

l从・∀・ノ!リ人「兄者!兄者!!兄者!!!」

(;´_ゝ`)「なんだ、妹者…。頭に響くからもう少し声を…」

l从・∀・ノ!リ人「約束なのじゃ!買い物!かーいーもーのー!」

鷲づかみにして、ガクガクと肩を揺らす。
そのたびに兄者の首は変な音を立てて前後に移動した。

( ´_ゝ`)「まだ9時だぞ?あと4時間は寝れる…」

l从・∀・#ノ!リ人「良いからさっさと起きろ!」

(;´_ゝ`)「はい。すいません」

何で流石家の女には怖いのが多いんだろう。
兄者はほんの少しだけ考えて、あれ、姉者って女じゃないよな。と頭を抱えた。

31 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/14(金) 22:59:26 ID: 2HScfz4b0

( ´_ゝ`)「えー。そんなこんなで駅前につきました」

l从・∀・ノ!リ人「電車でびゅーん」

( ´_ゝ`)「土曜日だけあって結構人が居ますね。帰っていいですか」

l从・∀・ノ!リ人「ダメなのじゃ」

人ごみ苦手なんだよなぁ。兄者は一歩を踏み出すのを躊躇う。

l从・∀・ノ!リ人「それは、普段こういうところにきなれてないからなのじゃ」

( ´_ゝ`)「というと?」

l从・∀・ノ!リ人「こんなの人じゃないのじゃ。カボチャですらないのじゃ」

(;´_ゝ`)「酷い言いようだな」

33 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/14(金) 23:01:11 ID: 2HScfz4b0

慣れている人にとっては、スイスイ行ける、らしい。
いや。ムリでしょ。兄者は横に首を振ったら、妹者が手を取って先頭を歩き出した。

(*´_ゝ`)(うっは、萌えすwwwwwwww)

l从・∀・ノ!リ人「なんか言ったのじゃ?」

(*´_ゝ`)「なんもいってないよ」

36 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/14(金) 23:04:24 ID: 2HScfz4b0

女物の服がずらーっと並ぶ。
その一角で、妹者は兄者にカゴを持たせながら

l从・∀・ノ!リ人「昔色々歩いてみたんだけど〜」

服を選ぶ。
どれがいいかな。一つとってみて、うーん、と唸る。

l从・∀・ノ!リ人「駅の外に行くより、中で十分事足りることに気付いたのじゃ」

ぽいっとカゴに入れる。

l从・∀・ノ!リ人「大体駅の中に、外にあるものは揃ってるのじゃ」

兄者に服を当ててから、今度は元の場所に戻した。

38 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/14(金) 23:07:32 ID: 2HScfz4b0

l从・∀・*ノ!リ人「あ、これ可愛い!」

一つを手にとって、鏡の前に走る。
兄者はその後を追いかける。
妹者はくるんと、兄者を向いた。

l从・∀・*ノ!リ人「どうどう?」

(*´_ゝ`)「うん、すっごいかわいい。似合うな」

l从・∀・*ノ!リ人「でしょでしょ?」

妹者はそれも、カゴに入れる。

41 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/14(金) 23:11:37 ID: 2HScfz4b0

(*´_ゝ`)(テラモエスwwwwwwこういうのやってみたかったwww)

l从・∀・*ノ!リ人(やっぱり姉妹っていいのじゃ…)

それぞれの考えを浮かばせながら、会計を済ませる。
でもやっぱり荷物を持つのは兄者だった。

妹者は、兄者が迷子にならないように始終手を繋ぎながら歩く。
次に行った場所は、どこからどうみても下着専門店だった。

(;´_ゝ`)「な、なにーー!!」

l从・∀・ノ!リ人「ん?どうしたのじゃ?」

(;´_ゝ`)「入りたいけど!入りたいけど、みえない壁が!!」

43 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/14(金) 23:15:26 ID: 2HScfz4b0

照明はピンク。一面が女物の下着で埋め尽くされている。
そんなに大きな店ではないが品揃えは良いらしい。

入りたくても入れないオーラが漂っている。

(;´_ゝ`)(入った瞬間に通報されるんだ…!俺は知っている…!)

l从・∀・;ノ!リ人「兄者…?」

(;´_ゝ`)「嫌だ…!せっかく人殺しじゃないってわかったのに!ム所暮らしはいやだ…!」

l从・∀・ノ!リ人「ワケワカランさっさと入れ」

妹者に思いっきり突き飛ばされて、兄者はその店へと侵入する。

45 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/14(金) 23:19:16 ID: 2HScfz4b0

入るとそこは違う空気…のような気が兄者にはしていた。
ここに俺がいてはいけない。警告だ。
脳の中で妙な音が鳴り響く。アラート!アラート!アラート!

心なしか店員や、通り過ぎる人たちが兄者を見ている気がする。
全部兄者の気のせいだ。

l从・∀・ノ!リ人「すいませーん。サイズ測ってもらいたいんですけどー」

('、`*川「はいはーい。いいですよー、ちょっと待ってくださいねー」

47 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/14(金) 23:23:11 ID: 2HScfz4b0

そういうと店員は…

( ´_ゝ`)「あれ?どっかで見たことあるような…気のせいか」

メジャーを持ってきて妹者の胸にあてる。

(*´_ゝ`)(これはこれで中々…)

('、`*川「バスト【自主規制】cmアンダー【自主規制】cmですね。【自主】cmの【規制】がいいと思いますよ」

l从・∀・ノ!リ人「ありがとうございますなのじゃー」

(;´_ゝ`)「あれ?俺耳悪くなった?」

ピーとかそんな音が聞こえたような気がする。
妹者は、おまえの気のせいだ。と一言いった。

49 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/14(金) 23:25:24 ID: 2HScfz4b0

l从・∀・ノ!リ人「あの人のもはかって欲しいのじゃ」

('、`*川「えっ…?」

このお客さんは何と仰ったのかしら?聞き間違いかな?
店員はもう一度聞きなおす。

l从・∀・ノ!リ人「この人のも〜」

でもやっぱり答えは同じだ。

('、`*川「え、えーっとお…。まあ良いか」

店員はメジャーを持って兄者に近づいた。

50 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/14(金) 23:27:38 ID: 2HScfz4b0

('、`*川「それじゃあ計るので、腕少し良いですかー」

(;´_ゝ`)「え?何で俺?」

('、`*川「あちらの方が、あなたもお計りするようにと〜」

(;´_ゝ`)「いや、俺はいいです!」

('、`*川「ですよねー」

店員は朗らかに笑うと、手を引っ込め

('、`*川「だが計る」

兄者の背に手を回した。

55 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/14(金) 23:32:41 ID: 2HScfz4b0

女の手がふわりと当たる。

(*´_ゝ`)(やっべwいいにおいwww)

少し屈んだ時にかかった髪。
兄者にもしアレがあったらナニしていたかもしれない。

その気分も、店員の行動によって打ち消される

('、`*川「うりゃああああああ!!」

(;´_ゝ`)「えっ、えええええ!!!」

なんと、店員は兄者をメジャーでぐるぐるに巻いたのだ。

57 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/14(金) 23:35:27 ID: 2HScfz4b0

(;´_ゝ`)「なにするんですか!!」

('、`*川「えーちょっとそういう気分になって」

店員は頬に手をあてる。
腕までメジャーが絡み付いて動くことができない。
下着屋にいる、これではまるで不審者だ。

(;´_ゝ`)「ほどいて下さいよ!」

('、`*川「どうしよっかなー>>59」

59 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/14(金) 23:38:00 ID: LcCsXu7SO

レズ

 

62 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/14(金) 23:42:29 ID: 2HScfz4b0

(;´_ゝ`)「どうしよっかなーじゃなくて」

自力でほどこうとするも、もがけばもがくほどメジャーが食い込む。

('、`*川「そうですね。あなたはどうもAカップなようです」

(;´_ゝ`)「聞いてないし、聞きたくもなかったし」

('、`*川「まあこっちに来て。良いのを探してあげる」

(;´_ゝ`)「いや、いいですってば!」

店員は兄者を引きずると、試着室に入れた。

64 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/14(金) 23:46:26 ID: 2HScfz4b0

('、`*川「ちょっとまっててねー」

店員はそういうと、ドアを閉めて外から鍵をかける。

(;´_ゝ`)「ちょ、ちょっと!妹者!!この人どうにかしてくれ!!」

叫んでみたら、意外と中で反響する。
結構な密室のようだ。

l从・∀・ノ!リ人「えー?兄者何かいったのじゃ?」

試着室の前で妹者が聞く。

(;´_ゝ`)「ここあけて!あけて!」

('、`*川「あ、今この方に合うのを探してるんですー」

l从・∀・*ノ!リ人「そうなのか!それはよかったのじゃ!兄者、可愛いのつけてもらうのじゃ!」

(;´_ゝ`)「え、えええええ!」

66 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/14(金) 23:49:45 ID: 2HScfz4b0

('、`*川「それじゃ入りますね」

コンコン。とノックをしてから店員は鍵をあける。
いやあんた、人を巻いといてノックも何もあったもんじゃないだろうと。

店員は下着を何着か持ってくると、自分も中に入って鍵を閉めた。

(;´_ゝ`)(これが何事もないようなシチュエーションだったら萌えてやる!だけどな!)

彼女の持っているフリフリだったり細かったりする下着を見て、兄者は卒倒しそうになった。

67 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/14(金) 23:54:28 ID: 2HScfz4b0

上はメジャーで縛られている。
じゃあ先に下かな。

店員は兄者のベルトを外し、ズボンのボタンを外し…チャックを下ろす。
男物のトランクスをはいていたので、店員はムッと頬を膨らませた。

('、`*川「女の子なのに、こんなのはいてちゃダメでしょ」

(;´_ゝ`)「いいの!俺はいいの!!」

暴れる兄者を床にはったおす。
やばい、これはやばいぞ。俺はこんなもん身に着けたくない!
なんだこの、細いの、こんなんで体が護れるはずがないじゃないか。

店員は兄者のズボンを脱がせた。

('、`*川「もう、動かないでー」

(;´_ゝ`)「むりむりむり!!」

69 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/15(土) 00:00:37 ID: iUcj2zvD0

下が全て露になった。店員はジロジロと兄者の下半身を見る。
手持ちの下着でドレが良いか、物色していた。

('、`*川「これかなー」

スルリ。慣れた手つきでそれを穿かせる。
彼女の手が足を撫でるたびに、
兄者は思わず上げてしまいそうになる声を出さないように唇をかみ締めた。

(;´_ゝ`)(俺はこんなのをはいて喜んでるんじゃないから!しょうがないじゃん!男だもん!)

('、`*川「うふふー、似合ってるわよ〜」

店員が下着の上から撫でる。

(;´_ゝ`)「わっ…」

('、`*川「じゃあ次は上ねー」

71 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/15(土) 00:04:55 ID: iUcj2zvD0

メジャーを取る。したが、うまくとれなかった。
解そうとすればするほど、紙のメジャーは兄者の体を締め付ける。

('、`*川「む。むう。絡まっちゃった」

(;´_ゝ`)「い、いたっ…。しまってる!しまってる!」

('、`*川「私のせいじゃないし〜」

(#´_ゝ`)「全面的にあんたのせいだ」

それでも店員は何度もメジャーと格闘する。
かなりきつくなったが、なんとか取ることができた。
…というよりも、ハサミで切った。

74 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/15(土) 00:10:04 ID: iUcj2zvD0

腕が自由になった。兄者に喜びと共に、怒りが込み上げてくる。

(#´_ゝ`)「よくもやってくれたな!」

('、`*川「あらー私はあなたに似合う下着を見つけてあげようとしただけよー」

(#´_ゝ`)「誰も頼んでない!」

('、`*川「あの子が頼んだじゃない〜」

半分馬乗りになった体勢から、
兄者は店員を倒そうとしたけれど、試着室が狭くてうまく体勢がとれない。

('、`*川「じゃあ次はお胸」

Tシャツを捲り上げた。

77 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/15(土) 00:18:07 ID: iUcj2zvD0

('、`*川「うふふ、私小さいのが好きなのー」

( ´_ゝ`)「よかったですね。俺は大きいのが好きです」

('、`*川「そうなの?じゃあ私たちちょうどいいんじゃないかしら?」

( ´_ゝ`)「人にムリヤリ下着を着せるような人はちょっと…」

('、`*川「あらー嬉しかったくせに」

兄者は悔し涙を流しながら鏡に映る自分を見た。
穴があったら入りたい。

('、`*川「終わったわよー」

(;´_ゝ`)「うわ!おい!」

店員が普通にドアを開けたので、兄者は服を集めて体を隠した。

79 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/15(土) 00:24:31 ID: iUcj2zvD0

l从・∀・ノ!リ人「兄者遅いのじゃ〜」

てこてこという効果音が似合いそうな歩き方で、妹者が試着室をのぞく。

l从・∀・ノ!リ人「それ邪魔」

服をどかすと妹者は兄者を物色した。
すいません。生まれてきてごめんなさい。とあやまり続ける兄者をよそに

l从・∀・ノ!リ人「じゃあこれでー。あとこっちもー」

妹者は普通に買い物を続ける。
この店は元々こんなんなのか?女の買い物ってこうなのか?
という疑問を、兄者は浮かべずにはいられなかった。

l从・∀・ノ!リ人「あ、あとそれ捨ててください」

('、`*川「はーい」

( ;_ゝ;)「いや〜〜!それだけはやめて〜〜〜!!」

指さしたのは、ここに来るまではいていたトランクス。
妹者は満足そうにじゃあ、次!次!と笑った。

80 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/15(土) 00:29:37 ID: iUcj2zvD0

(;´_ゝ`)「すごいスースーする。そして気持ち悪い」

l从・∀・ノ!リ人「きのせいきのせい」

ブラジャーの中に入っているパットのせいで、
兄者の胸には外から見てもわかるふくらみができていた。

( ´_ゝ`)「もうね、ただの女装にしか見えなくて萎える」

l从・∀・ノ!リ人「きのせいきのせい」

妹者は兄者を引っ張る。
いい加減たってもそのスタイルは変わらない。
人ごみの中を真っ直ぐ歩いて
  _
( ゚∀゚)「あれ?兄者?」

すれ違った後に、友人が兄者に気付いて振り返る。

82 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/15(土) 00:34:23 ID: iUcj2zvD0

  _
( ゚∀゚)「気のせいか。兄者が休みに出かけるわけねーしな」

あんな可愛い子を連れてならば余計におかしい。
  _
( ゚∀゚)「そうそう、あんな可愛い彼女…」
  _
( ゚∀゚)「………」
 _
(#゚∀゚)「俺より先に彼女を作るなんてゆるさあああああん」

ジョルジュは、本当に彼が兄者だったか確認するために今来た道を戻った。

83 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/15(土) 00:38:03 ID: iUcj2zvD0

l从・∀・*ノ!リ人「あのねー妹者、ここのパフェ食べたいのじゃ〜」

( ´_ゝ`)「おう、いいよいいよ」

l从・∀・ノ!リ人「色んな種類食べてみたいけど、妹者だけじゃ食べきれないから兄者も食べるのじゃ」

( ´_ゝ`)「うん、いいよいいよ」

l从・∀・*ノ!リ人「やったー」

手を引きながら中に入る。
兄者は手を引かれて、少し後ろからついていく。
  _
( ゚∀゚)「これは……」

ジョルジュから見たらただのアベックだった。
 _
(#゚∀゚)「これは許すまじ…」

ジョルジュは嫌がらせをするために、>>85をした。

 

85 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/15(土) 00:40:04 ID: tKdbpWpWO

店員の足をひっかけて偶然を装ってコーヒーを兄者にかける

 

88 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/15(土) 00:44:14 ID: iUcj2zvD0

('、`*川「いらっしゃいませー。一命様ですか?」
  _
( ゚∀゚)「はい」

('、`*川「おタバコは吸われますか?」
  _
( ゚∀゚)「いいえ」

('、`*川「それでは禁煙席にご案内致します。こちらへどうぞー」

店員が案内する。
丁度彼らの隣の席になった。

ばれないようにこっそりと席に座る。

89 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/15(土) 00:49:06 ID: iUcj2zvD0

('、`*川「ご注文はお決まりですか?」

(#´_ゝ`)「またあんたかよ!」

('、`*川「あらー?もしかして姉に会ったんですか?」

(;´_ゝ`)「え?妹?」

('、`*川「ええ、あちらで下着の―――」

l从・∀・ノ!リ人「姉妹だったのじゃ!」

('、`*川「そうそう。それで、ご注文はお決まりですか?」

店員はサロンのポケットからハンディを取り出してにこやかに笑う。

l从・∀・*ノ!リ人「ティラミスパフェとー、あんみつパフェとー、抹茶パフェとー…(ry」

(;´_ゝ`)「随分頼むな」

('、`*川「ありがとうございます。ご注文をくつがえさせていただきます」

(;´_ゝ`)「ちゃんと注文とれよ!」

92 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/15(土) 00:55:08 ID: iUcj2zvD0

 _
(;゚∀゚)「変な店員…」

('、`*川「ご注文お決まりですかー?」
  _
( ゚∀゚)「ホットコーヒーで」

('、`*川「はい。ホットコーヒーがお一つ。ありがとうございます〜」

 

('、`*川「ふぅ…今日は結構暇ね〜」

店員は呟く。同じアルバイトの女の子が、同意した。

('、`*川「まあ、その方が楽なんだけど〜。でも寂しいわー」

コーヒーがはいり、店員はそれを持っていく。

95 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/15(土) 01:00:58 ID: iUcj2zvD0

('、`*川「……わっ!」

ジョルジュのテーブルにつくかつかないか、何かが足にぶつかり店員は転びかけた。

('、`*川「わっ!っとっとっと!」

それでもなんとか二歩三歩踏ん張る。
なんとか自分は転ばないですんだけれど、隣のテーブルの客に浴びせてしまった。

(;´_ゝ`)「ああああ!あっつ!あっつ!!!」

l从・∀・;ノ!リ人「あああ、兄者大丈夫なのじゃ!?」

('、`;川「はわわわ、すいません!すいません〜〜!」
  _
( ゚∀゚)(よっしゃーストライク!)

テーブルとテーブルの間にある、曇りガラスの向こうからジョルジュがのぞく。

96 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/15(土) 01:04:03 ID: iUcj2zvD0

(;´_ゝ`)「いやまじwwwwwwあちいwwwwwwwww」

最初はそうでもなかったが、徐々に来た。
Tシャツに染みこんだコーヒーが熱を持って、きているだけで熱い。

だからといって体から剥がしても大して変わらない。

('、`;川「あわわわ!水!水ー!!」

店員は兄者のテーブルに置いてあった冷水を頭から兄者にぶっかけた。

98 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/15(土) 01:06:55 ID: iUcj2zvD0

(;´_ゝ`)「………」

コップに入っている水だけじゃ、全然足りない。
それに頭からかけたら意味ないんじゃない?

('、`;川「はっ…そうね!ごめんなさい今!」

今度は、ピッチャーに入った大量の水を

l从・∀・;ノ!リ人「ええええ!店員さん落ち着くのじゃー!」

やっぱり頭からぶっかけた。

100 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/15(土) 01:12:59 ID: iUcj2zvD0

店内の色んな人が兄者を見ている。

( ´_ゝ`)「すげえ今泣きそう」

びちょびちょだ。否。びちょびちょどころじゃない。

('、`;川「ごめんなさい!火傷してない!?」

( ´_ゝ`)「問題はそこじゃなくね?」

l从・∀・;ノ!リ人「服なのじゃ!買った服、ぬれてないのじゃ?」

( ´_ゝ`)「うん、大丈夫だよ…」

泣きそうとか半分冗談で言ったけど、本当に泣きそうだ。
 _
(;゚∀゚)「あちゃー…オレのせい?」

8割型店員のせいだけど、きっかけは君のせい。
 _
(;゚∀゚)「どうしよう?>>102」

102 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/15(土) 01:14:32 ID: xUS3tLHp0

もむんだ

 

104 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/15(土) 01:25:24 ID: iUcj2zvD0

うろたえる店員。
黙り込み、もしくはひそひそと兄者を見て話す客。
服の袋をかかえて固まる妹者。
半泣きの兄者。

クーラーが少し肌寒い。
  _
( ゚∀゚)「兄者!大丈夫か!?なあ!」

( ´_ゝ`)「長岡?なんでここに?」
  _
( ゚∀゚)「濡れた服でいたら風邪ひいちまう!」

( ´_ゝ`)「う、うむ。そうだが」
  _
( ゚∀゚)「オレが責任をもってあっためてやる!」

(;´_ゝ`)「はあ!?」

105 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/15(土) 01:30:55 ID: iUcj2zvD0

ジョルジュは一声叫ぶと、兄者を椅子に押し付けるようにして胸を揉み始めた。
もうこれはただの公開セクハラだ。

(;´_ゝ`)「おい!まて!ちょっ…!」

l从・∀・;ノ!リ人「あ、あにじゃ……」

('、`;川「どうしよう〜〜〜〜」
  _
( ゚∀゚)「……?」

揉みまくっていた手を止める。
何か違和感。手に違和感。

(#´_ゝ`)「いきなり出てきてなにすんだ、長岡…!」
  _
( ゚∀゚)「うん、ちょっと…」

いつもと感触違っててさー。
濡れた服を見てみれば、すぐにわかる透けて見えるその下。

107 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/15(土) 01:40:13 ID: iUcj2zvD0

ジョルジュは何気なくTシャツをめくってみた。
透けていたものが目に入る。

(;´_ゝ`)「うわっ!」

l从・∀・;ノ!リ人「な、なにしてるのじゃー!」

妹者はジョルジュを引っ張る。
ジョルジュは妹者とは反対の向きに力を入れていた。
  _
( ゚∀゚)「これは……」

ジョルジュは、もう一度手を伸ばした。
その時、グラスのような硬い物体が彼の頭に振り落とされる。
 _
(;゚∀゚)「う……」

衝撃に、彼は意識を手放してしまった。

109 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/15(土) 01:47:52 ID: iUcj2zvD0

( -∀-)『…申し訳ございません…私たちも手を尽くしたのですが……』

無機質な白い空間。ベッドには男が横たわっている。
その顔は寝ているようで、でも生きているというには青白く。

(;´_ゝ`)『そ、そんな!!』

( ・∀・)『残念な人を亡くしました…』

医者の格好をしたモララーは俯く。
兄者はジョルジュの手を握りながら泣いた。

( ;_ゝ;)『長岡…いや、ジョルジュ……。俺が悪かった…何でもしよう。だから生き返ってくれ…』

( ・∀・)『…不可能です……』

( ;_ゝ;)『ジョルジュ…ジョルジュー!!』

兄者は何度も呼びかけた。
するとジョルジュの指がピクリと動くではないか。

(;・∀・)『そ、そんなばかな…!』
  _
( ゚∀゚)『ああ…そんなに泣くなよ…』

ジョルジュがゆっくり目を開けながら、笑う。
兄者が握っていた手を、伸ばし―――

111 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/15(土) 01:54:32 ID: iUcj2zvD0

( ´_ゝ`)「なんだよこの手は」

当人によって思いっきり振り払われた。
 _
(#゚∀゚)「うおおおお!頭がいてええええええ!!われるようだああああああああ」

痛む頭をかばうように、首だけを回してあたりを見渡す。公園?
既に服を着替えた兄者がベンチに座っている。新しい服を買ったらしい。
 _
(;゚∀゚)「ううう…なんだよ今の意味わかんねえ、どうみたって夢おちみたいなさ!」

( ´_ゝ`)「しらんがな」

ベンチに横になりながら、ジョルジュは頭を押さえようと頭に手を伸ばした。
冷やりとした感触が手に伝う。
  _
( ゚∀゚)「あれ?なんだこれ?」

115 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/15(土) 02:04:18 ID: iUcj2zvD0

触ったら兄者がジョルジュの頭を叩いた。
 _
(;゚∀゚)「うおおおおおおおおおおおおおあああああああああああ」

( ´_ゝ`)「起きたならもう大丈夫だろ、俺帰るわ」

疲れきった表情で兄者はジョルジュを見下ろした。
手には濡れたハンカチ。
  _
( ゚∀゚)「あれ?そういえば彼女は?」

( ´_ゝ`)「妹者なら先に帰らせた」
 _
(;゚∀゚)「あれ?妹?似てなくね?」

( ´_ゝ`)「よく言われる」
 _
(;゚∀゚)(やっべああああああ勘違いしていやがらせでうああああああああ)

ジョルジュは焦りに焦った。
ただの勘違いで、恥をかかせたうえに、火傷をさせるところで、
しかも水でびしょびしょにさせて。更に胸を揉んだうえ、気を失って倒れたところを介抱されました。
 _
(;゚∀゚)(しかもちょっと怒ってるよな?バレたとか?うあああ、まじやべえ!)

>>117 どうすればいい

 

117 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/15(土) 02:06:14 ID: YVJOkzVE0

口で口をふさぐ

 

124 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/15(土) 02:19:05 ID: iUcj2zvD0

 _
(;゚∀゚)「その…兄者……」

( ´_ゝ`)「ん?」

振り返る。
兄者は、ジョルジュが自分の肩に手を置いて、何かを言おうとしたのは理解できた。
すぐに目の前に何かが迫って見えなくなる。

(; _ゝ )「むっ…なn…」

何だ?といおうとした、その瞬間。

(; _ゝ )(あれ?あれ?あれ?なに?)

口内に生暖かいものが。
くちゅっと音が風に散る。
 _
(;゚∀゚)(あああやっちゃった)

128 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/15(土) 02:30:14 ID: iUcj2zvD0

脳が痛い?No,痛い。
どこがって心が。胸が痛いよねそうだよね。

ぎゅ。っと掴んだ胸は今度は何もつけてない。
すいません。むしゃくしゃしてやりました。今も反省はしてません。

(;  _ゝ )「むぐーーーーー!!」

ようやく何をされてるか気付いてガリっと舌を噛んだ兄者。
ちょっと痛いけど頭の痛さには負ける。ジョルジュは更に口付ける。

(;  _ゝ)「はっ…!はふっ!うー!」

腹を殴って剥がして下がる。石に躓いてしりもちをついた。
目の前には仁王立ちで手を卑猥に動かす、ジョルジュが立ちはだかる。

(;´_ゝ`)「…!………!」

何か怒鳴ってやろうとして、脳と言葉がついてこなかった。

>>130 何て言ってやる!

130 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/15(土) 02:33:56 ID: YVJOkzVE0

キスだけで……いいのか?

 

133 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/15(土) 02:41:58 ID: iUcj2zvD0

色々悩んだ末、脳より先に言葉が出た。
本当に慌ててる時って、もしかしなくても脳は働いていないのかもしれない。

(;´_ゝ`)「キスだけで……いいのか?」

そうでた台詞にジョルジュが一番驚いた。
え、いいの?思うより体が動く。

地面にへたりこむ兄者の上に覆いかぶさる。

>>135この後どうする

135 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: sage 投稿日: 07/09/15(土) 02:43:11 ID: TkByEqUQ0

股を蹴り上げる

 

140 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/15(土) 02:53:58 ID: iUcj2zvD0

ぐっとおしたら簡単に倒れた。
え?ここがどこかって?それがなに?公園ですね。
 _
(*゚∀゚)「後悔すんなよ?」

荒い息がかかる。かなり熱い。

( ´_ゝ`)「おまえがな」
 _
(*゚∀゚)「え?なに?」

頭の傷もなんのその。ぶっちいけます。
兄者の足を手で上げる。
そのしゅんかん。それは同時。
  _
(  ∀ )「あっだばああああああああああああああああああ」

ジョルジュの雄たけびが公園に響く。

 

 

147 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/15(土) 03:01:54 ID: iUcj2zvD0

バサバサバサっと鳥が飛ぶ。
悲しく泣きながら。それはジョルジュの心の声に似ていた。
  _
(  ∀ )「………!!!!……〜〜〜〜……!!!!」

(#´_ゝ`)「この…っ俺をなんだと思ってるんだ」

倒れるジョルジュを蹴りつける。
血も涙もないなんて言うのか、あるから怒っているのだ。
  _
(  ∀ )「……………!」

声なき悲鳴。しばらく叫んだあとに事切れた。

(;´_ゝ`)(ちょっと可哀想かな)

こんな彼ですが、一応友達なんですよ。
痛みはわからないけれど、散々今まで蹴りつけてきたことがある。
その痛みは壮絶なものらしい。

放置してろうと思ったが、あまりの光景に信念が揺らぐ。
さて、このまま帰るかジョルジュを家まで送ってやるか>>150

 

 

 

150 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/15(土) 03:05:30 ID: 0L80oa5K0

☆WebMoney無料入手法☆

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153 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/15(土) 03:06:05 ID: iUcj2zvD0

ちょwwwwwwがんばる

 

 

159 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/15(土) 03:16:09 ID: iUcj2zvD0

ジョルジュの姿を見ながら、人間としてどうすればいいのかしばし考えていた。
その時一陣の風がジョルジュの服を揺らす。
ポケットから出てきたものは、3000円分のWebMoneyだった。

はっとした表情で兄者はおもむろに携帯を取り出した。
あまり携帯でメールをしない人間なのに、ものすごい速さでアドレスを打ち付ける。
ttp://music.geocities.jp/genda(ry

( ´_ゝ`)「これだ…俺に足りなかったものはこれなんだ…!」

WebMoneyは色々なものに使える。
ネットゲームとか、ネットゲームとか、あとショッピングにも使えるんですか?
兄者はネトゲの課金はWebMoneyでしていたのだ。

(*´_ゝ`)「一日で50k…つまりは5千円分ということか!」

兄者は歓喜に手を振り上げた。
まだだ、まだ足りない。兄者は指を動かし始める。

死体となったジョルジュは、そんな兄者の意識を動かすために、ズボンの裾を引っ張った。

 

 

160 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/15(土) 03:17:45 ID: iUcj2zvD0

(#´_ゝ`)「邪魔するな!これには俺の命がかかっているんだ!」
  _
( ゚∀゚)「だめだ…それは……罠だ……!」

最期の力を振り絞る。だが、だめだ。今のオレには兄者を護る力が…。

(#´_ゝ`)「罠だと!?誰の罠だと言うんだ…!」
  _
( ゚∀゚)「………っ…」

ジョルジュはそれ以上言葉を発することはなかった。

(#´_ゝ`)「おい、長岡!長岡…!」

兄者は悔しさに唇を噛む。

( ´_ゝ`)「罠か…罠のやつなのか…。長岡をこんなにしやがって…!!」

兄者は友をぼろぼろにしたヤツに、復習を誓った。

 

 

163 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/15(土) 03:25:05 ID: iUcj2zvD0

兄者はスコップで穴を掘り続ける。
さらさらとした砂が、せっかく掘った穴にまた戻る。

( ´_ゝ`)「だめだ…こんな穴じゃ、まだ…」

兄者は悲しそうに後ろを見た。
ベンチに横たわるジョルジュ。その顔には白いハンカチがかかっている。
風が拭いても靡くことはない。彼の死は覆されるものではないということを暗に示していた。

( ;_ゝ∩「くそっ…泣いている場合じゃない…。俺が泣いていたら、長岡が眠れないじゃないか…」

子供がジョルジュを見て指を刺す。その後に兄者を見て、どこかへかけていった。

(;´_ゝ`)「くっ…忍か…!子供だと思って侮ったわ!」

ジョルジュの死を伝えにいったのだろう。
戦力の喪失は、すなわち、こちらの危機に繋がる。

165 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/15(土) 03:31:19 ID: iUcj2zvD0

その後、兄者は30分をかけて穴を掘り続けた。
ようやく人一人が入るような穴だ。
一番下には、それ以上子供が掘るのを防止するためなのか、なんだかよくわからないが緑色のネットが張り巡らせてあった。

( ´_ゝ`)「まるで…砂のハンモックだ…」

きっとこれでジョルジュも安らかに眠れるだろう。
兄者は自分よりも体格のよい彼を抱え上げる。

( ´_ゝ`)「まだ…暖かい…。人って、こんなに温かいものだったんだな…」

兄者はその穴にジョルジュを入れた。
涙を流さないように。彼を笑顔で送ってやろう。
少しずつ砂をかける。

( ´_ゝ`)「さよなら……長岡……」

公園の砂浜から、顔だけをだした長岡に兄者は別れを告げた。
花でも添えてやるか。雑草をそのへんから引きちぎり、彼の頭に乗せてやる。

( ´_ゝ`)「お前のことは忘れないよ…」

兄者は哀愁を漂わせながら、家へと帰っていった。

169 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/15(土) 03:36:19 ID: iUcj2zvD0

( ´_ゝ`)「ただーいまー」

家の扉をあけながら…あれ?あかなくね?

(;´_ゝ`)「ちょ、ちょっと!俺だよ俺!開けてー!!」

鍵がかかっていたために入れない。
ポケットを探る。
あ!そうだ。忘れてきたんだった。
ドンドンを扉を叩く。悪いことをして追い出された子供みたいだ。

(´<_`;)「何やってんだよ」

(;´_ゝ`)「スマソ」

すぐに弟者が中から出てきた。
ほっとすると共に、今日一日の出来事が頭によみがえる。

171 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 Mail: 投稿日: 07/09/15(土) 03:39:07 ID: iUcj2zvD0

一日。たった一日のことなのに、とても沢山のことがあった。
くノ一との、密室での戦い。
炎と水を扱うメイドとの戦い。

そして……友との別れ。

 

そんなことがまるでどうでもいいように思えてくる。

( ;_ゝ;)「おとじゃぁぁああ〜〜おれのふぁーすときすが〜〜」

(´<_`;)「え?」

 

 

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